難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

デフレスパイラルと難聴者

2009年11月21日 14時08分34秒 | 就労
政府は緩やかなデフレにあると報告した。

通年就労しても200万円以下の労働者が1千万人以上もいる。次男も大学入試に失敗するとフリーターを余儀なくされた。
これでは購買力をもたない国民の消費が増えるはずもなく、デフレから脱却できない。

問題は難聴者も含めた障害者もこの波に巻き込まれていることだ。
非正規労働者の中には正規労働者から難聴を理由にした辞職も解雇も少なくないだろう。
競争的条件に置かれたら、社会的認知の遅れた難聴者は持ちこたえられないからだ。
補聴器を必要とする難聴者は高齢者を中心として数百万人いるが、年金で生活している高齢者は片耳十数万円する補聴器は購入できない。
補聴器購入補助が障害者自立支援法の地域生活支援事業で実施されているが難聴者にとって使いやすい制度とは言えない。生活に支障が出るのが聴力損失レベルが40dBからと考えると両耳とも70dB以上というのは非常にハードルが高い。
かといって、高齢者に補聴器や補聴支援機器の購入補助制度はない。

政府は難聴者支援施策を充実させることで、就労できる難聴者が増え、就労している難聴者は能力を発揮できる、高齢者も生き生きと生活できるようになり、介護や医療等にかかるコストが低減できる。


ラビット 記
隣駅のモールがリニューアルした。

「難聴学級」は社会生活力養成プログラム

2009年11月20日 04時54分41秒 | エンパワメント
難聴になった人は、難聴者ではない。
ここでいう難聴者とは自立への意識を持った人のこという。

難聴になるのはなぜか、難聴になるとどういう問題が起きるか、自分と社会の関係を「障害」と見るか、難聴を補う方法、難聴者としての誇り、社会福祉サービスの使い方、権利、エンパワメント、仲間意識と組織、など学んで難聴者になっていく。

しかし、難聴者になるための場所はほとんどない。難聴者が自力で学ぶか、難聴者のセルフヘルプグループに入り、活動や役員の経験の中でつかんでいくしかないだろう。
ろう者が同年代の子が集まって、ろう学校の中で先輩のろう者と一緒のコミュニティがある。親もろう者のコミュニティにいるだろう。小さいときからそれらのコミュニティから手話を身につけ、ろう者のアイデンティティや権利意識を育成する。

ろう者と違って、難聴者はその障害を持った時は、集団やコミュニティを形成していない。
難聴者は、様々な聞こえのレベルを通じて共通のコミュニケーション基盤がないということもある。後天的に発生する難聴者はお互いにどこにいるか、コミュニティを形成する機会がないからだ。

知的障害者、精神障害者は、社会の中で自立する力を得るために「生活訓練」を受ける必要がある。
これは、自立支援法でも訓練等給付として制度化されている。

この自立する力を身につける訓練プログラムは、「社会生活力プログラム」として、すでに筑波大学の奥野英子教授らが開発されている。
『実践から学ぶ「社会生活力」支援―自立と社会参加のために』


これの難聴者版の開発が求められているのではないか。
母親学級の難聴者版「難聴学級」=聞こえの教室のようなものを目指すのだ。


ラビット 記

地デジの手話放送ができない理由も公表して欲しい。

2009年11月20日 04時40分17秒 | 放送・通信
NHKが地デジ放送が受信できなかったクレームの理由を発表した。
自局の関わった番組であるないに関わらず、放送について責任を持っていくことは当然だ。

それならば、NHKは手話ニュース以外のニュースに手話が付かない理由を説明してもらいたい。
現在の全国ニュースにはクローズドキャプションによる字幕放送が実施されているが手話はない。

なぜ出来ないのか明確な説明がない。
日本の地上デジタル放送の規格ではもう一つの映像を同時に送信することが出来ないのではないか。
フルハイビジョンだからか、標準放送でも無理なのか。

NHKが中心になって開発してきた地上デジタル方式が聴覚障害者のアクセスを阻害していることを自ら認めたくないのか。技術者、編成の立場では重要な問題を言明することは出来ないのか。

これは、NHK会長が国会の場で説明してもらうしかない。
全国で聴覚障害者向け地デジ説明会が進んでいる。


ラビット 記
写真は11/14に三島市で開かれた説明会。
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NHK,「2009NHK杯フィギュア」デジタル放送の映像乱れの調査結果を報告
ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20091117/340679/
NHKは2009年11月17日,同月6日の夜7時30分から総合テレビで放送した「2009NHK杯フィギュア」の番組中,一部のデジタル・テレビで映像が一時見えなくなった原因の調査結果を報告した。 現在日本で放送している地上デジタル放送は、電波産業会(ARIB)で規定した規格,および ...

障害者自立支援法訴訟団、政府と会談

2009年11月18日 20時07分19秒 | 福祉サービス
障害者自立支援法訴訟の勝利をめざす会からニュースが届いた。
政権交代後、政府は訴訟方針を変更していたが、訴訟団と会うのは初めてだ。

定期的にニュースを受け取りたい人は、以下から登録を。
http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/mezasukai.html

ラビット 記

━━━VICTORY━━━━VICTORY━━━━VICTORY━━━
◆障害者自立支援法訴訟の勝利をめざす会◆
ニュース 2009.11.18 第61号
http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/

◆(1)11月16日、政権与党の国会議員との意見交換おこなわれる
11月16日(月)午後1時から3時、衆議員第二議員会館の第二会議室にて、自立支援法訴訟団と、政権与党の国会議員との意見交換がおこなわれました。
これは、10月6日、政府からの話し合いの申し入れを受けて、今後のすすめ方などの協議のために持たれたものです。
内容は、後日お知らせいたします。

参加者は以下のとおりです(敬称略)
訴訟団=原告(秋保喜美子、大谷真之、家平悟、新井育代補佐人新井たかね)
弁護団(竹下義樹、辻川圭乃、柴野和善、藤岡毅)
めざす会(藤井克徳、金政玉、太田修平)
国会議員=民主党(谷博之、石毛えい子、中根やすひろ、金子恵美、園田康博)
社民党(近藤正道)、国民新党(森田高)
厚生労働省=藤井企画課長、中島障害福祉課長、いとう補佐

◆(2)緊急集会を12月10日で調整中
「緊急集会」は、応益負担のさらなる減免措置(応益負担の実質廃止)に必要となる予算確保(約300億円)の実現をめざすもので、国会議員に関心を持ってもらい理解を得ることにあります。
しかし、当初予定した11月26日は、国会議員が国会の場を離れるのが難しいことがわかりました。
そのため、12月10日(木)で現在調整中です。会場など決まりしだい連絡します。

◆(3)京都、第4回弁論期日の充実した一日
勝利をめざす京都の会からのメールです(^_-)

第4回期日を迎えた京都地裁は、11月16日(月)午後1時30分から第101号法廷で開催されました。開会前から約100人の傍聴希望者の列が出来ました。
1名の原告が体調不調で参加できなかったものの、その補佐人は参加、
9人全員の原告が集合し開廷しました。
陳述は3人。

(※3人の陳述内容はニュースを:ラビット)

弁護団からは準備書面に基づいて、応益負担制度は、
憲法13条、14条、25条に違反した何ら合理性のない制度であるという弁論が行なわれました。

被告の国側は、「政権交代により、障害者自立支援法は廃止し、制度の谷間がなく、利用者の応能負担を基本とする総合的な制度を作ることとなっている。
この方針で制度を見直すとともに、この方針を前提として、今後の訴訟遂行のあり方についても検討する必要があることから、そのための猶予期間をいただきたい。ついては平成22年2月1日以降に入れて欲しい」
との見解を示しました。

弁護団は、そのことを了承すると共に、「政府協議が始まったと聞いているが、現時点ではなんら明らかになっておらず、訴訟は継続していく基本姿勢であること」が表明されました。

(中略)

●京都の会ニュース5号(ワード版)
http://www.fukushi-hiroba.com/human/data/news05.doc
●京都の会ブログ 参加した学生の感想など掲載
http://white.ap.teacup.com/kyoto/58.html
●産経ニュース 2009.11.16 18:49 国が姿勢転換、京都でも 障害者支援法訴訟
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/091116/trl0911161851005-n1.htm
●京都民報WEB 11月16日 18:52 国争う姿勢転換、原告「たたかい緩めない」
http://www.kyoto-minpo.net/archives/2009/11/16/post_6302.php

◆(4)3000万支援募金にご協力ください
支援カンパをより多くのみなさんにアピールください。
カンパは、原告を支えるために活用されます。
郵便振替口座(銀行口座もあります)
口座番号 00120-4-484666
口座名称 めざす会

もっと読みたい人は、以下から登録してください
http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/mezasukai.html

当事者不在の事業仕分け 首相のウソ

2009年11月18日 12時43分26秒 | 日記(つぶやき)
朝刊に事業仕分け1兆円、首相「聖域はない」と載っていたがこれは大ウソ。

政党助成金は手つかず。消費税と同等の大企業優遇税制。米軍のグアム移転費、日本に負担義務のない米軍駐留経費の負担、なかには米軍のレジャーの高速道路料金までも負担している。
みんな事業仕訳の対象ではない。

福祉関係者は、これまでの長年の運動の中で積み重ねてきた制度や補助金があっと言う間に取り崩されてしまわないか、懸念している。
あまつさえ、障害者団体の法人の基金まで、使途規定がないものは内部留保だという。ひどい。

障害者自立支援法の応益負担を応能負担に戻すのはたったの400億円。

首相の大ウソ。先は長くないと見た。

ラビット 記

聞こえることをポジティブに考える

2009年11月17日 22時04分18秒 | 日記(つぶやき)
難聴だと日常的に聞こえないことが多い。
今日も同僚との会話や呼びかけられたことなど、分からないことがあった。

「○○に送るのにはどうしたら良いの?」
R「えっ、どこに?」
「○○に。」
R「何を送るの?書類?荷物?」
「サイボウズのメール」
R「それならすぐ送れるよ」
「ありがとうございました。」

R「これ(消毒用アルコール)は後少しだけど替わりはあるの」
「うん、あります。」

R「これをかけると汚れが落ちやすくなります」
「これは何。」
R「玄関にあった消毒用のアルコール。」
「・・・」

何気ないやりとりの中で、こちらの意志が伝わっていることも分かる。自分が何を話しているか聞こえている。
これは補聴器時代にはなかったことだ。

これを聞こえないことをいろいろあげるより聞こえていること聞こえるようになっていることを探した方がよい。

人工内耳の体験談で「聞こえる世界」と「聞こえない世界」だけではない「聞きにくい世界」をもっとしっかり受け止めたいという話には共感した。


ラビット 記

Mリンクと人工内耳・補聴器併用

2009年11月17日 08時32分32秒 | 日記(つぶやき)
ワイヤレス受信機に受信に自立コムのMリンクの両耳用を左の人工内耳と右の補聴器に使ってみた。
人工内耳と補聴器の両方ともMTにして聞くと、これはよく聞こえる。

部屋に敷設してある磁気ループでは出力が弱いので聞こえなかったがワイヤレスシステムと両耳用Mリンクはよく聞こえた。

その時手話通訳派遣センターの人に、パソコン要約筆記は見ないのかと聞かれたくらいだが、その人の発言が早口なので聞き取れず、パソコン要約筆記を見なくてはならなかった。

難聴者がある環境、ある条件で聞こえると言ってもその条件が変われば聞こえなくなることがなかなか理解されない。


ラビット 記

障害者権利条約と障害者福祉施策の多面的な検討

2009年11月17日 07時36分01秒 | 福祉サービス
DPI日本会議や全国自立生活センター協議会(JIL)などが、障害者権利条約と障害者福祉施策を考える集会を企画している。
プログラムの冒頭に、民主党の障害者施策プロジェクトチームの谷議員が障害者権利条約と国内法整備の方向に付いて、講演する。


ラビット 記
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テーマ:「障害者権利条約をてこに真のチェンジを!」
日時:2009年12月5日(土)全体会 午後1時~午後4時30分 (受付:12時より)
          6日(日)各分科会 午前10時~午後4時30分(受付:9時より)
会場:5日(土)戸山サンライズ 大研修室
   6日(日)戸山サンライズ   新宿区立障害者福祉センター(2階会議室)
参加費:3,000円
参加申し込み:メール(fukushima@dpi-japan.org)
     ここから申込書ダウンロード
情報アクセス:手話通訳、文字筆記、点字資料、拡大資料をご希望の方は、申し込み用紙の記入欄にご記入下さい。
申し込み締め切り日:11月20日(金)  主催:障害者政策研究集会実行委員会
構成団体:(順不同)DPI日本会議/全国自立生活センター協議会(JIL)/全国公的介護保障要求者組合/差別とたたかう共同体連合/全国「精神病」者集団/全国ピアサポートネットワーク/障害児を普通学校へ・全国連絡会/障害者の政治参加を進めるネットワーク/日本脳性マヒ者協会・全国青い芝の会/全国障害者介護保障協議会/自治労障害労働者全国連絡会/市民がつくる政策調査会 共催:新宿区障害者団体連絡協議会
事務局:障害者政策研究集会実行委員会・事務局  担当:上薗、福島
〒101-0054東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階 DPI日本会議内(点字印刷ビギン) 
TEL 03-5282-0015 FAX 03-5282-0017 Email fukushima@dpi-japan.org
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<プログラム(概要)> *敬称略
●5日(土)【全体会】13:00~16:30 戸山サンライズ 大研修室
政権交代という新しい状況の中で、新政権は従来の官僚主導の政策運営から、政治主導による政策の実現という基本姿勢を打ち出している。政権の主体となる民主党は、政権公約において障害者自立支援法の廃止を打ち出し、さらに障害者権利条約の批准の道筋を示すものとして、障害者制度改革推進法の制定を打ち出している。今回の全体会では、第1部としてこれらの障害者政策の新たな方向性に関する提起をいただき、福祉サービスならびに精神障害関連の法制度のあり方を論議する第2部につなげていく。
<第1部> 講演  司会:三澤 了
講演1「障害者権利条約と国内法整備の方向」 谷 博之 (民主党・参議院議員)
講演2「新政権に望む障害者政策の方向」 藤井 克徳(日本障害フォーラム幹事会議長)
<第2部> シンポジウム「障害者権利条約をてこに真のチェンジを!」
コーディネーター 東 俊裕(弁護士・日本障害フォーラム権利条約小委員会委員長)  
コメンテーター  藤井 克徳(日本障害フォーラム幹事会議長)
シンポジスト 「政策研基本政策提言チームからの報告」奥山 幸博(政策研提言チーム)
     「障害者福祉サービス法の展望」尾上浩二(DPI日本会議事務局長)
    「精神障害者法制の動向」

http://cilmorioka.exblog.jp/12324655/

老人性難聴の予防にQ10

2009年11月16日 21時49分12秒 | 日記(つぶやき)
読売新聞11月15日の朝刊に、老人性難聴は内耳の感覚器の細胞が遺伝子の働きで自殺して起こることがわかり、それを防ぐ物質が分かったという記事があった。

内耳の感覚器細胞とは有毛細胞かと思うが遺伝子の働きで「自殺」に導くらしい。

それを防ぐ物質の一つが市販されているサプリメントのQコエンザイム10とか。

予防だから難聴を回復させるわけではないみたいだ。機能低下を抑える効果があるのか。


ラビット 記

11月15日(日)のつぶやき

2009年11月16日 00時10分17秒 | 日記(つぶやき)
11:27 from movatwitter
これから人工内耳友の会東京支部10周年の集まりに。その前に障害者権利条約の講演を聞きに。新政権になって分からないのが障害施策。難聴問題の取り組みを大いに巻き起こすヒントが得ら...

http://f.hatena.ne.jp/twitter2/20091115112749
11:45 from movatwitter
いま新宿駅に着いたなう。これから代々木オリンピッ ク記念青少年センターに講演聴きに行くなう。


-----------------
sent from W-ZERO3
14:29 from movatwitter
いま藤井さんの基調講演終わり、これから人工内耳の 会に行く。まわりはすっかり秋です。



http://f.hatena.ne.jp/twitter2/20091115142909
15:07 from movatwitter
やっぱり急行の方が早い。駅員に聞いたのによく聞こ えなかったから先発の各駅に乗ってしまった。どっち が先に着きますかと返事が聞きやすいように単純に聞 いたのに。聞こえないと損...

http://f.hatena.ne.jp/twitter2/20091115150702
by hearingrabit on Twitter

著作権法改正に関わる国会の決議など

2009年11月15日 20時31分31秒 | 著作権
障害者放送協議会著作権委員会より、改正著作権法に関わる国会決議などが紹介された。

著作権法の一部を改正する法律案の概要(文化庁作成)
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/singikai/housei/h21_shiho_01/pdf/sankoushiryo_3.pdf

平成21年通常国会 著作権法改正について
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/21_houkaisei.html

著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
衆議院文部科学委員会 2009/05/08
http://www.shugiin.go.jp/itdb_rchome.nsf/html/rchome/Futai/monka7C67B3E98A3FA93B492575B00030142E.htm

著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
参議院文教科学委員会 2009/06/11
http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/171/f068_061101.pdf


ラビット 記
写真はすっかり黄色に染まったいちょうの木。真っ青な秋空との対比がきれいだ。

難聴者運動の原点とは?

2009年11月15日 17時30分25秒 | 日記(つぶやき)
午後から藤井克徳さんの講演は結果的によく聞こえなかった。
藤井氏は要約筆記者は連れてきているのかと気遣ってくれたが、人工内耳と補聴器で何とか聞こえたのは1割くらい。みな福祉運動に関わっている人だからノートテイクのボランティアを頼もうかと思ったが始まっていたし言えなかった。
要約筆記の派遣は急には頼めない。土日や祝日はなおさらだ。

それでも、藤井氏は私と障害者運動、運動は裏切らない、運動は砥石、運動に科学を、いつも原点を心にと話された。
長い運動を牽引してきた人の話だけに淡々とした話にも力がある。

全国難聴者連絡協議会の創立大会に参加して以来、難聴者運動に関わって30年だが、難聴者運動の原点とは何だったか。

我が国の難聴者組織は戦後設立された視覚、聴覚、肢体障害者の組織と違って、25年余りも遅く結成されたが設立の当初から人権の確立と民主的な運営を高く掲げていた。
これは、コミュニケーションの障害をもつが故の旗印と言える。
見て分からない社会の理解を得にくい関係性の障害を持つために人に言えない「差別」と戦ってきたのだ。岩波新書「音から隔てられて」には運動を起こした人々が人権を主張して戦ってきた話が多く載っている。
組織的には、会議で要約筆記、磁気ループと様々な聞こえの差を保障した運営方法を生みだし、民主的運営を堅持してきた。設立当初は文書審議も多かった。

これは、全国の協会にも青年にも再度伝えねばならない。


ラビット 記

人工内耳の質疑応答を聞いて

2009年11月15日 16時28分31秒 | 人工内耳
人工内耳友の会東京支部10周年の人工内耳相談会の質疑応答を聞いた。
一部紹介したい。

Q医者から勧められ人工内耳をすることに不安がある。
→医師は事前の検査で聞こえるかどうか分かる。
→なんのために人工内耳をするのか考えるべき。医者を信頼して。

Qハイブリッド人工内耳について
→半年後だったら答えられるかも。

Qテレビや会話が聞こえない。
→自立コムのHPを見て欲しい。

Q舌の左がおかしい。
→耳鼻科に行って下さい。

Q音楽は聞こえるか
→メロディーとリズムの区別が付かない。音が二つ並ぶのは分かるが4つだと真ん中の二つの音が聞こえない、人工内耳の限界かも。

Q感音性難聴と人工内耳
→人工内耳は雑音があると聞こえないと言われていたが、S/N+20でも70%は聞こえた(健聴者は100%)。人工内耳でもカクテルパーティ効果がある程度あるのではないか。

Qレントゲン、CT、MRIはだめか。
→MRIは取りにくくなるがレントゲンCTは大丈夫。
→静電気で壊れる、カードが使えなくなるとか言われるが大丈夫だった。
→プールで大丈夫かとか言われるが大丈夫かと言われた。カナダでは高速道路のETCに人工内耳が反応した。
国内の空港の金属探知機のゲートも大丈夫だった。

Q耳鳴りは治る?
→気にならない時間を長くするのが治療法。何かに熱中すると忘れる。これは治ると言うこと。必ず治る。
日大ではめまい外来がありこれまで2万人見てきた。


ラビット 記