平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

世界平和瞑想&祈りの日(3)

2007年05月10日 | 世界平和瞑想デー
(4)http://www.globalpeacemeditationprayerday.org/info3.html

効果の測定

1 コンピュータに対する世界的な効果

 世界平和瞑想と祈りの日の行事は、世界の異なった地域に設置されている特別にプログラムされたコンピュータに対する影響に関して、世界的規模でモニターされます。これらのコンピュータは、0と1の数字をランダムな系列で一定に生成します。ロジャー・ネルソンは元プリンストン大学工学部・変則現象研究所の所長で、現在は彼自身の研究プログラムである「地球意識プロジェクト」を主宰していますが、彼は、彼のREG〔Random Event Generator ランダム事象生成装置〕のネットワークを通じて、コンピュータによって生成される数字をモニターし、瞑想と祈りの間に、とりわけ集中的な祈りを行なっている時間と手をつないでいる時間に特別な注意を向けて、それらの数字がランダムさからどの程度有意に偏差するかを調査します。(意識的な期待や意図による可能なバイアスを避けるために、モニタリングは参加者には伝達されません)。その結果は検証され、その後、新聞・雑誌と一般に公表されます。

※REG〔Random Event Generator ランダム事象生成装置〕
 電子的な雑音を、0と1の数字に変換する装置。通常、0と1の数列はアトランダムに並び、そこには秩序はない。しかし、人間の思念がこの装置に影響を及ぼし、数列に一定の秩序をもたらすことができることが明らかになった。つまり、人間の意識は何らかの形で電子の振る舞いに影響を及ぼすことができるようなのである。

 個人の思念だけではなく、集団の意識もREGに影響を及ぼす。REGデータの解析によると、新年の祝賀、大きな災害や悲劇(たとえばダイアナ妃の葬儀や911事件)などの出来事が、人類の意識を一つに集め、大きくふるわせていることを示唆している。

 ネルソンらのグループは、現在世界約50箇所にREGを設置し、そのデータをインターネットを通じて集約している。彼らはいわば「地球の脳波」を測定しているわけである。

 「地球意識プロジェクト」については、リン・マクタガート『フィールド 響き合う生命・意識・宇宙』(インターシフト)に解説されている。またインターネット上では、http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/3-7.htm に説明がある。

 ネルソンは「世界平和瞑想と祈りの日」の行事がREGにどのような変化を引き起こすかを測定しようというのである。


2 地域コミュニティに対する効果

 社会的統合、個人の達成や個人間の達成、環境に対する付随的なインパクトは、人々の価値観や優先順位に強く依存しています。コミュニティの中で人々は、他者の価値観や優先順位に影響を及ぼしています。精神的に安定し、健康的な思考態度をもった人々は、コミュニティのすべての人々に肯定的な影響を及ぼす集合的意志を生成します。善い意図をもち、精神的に安定した人々の共同の瞑想と祈りは、この効果を高めます。彼らが瞑想者のいる社会的コミュニティに有意義なインパクトを及ぼすことが見出されました。すなわち、犯罪率が減少し、自殺率が低下し、満足度が上昇し、環境に対する否定的な影響が減少しました。(このような効果はマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーによって1960年に予言され、マハリシ効果として知られています。)過去25年間にわたり、50回近くの科学的研究が、厳密な研究方法と評価手順を用いて行なわれましたが、それはこの効果が存在することを確証しています。世界平和瞑想と祈りの日の枠内では、カリフォルニアの技術者で人間開発専門家であるジョゼフ・ジオーブに率いられたグローバル・コヒーレンス・フィードバック・システムが、特別にデザインされたアプリケーションを用いて、瞑想/祈りの行事が、それぞれのコミュニティとそれを取り巻く社会的・文化的地域にどのような社会的インパクトを及ぼすかをモニターします。

※マハリシ・マヘーシュ・ヨーギー
 インドの宗教家。詳しくはここを参照のこと。

 本ブログの筆者としては、ホームページがマハリシについて言及しているのは、正直に言って、あまりいただけません。マハリシにはかなり毀誉褒貶がありますし、彼の教える超越瞑想(Transcendental Meditation: TM)なるものが、それほど立派な瞑想法とは思えないからです。

 マハリシ効果というのは、

「1974年、TM実習者がその都市人口の1%以上に達した11の都市では、立地条件が似通った1%に満たない他の11の都市と比較したとき、犯罪発生率が平均で17%も低いということが分かりました。

これは、それまで個人的なものと考えられていたTM瞑想の効果が、実は社会的なレベルでも現れるという画期的な発見でした。 その後、これに類するような結果が世界中で現れました。

極一部の変化がある割合に達したとき、全体的な変化を引き起こすという現象は、相転移と呼ばれ自然界には良く見られる現象です。このTM実習による社会の相転移は、それを前もって予測していたマハリシの名前にちなんで、マハリシ効果と呼ばれています。 」

というものです。
http://www.maharishi.co.jp/course/tm/index.html

 TMやマハリシ効果については、批判も少なくありません。

 ただし、瞑想が個人の心の平安をつくり出すだけではなく、社会的な平和にも効果があるということは、今後、多くの人々が徐々に認識するようになる事実だと私は考えています。さもなければ、祈りや瞑想で地球や人類を癒すということが成り立たちません。そういう現象に「マハリシ」という個人の名前が使われるのは残念です。

 マハリシはTMが特権的にすぐれた瞑想法だと主張していますが、方法や効果は違っていても、様々な瞑想や祈りは――正しいものであれば――それなりの社会的効果を及ぼすはずです。TMだけが特別ということはありません。5月20日の行事は、異なったグループがともに世界平和という唯一の目標のために協力するところに大きな特長があります。私はむしろ、この現象は今後はもっと一般的に「祈りの社会的効果」と呼ぶべきだと思っています。


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