難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

聞こえなかった「先生」の声 小・中学校時代 

2008年02月17日 04時50分42秒 | エンパワメント
080215_1910~001.jpg昨日、朝10時5分からのNHKで「ネット54『ふるさと発たまごが教えてくれたこと~兵庫県狭間小学校・3年1組の子どもたち』」(*)を見て、いろいろ考えた。

子供たちが、先生の指導のもとで紙粘土で作った「たまご」を自分と思って育てることを通じて、自分を育ててくれた親たちのことと考えさせる授業の記録だった。


映像は今の小学校の姿をリアルに映し、子供たちの表情にも一人ひとりの個性が表れていた。教師歴26年(23年?)の福井先生(#)がこどもたちをさんづけで呼んでいたのも新鮮だったし、子供たちとの言葉のやりとりをしながら、考えさせていく授業を受けられる子供たちがうらやましかった。
(#)http://honeyfm.no-blog.jp/cafe/2008/02/post_bd02.html

小学校に入学する前に難聴が発見されたが、小学校の授業はほとんど分からないままだったようだ。先生の言葉の記憶が全くないからだ。テレビの言葉は、難聴者の大人の自分はテレビの字幕を通じて分かったが、子供の時は分からない。

先生に導かれて、生き方、自分の心の持ちよう、夢を持つこと、自分と社会との関わりなどを学ぶことなく、小学校時代が過ぎてしまった。これは「小学校時代を過ごした」ではない。
仲間と遊ぶのもカンだったようだ。クラスメートの顔や名前がほとんど浮かんでこない。Nというワル、回転塔の女王、Bさんといういつもいじめられていた女子がいたことは思い出したが、担任の先生の顔が浮かんでこない。それより言葉が浮かんでこないのがさびしい。


子供たちは、自分と対等の視線で投げかけられた言葉に反応する。自我、協調、連帯、人間愛ということを学ぶ。言葉が届かなかった子供は孤独だ。一人で成長しなければならない。先生や他の子供たちの動きを見て何かを察する。遠足の日にランドセルを背負って行ったり、弁当を忘れたりするのは再三だった。情報や知識を補うた
めに図書館に通い詰めていた。図書カードは裏表とも1ヶ月足らずで埋まった。


難聴児の授業に言葉を届けるのは、教師の責任だ。
教師が発した言葉をパソコンボラティアがPSPで字幕表示が出来ても、どのように伝えるかはボランティアではなく、教師が考える必要がある。耳で聞く言葉を目で見るのは違う。脳生理学や言語学者、要約筆記筆記者など専門家の探求が望まれる。
子供の文字を読む力は初めはおぼつかないがすぐに向上する。そのうち自在に字幕を見ながら授業の理解が進むだろう。


この番組を見た後で、電車の中で左耳に補聴器をした就職活動中らしい女子学生を見た。何故か目がうるうるしてしまった。心でガンバレヨー、ガンバレヨーとテレパシーを送ってしまった。


ラビット 記
(*)http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2008-02-16&ch=21&eid=33405





聴覚障害者の参政権 権利条約から

2008年02月16日 11時46分03秒 | 権利
080211_0758~001.jpg聴覚障害者の参政権を、障害者権利条約から検討することは有意義だと思う。

権利条約の条文構成を見ていて感じたことは、
1)政治的活動及び公的活動への参加はこれ単独では実現しない。コミュニケーションや文化的その他の権利が守られて、初めて障害者の参政権が具体的なものとなるからだ。
さらに、普通の文化的で健康的な生活、就労、教育等が実現出来る中で、障害者の自覚が具体的なものになる。

2)障害者が普通の人と同じ権利を持っていること、働くこと、教育を受けること、生活することの権利が守られるように要求していく、政治に関わる権利はその延長線上にある。自分たちの権利をどのように発展させるのか、どのような施策を作るのか、障害者が政治に関わることがその一番の保障だということだ。


外務省の障害者の権利条約に関するページ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken/index_shogaisha.html
第4回アドホック委員会に、国会議員5名を含めて日本代表団が参加したが、この時に「市民的・政治的権利と経済的・社会的・文化的権利の整理(第4条関
係)」を協議している。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken/shogaisha0409_g.html

ラビット 記
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第二十九条 政治的及び公的活動への参加
(政府訳 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/shomei_32b.html)

 締約国は、障害者に対して政治的権利を保障し、及び他の者と平等にこの権利を享受する機会を保障するものとし、次のことを約束する。
(a) 特に次のことを行うことにより、障害者が、直接に、又は自由に選んだ代表者を通じて、他の者と平等に政治的及び公的活動に効果的かつ完全に参加
することができること(障害者が投票し、及び選挙される権利及び機会を含む。)を確保すること。
 (i) 投票の手続、設備及び資料が適当であり、利用可能であり、並びにその理解及び使用が容易であることを確保すること。
 (ii) 適当な場合には技術支援及び新たな技術の使用を容易にすることにより、障害者が、選挙及び国民投票において脅迫を受けることなく秘密投票に
よって投票する権利並びに選挙に立候補する権利並びに政府のあらゆる段階において効果的に在職し、及びあらゆる公務を遂行する権利を保護すること。
 (iii) 選挙人としての障害者の意思の自由な表明を保障すること。このため、必要な場合には、障害者の要請に応じて当該障害者が選択する者が投票
の際に援助することを認めること。

(b) 障害者が、差別なしに、かつ、他の者と平等に政治に効果的かつ完全に参加することができる環境を積極的に促進し、及び政治への障害者の参加を奨
励すること。政治への参加には、次のことを含む。
 (i) 国の公的及び政治的活動に関係のある非政府機関及び非政府団体に参加し、並びに政党の活動及び運営に参加すること。
 (ii) 国際、国内、地域及び地方の各段階において障害者を代表するための組織を結成し、並びにこれに参加すること。





デジタル放送情勢の急速な進展とアクセシビリティ

2008年02月15日 08時38分22秒 | 放送・通信
080209_1903~001.jpg080110_0721~004.jpg外国からもデジタル放送関係のニュースが多く流れてくる。
法律や規格の違いはあるが基本的にデジタルの世界は同じだ。
こうした技術の発展が障害者の社会における力、サービスの向上につながるように期待したい。


ラビット 記
・・・・・・・・・・・・・・
> 韓流ウッドにデジタル放送制作センター建設へ
> 朝鮮日報 - South Korea
> 京畿道高陽市で整備が進められている観光文化都市「ハルリュー(韓流)ウッド」に、同道と放送委員会が共同で、デジタル放送コンテンツの制作センターを建設する 。 ...
>http://www.chosunonline.com/article/20080213000065

>
> 2008/02/13-14:51 携帯端末向け放送受信機を発表=米パケットビデオ〔BW
> 時事通信
> TDtv、DVB-H、MediaFLOなど主要デジタル放送規格に対応、ノキアの「Nシリーズ」、アップルの「iPhone」(アイフォン)、台湾HTC(宏達国際 ...
> http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008021300630
>
> 1 これまでの経緯
> 総務省
> 現在、我が国には、BS放送用周波数として、国際調整手続を経て12周波数が割り当てられていますが、これらのうち現在使用されているのは8周波数(BSデジタル放送 ...
> http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080213_2.html

>
> Nokia、16GBメモリやDVB-Hチューナー内蔵の「Nokia N96」を発表 - N95後継機
> マイコミジャーナル
> 欧州などで採用されている携帯機器向け地上デジタル放送「DVB-H」に対応したチューナーを内蔵する(一部市場を除く)。内蔵フラッシュメモリは16GBで、DVB-H放送や内蔵...
> http://journal.mycom.co.jp/news/2008/02/12/023/

>
> JCOM,役務利用でエリア外に進出,IPTV本格化を前に業態の枠を越える
> ITpro
> 次世代ネットワーク(NGN)による地上デジタル放送の再送信も含めた多チャンネルIPTV放送が始まろうとしている今,MSOとして打てる手は積極的に打とうということだろう ...
> http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080212/293502/
>

> 成長と安心社会の実現を 総務省の成長力懇談会
> 中日新聞
> 日本は、地上デジタル放送や通信のブロードバンド(高速大容量)化など、通信・放送インフラでは世界最高水準を達成したが、企業の生産性や生活の向上には有効に ...
> http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008021201000660.html





シンポジウム 情報アクセシビリティの実現に向けて

2008年02月14日 23時04分15秒 | 放送・通信
080204_2058~001.jpg080109_1637~001.jpg障害者権利条約が採決され、日本政府が署名をして初めての情報保障に関するシンポジウムが開かれる。
放送バリアフリーだったはずのデジタル放送を完全移行を前に揺れる視聴覚障害者向け放送問題、障害者の情報アクセスの保障として著作権制限を求める著作
権問題等、最新の課題を分かりやすく、問題提起する。

世界情報社会サミットで障害者のアクセス問題を入れる努力と障害者権利条約のマルチステークホルダーアプローチの視点を持つ河村宏氏が基調講演を行う。

ラビット 記
写真は文化庁著作権課と協議前の打ち合わせのスタンディング入力!初めて見た。
シンポジウムの内容を協議する関係者たち。

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事務局からも、関係省庁、デジタル放送・著作権関連の機関、
障害関係業界紙、過去のセミナー参加者等に案内を送ります。
各団体におかれましても、周知についてご協力をお願いいたします。

事務局 原田
--以下、開催案内(転送歓迎)--

障害者放送協議会 シンポジウム
情報アクセシビリティの実現に向けて
障害者権利条約の時代における、著作権と放送バリアフリー

日時  2008年3月15日(土)9:45~17:00
場所  戸山サンライズ 2階 大研修室 (東京都新宿区戸山1-22-1 定員200名)
参加費  無料 (手話通訳、要約筆記、点字資料あり)
申込方法 文末または下記ページを参照のうえ、事務局まで
     http://www.normanet.ne.jp/~housou/0315/

 2006年12月に国連で採択され、翌年9月に日本政府が署名した「障害者の権利に関する条約」は、情報、通信等のサービスや、文化的な作品などを利
用し、享受すること--「アクセシビリティ」を、権利として確保するという新しい視点を示しています。
 このシンポジウムは、障害者放送協議会が取り組んでいる2つのテーマ、「著作権」と「放送・通信バリアフリー」を取り上げ、権利条約の新しい視点で捉
えながら、障害当事者のニーズ、第一線の取り組み状況、また国の施策や最新技術動向の発表を交え、今後の方向性について議論していきます。

プログラム
09:45 開会挨拶
09:50 ●基調講演「障害者権利条約と情報アクセシビリティ」
      河村 宏 (国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所)
10:30 <第一部> 著作権と情報アクセシビリティ
    ●報告「著作権をめぐる課題とニーズ ~当事者は何が必要か~」
      神山 忠  (岐阜県立関特別支援学校)(ディスレクシア(読字障害)当事者)
      佐藤 聖一 (日本図書館協会)(視覚障害当事者)
      西滝 憲彦 (CS障害者放送統一機構)(聴覚障害当事者)
11:10 ●座談「著作権と情報アクセス権の調和に向けて ~各分野の取り組み~」
      進行 井上 芳郎 (全国LD親の会)
         神山 忠  (岐阜県立特別支援学校) 
         常世田 良 (日本図書館協会) 
         西滝 憲彦 (CS障害者放送統一機構)
         成松 一郎 (出版UD研究会) 
12:30 昼休み
13:30 <第二部> デジタル放送と情報アクセシビリティ
    ●ビデオプレゼンテーション
         「デジタルテレビ放送はここが問題だ ~当事者の声~」
13:50 ●講演「地上波デジタル放送の障害者利用に関わる施策の動向について」
      松川 憲行 (総務省情報通信政策局情報通信利用促進課長)
14:20 ●講演「デジタルテレビ放送の技術的動向と可能性」
      坂井 忠裕 (NHK放送技術研究所 人間・情報 認知科学研究グループ)
14:50 休憩
15:00 ●パネルディスカッション「誰もが利用できるデジタル放送に向けて」
     コーディネータ 寺島 彰  (浦和大学/日本障害者リハビリテーション協会)
     パネリスト   岩井 和彦 (全国視覚障害者情報提供施設協会)
             比嘉 豪  (全日本ろうあ連盟)
             高岡 正  (全日本難聴者・中途失聴者団体連合会)
             大嶋 雄三 (CS障害者放送統一機構)
17:00 閉会
※プログラム、演題等は変更することがあります。

■申込方法・問合せ先

 下記の必要事項について、3月5日までにEメール、FAX、または電話にて下記の連絡先までお申込ください。(先着順・参加証などは特にお送りいたし
ません)
 参加費は、当日に受付にてお支払いください。

障害者放送協議会事務局(日本障害者リハビリテーション協会内) 原田、松田    電話:03-5292-7628   Fax:03-5292
-7630 
E-mail: rehab@dinf.ne.jp
http://www.normanet.ne.jp/~housou/0315/


≪「障害者放送協議会 シンポジウム」申込用紙≫
お名前
ご所属
ご連絡先
 住所:
 TEL:              FAX:
 E-mail:

介助者 □ 同行する □ 同行しない

次の項目で必要がありましたらレ印をつけてください。
□手話通訳    □要約筆記   □磁気ループ  □点字資料
□車いすスペース □その他(                 )

※シンポジウムに関するご連絡、今後のご案内等にのみ使用し、それ以外の用途には使用しません

--以上、開催案内(転送歓迎)--





障害者とマルチ・ステーク・ホルダー アプローチ(2)放送と動画へ

2008年02月14日 18時23分35秒 | 生活
070901_1203~001.jpg070901_1505~001.jpg障害者は市民社会というカテゴリーで他のステーク・ホルダーと対等に意見、ニーズを出していく、そのためにも障害者権利条約の発効が待たれる。

日本障害者リハビリテーション協会のDINFのサイトに、確か国際的な取り組みの中に「津波対策と障害者」の文書があったが、これがマルチ・ステーク・ホルダーアプローチの結果なのかと見ていた。


ラビット 記
・・・・・・・・・・・・・
(続き)
先住民族の障害者グループが独自のメーリングリストで、先住民族からみると権利条約は見切り発車ではないか、という問題提起をしていますね。
また、女性、子供、途上国、難民、等等の視点からの格差を課題にするグループもmulti-stakeholderには入りますね。
国連情報社会サミットの2003年のジュネーブサミットの準備過程で私たちが最も苦労したのは、ITに関する障害者のニーズを文書にやっと入れたと思うと、すぐに必ず、女性、子供、老人、青年の独自のニーズが入らないで障害者だけ特記されるのか、という議論で、なるほど入れようと言って入れていくと、最後に文章が長くな
りすぎるという議論が出てきて、そもそもMillennium Development Goalに障害者という言葉が入っていないじゃないか、だから新しい目標は入れないという合意に沿って、全部削って、その他の社会的弱者として一括せよとして、これらの言葉全てが削られるということを最終ドキュメント採択までに何度も繰り返しました。

ネットで世界中のIDAやWAI関係者と相談しながら進めて、最後にAssistive technologies(支援技術または福祉機器)とユニバーサルデザインを両輪としてIT開発を進めるという基本路線を確認すれば必然的に障害者のニーズに至るということで、ジュネーブのサミット文書にこのことを明記しました。

また、メキシコ等のニューヨークの権利条約の議論で積極的な国々やサミット準備会議の議長に直接に説明し、何度か会議場で手渡しのビラまきもして、最後にやっと国連サミット文献で私の知る限り初めて障害者のニーズが言葉として含まれました。

同時に支援技術とユニバーサルデザインを両輪として進めていく考え方がIT開発の方向付けとして確認され、これが、権利条約の情報アクセス部分に大きな影響を与えています。

私たちが国連サミットにこのように一定の参加を果たしたのは、政府・国際機関・産業界・市民社会と大きく4つに区分けされるstakeholdersの中の、市民社会というチャンネルを通じてです。Multi-stake-holdersという時には、特に市民社会の参加が必要です。

というのは、政府と国際機関は何も言わなくても国連の正規の構成員であり、産業界も国際標準に関しては業界団体としてすでに参加のチャンネルを持っています。

市民社会とは、いわゆるNGOのほかに、大学や学会や地方自治体も含むといわれています。個人としての障害のある人は、どのセクターにも参加しているべきですが、障害者団体は市民社会というカテゴリーで、国連の活動に参加することができるし、それが今さまざまな場面で推奨されています。

河村





第8回国際難聴者会議参加ツアーの案内**

2008年02月14日 13時11分16秒 | 生活
全難聴からのお知らせ。

全難聴は就問題を報告することにしているが、会議は最新の医学トピックスや難聴者な対する心理学的なアプローチの発表もテクノロジーのに関するディスカッションもある。
成人の人工内耳リハビリテーションについて、ドナ・ソーキンさんのセッションに期待したい。

国際難聴者連盟のweb(カナダ難聴者協会)
http://www.chha-ifhohcongress2008.com/
ドナ・ソーキンさんのワークショップ
http://www.chha-ifhohcongress2008.com/?content=workshop-cirehab


ラビット 記
・・・・・・・・・・・・・・
第8回国際難聴者会議参加ツアーの案内
全難聴国際部ホームページに掲載致しました。
http://www.zennancho.or.jp/international/001index.html

国際難聴者会議のご案内

 4年に一度の国際的なイベント、国際難聴者会議がカナダ・バンクーバーで開催されます。
 医療、補聴器や人工内耳、聴能リハビリテーション、心理、教育、ITなど、難聴者や中途失聴者を取り巻く様々な問題について話し合う、いわば福祉大会の国際版ともいえる会議です。今回で8回目になります。

 全難聴は、「日本における中途失聴・難聴者の職場環境はどう改善されたか?」をテーマに、パネルディスカッションを実施いたします。
 このパネルディスカッションをはじめとする主要な会議プログラムには、日本語通訳とパソコン要約筆記を準備いたします。

 今回JTBバリアフリープラザのご協力を得て、国際難聴者会議参加ツアーを実施いたします。

 7月のカナダ・バンクーバーは1年のうちで最高のシーズンです。ツアーにはいろいろな観光オプションもご用意いたしました。
 皆さん、バンクーバーで世界中の聞こえない仲間たちと楽しく交流してみませんか?大勢の方々のご参加をお待ちしております。

<ツアーの詳細、および申し込みは、後ほどJTBバリアフリープラザのホームページよりご参照いただけます。
只今JTBバリアフリープラザのホームページは工事中ですのでお待ち下さい。その間のお問い合わせは全難聴事務所、もしくはJTBバリアフリープラザまで(このページの一番下に連絡先があります)

【開催場所】   シェラトン・バンクーバー・ウォールセンター(カナダ・バンクーバー)

【ツアー日程】 2008年7月2日(水)~8日(火)
7月2日(水)  成田発 バンクーバー着  開会式 レセプション
7月3日(木)~5日(土)  国際難聴者会議 観光オプショナルツアー(5日夜は晩餐会)
7月6日(日) 国際難聴者会議 閉会式  さよならパーティー観光オプショナルツアー
7月7日(月) バンクーバー発
7月8日(火) 成田着

【ツアー料金】  32万5千円
(別途、会議登録料4万円と、空港税・燃油サーチャージ約3万円がかかります)
 *観光オプショナルツアーは別料金となります。

JTBバリアフリープラザのホームページは只今工事中です。しばらくお待ち下さい。
その間のお問い合わせは下記までお願いいたします。
全難聴事務所  FAX 03-3354-0046
JTBバリアフリープラザ FAX 03-3456-5414




障害者とマルチ・ステーク・ホルダー アプローチ(1) (放送と動画へ

2008年02月14日 08時58分19秒 | 放送・通信
国連障害者の権利条約の審議の形は、様々な利害対立者が集まって議論したがその形は国連の世界情報社会サミットで作られて継承されたものだ。

今後、権利条約の発効(20カ国以上の批准)で、国連の各機関にも障害者の参画が可能になり、必要になる。


ラビット 記
・・・・・・・・・・・・
障害者の権利条約を審議するアドホック委員会は、いろいろな形のステークホルダーが集まっていたと思います。

経済的先進国と中進国、発展途上国、様々な種類の障害者団体間、宗教的な対立、ジェンダー(性差)、加盟国とNGO、その以外にもあったのでしょう。

障害者の方は、IDA国際障害同盟と会議中は国際障害コーカスを設けて、種々議論して対立を狭めていった様子が少し分かりました。
ちなみに、会議の討議のリアルタイムテキスト表示は国の代表も含めていろいろな立場の人が賛意を示していましたが実現しなかったのは国連のお金の問題でしょうか。


放送問題については、コンテンツの制作者と流通機構、スポンサーと消費者、国家と市民等のステークホルダーが考えられますが、障害者と何になるんでしょうか。

障害者も視聴者になればコンテンツ購入者になり、サービス消費者になります。
総務省の情報通信審議会情報通信政策部会「地上デジタル放送推進に関する検討委員会」の構成メンバーはそれこそマルチステークホルダーが入っているみたいですが、障害者は竹中ナミさんだけです。
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/chijo-digital.html


マルチ・ステーク・ホルダー・アプローチが国連の各機関に問題解決の方式として定着するように求め、私たちもそれぞれの専門機関に関われるだけの力量が求められますね。


> > 私の名前はSMIL3.0のDAISY Profileの編集者としてもすでにWebで公開されています
> > ので、公開していただいて構いません。
> > 特に重要なのは障害者を含む関係者すべてが参加して問題を論じ解決するという国連
> > の"multi-stake-holder approach"という考え方が、民間主導で始まったインター
> > ネットとIT社会を論議するWSIS(国連世界情報社会サミット)で初めて採用され、そ
> > の原則が権利条約のプロセスにも採用されて広汎なNGOが国連システムの活動に参加
> > する道が開かれました。この原則と権利条約を根拠に、国連機関それぞれの運営に障
> > 害者が積極的に参加する道が開かれるのではないかと思います。
> >
> > 河村
>




DAISYとデジタル放送 放送のアクセス保障のために

2008年02月13日 13時09分38秒 | 放送・通信
080210_1750~001.jpg「ニーズを把握していれば技術的な規格は盛り込んでおけるのですが、DAISYとデジタル放送の関係はどうなっていますか。デジタル放送のコンテンツのDAISY規格の変換とか議論されているのでしょうか。」

このことについて、DAISYの推進者の河村宏氏から、丁寧なご説明を頂いたので紹介する。

○SMIL3.0 動画コンテンツの構成と配信にかかわる規格。
○Webのアクセシビリティーを確保するWebアクセシビリティーガイドライン
○出版物のアクセシビリティーを確保するDAISY規格
がある。

障害者権利条約が発効すれば、ITUやISOに実施義務を与えることか出来ること
個別のニーズを持つ障害者団体が関わって、アクセシブルな統合的コンテンツの国際標準規格を制定することが必要


ラビット 記
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DAISY規格は原則として2年に1回見直していますが、今回Webで世界中に公示し
ている要望調査は3月締切です。
http://www.daisy.org/news/news.shtml#newsitem348

DAISY規格のひとつの特徴は、すでにある標準規格のみを用いて自らの規格を作ることですが、規格に動画を導入するためにほぼ3年間を費やしSMILというW3Cの規格の改定に取り組み、今改定案が公示されているSMIL 3.0の成立を待って、それを基礎にして動画にかかわる仕様を固めようとしています。

DAISYにおける動画は、聴覚障害、LD、知的障害等の分野で強く要望されているものであり、更に動画が急増するブロードバンド時代の標準技術としての発展をはかるためのものです。

SMIL 3.0の規格案には、DAISYプロファイルという項目があり、そこでは、盲ろう者がストリーミングでニュースや災害情報を受ける時のアクセスを可能にすることを利用事例として挙げています。
つまり、解説(音声+テキスト)と字幕(テキスト)をそれぞれ独立のテキストとして区別できる形で携帯電話やPCにストリーム配信することによって、盲
ろうの利用者がまずは振動等によって、登録しておいた番組や位置情報と組み合わせた避難警報の受信を知り、一般に送信されると同時に同じコンテンツをテキスト情報(画面解説テキストおよび字幕)で受け取ることができる規格です。

端末側で受け取ったテキストを点字にするかモールス信号のような振動にするか、将来開発されるであろう手話グローブにするか、あるいは弱視で難聴の方の場合はどうするかなど、たくさんの可能性がありますが、規格としては、動画配信に関してはこのような幅広い利用を考えて作っておくという考え方です。
http://www.w3.org/TR/2007/WD-SMIL3-20070713/smil-daisy-profile.html#q22

SMILの最新規格は2.1で、これまでの規格改定には、Nokia、SONY、KDDI、アクセス、リアルネットワークなどの産業界のほか、CWI、INRIA等のヨーロッパの国立のIT研究機関、そしてDAISYコンソーシアムと国リハセンターが貢献してきました。

W3Cのコンテンツアクセシビリティーガイドラインの2.0案には、たくさんのSMIL活用事例がありますが、SMIL 3.0はより広いアクセスを展望したブロードバンド時代に対応する動画コンテンツの構成と配信にかかわる規格です。
すべての人のWebのアクセシビリティーを確保するためにWebアクセシビリティーガイドラインがあり、出版物のアクセシビリティーを確保するためにDAISYがあります。

放送とWebと電子出版が融合するブロードバンド時代のアクセス確保はたいへん複雑な課題ですが、縦割りを排し、個別のニーズの実現をユニバーサルデザインに統合するという国連障害者の権利条約の指針に沿ってのみ解決可能だと思います。
SMIL 3.0はそれを実現するための要素の一つとして開発されています。

これを解決できればしばらくは安心、できなければ、今後10年間はアクセス暗黒時代になる天下分け目の1-2年ですが、権利条約を一刻も早く発効させてITUやISO等の国連の標準に関わる機関にその実施の義務を与え、様々な固有のニーズを代表する障害者の参加の中で国際標準規格を決定していくことが最も重要だと思います。

河村 (国リハ研究所 & DAISYコンソーシアム)
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全難聴、国政選挙に関わる要望事項の提出

2008年02月12日 13時32分20秒 | バリアフリー
全難聴からの報告。


全難聴は、2月8日、増田総務大臣宛と舛添厚生労働大臣宛の「国政選挙に関わる要望事項」を提出した。
また、同日公明党太田代表に同様の要望書を手渡した他、自民党、民主党、共産党、社民党、国民新党には8日付けの文書として、要望書1枚のほかに総務大臣宛、厚生労働大臣宛、大会決議を添付したものを送った。

ラビット記
………………………………


国政選挙に関わる要望事項


1 中途失聴・難聴者が国民の一人として、平等に基本的人権である参政権を行使できるように、全ての政見放送に「字幕」及び「手話通訳」の付与を義務付
けるよう法改正を実施して下さい。

2 政見放送のみならず、街頭演説、個人演説会等にも「要約筆記」及び「手話通訳」等の情報保障手段の配置が無条件で可能なように、必要な法改正を実施
して下さい。

3 中途失聴・難聴者はファックス・メール等が使えれば選挙活動ができます。しかし、それらの手段の使用は「文書図画の配付」と見なされ、選挙期間中は
使えません。応援する候補者へ投票の依頼は出来ません。また、ファックス・メール等が使えなければ中途失聴・難聴者自身が候補者として立候補することは
非常に困難です。選挙活動にファックス、メール等が利用可能なように必要な法改正を実施して下さい。

4 近年のIT利活用の進展により、インターネット利用の選挙活動が合意されようとしています。インターネット上で配信される動画等による政見発表をさ
れるような場合、音声情報だけでは中途失聴・難聴者は話されている内容が理解できません。文字(字幕)表示及び手話表示を併せて付加することを義務付け
るよう、必要な法律等を制定してください。

5 IT化など社会変化に伴い、障害者の参政権行使に関する「研究会」を設けて下さい。その研究会委員として当会も参画させて下さい。

以上






大学病院の補聴器販売禁止に!? 

2008年02月12日 08時36分04秒 | 生活
080211_1103~001.jpg080211_1104~001.jpg医療関係者以外の病ものが院内で直接患者に接触したりしていることが従前より問題になっていた。
また医師が業者にリベートや「立ち会い」として無償の労働提供を要求したりいたらしい。


今年4月1日から「医療機関等における医療機器の立会いに関する基準」が実施されると、大学病院などにおける補聴器外来は、補聴器販売が出来なくなるということだ。
医師の監督下において、倫理綱領を持つ補聴器装用技師(技能者)が補聴器の調整(フィッティング)、補修くらいしか出来なくなる。
聴力検査はやはり医師の指導の下で言語聴覚士しか出来ない。補聴器店で聴力検査が出来ないのではなく、保険医療を実施する病院では出来なくなる。

メーカーが最新機器の取り扱いの説明のために同席すること(「立ち会い」になる)は出来ない。人工内耳の音入れの際に、メーカーが同席したりのは良くあるようだがこれも出来なくなるのだろう。

販売店やメーカーは自社の製品の購入につながるような話しは誘導販売になる恐れがある。


業者の弊害もあるがもう一つの補聴器外来の基準はあるのだろうか。
とても患者のためにならない補聴器外来が横行している。


日本ヒアリングインターナショナルのメーリングリストより
[hij-member:000010] 「医療機関等における医療機器の立会いに関する基準」について(2007/07/02)
http://www.npo-hij.org/010.html

(2/15追記)
上記「基準について」は厚生労働省医政局経済課長の「事務連絡」が平成19年8月30日と11月1日に出されています。
http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20070907_01.pdf


ラビット 記   
写真は母の入所している街のミニFM局「レディオ湘南83.1MHZ」のスタジオ
http://www.radioshonan.co.jp/index.html
月曜昼担当の松村加子さんかな。
http://www.radioshonan.co.jp/djindex/kako.html
  



チョン・ファウォン議員「TV放送の手話·字幕義務化を推進」

2008年02月11日 12時28分16秒 | 放送・通信
080211_1105~001.jpg韓国で、障害者権利条約の内容に沿った「テレビ放送アクセス義務化法案」とでもいうべきものが上程されたというニュースがある。

テレビ放送だけではなく、図書館、劇場での視聴覚障害者のアクセスを保障するために、補聴支援設備や音声ガイドの設置義務付け、点訳本、音声ファイルなどの配備を求めるものだ。
http://blog.goo.ne.jp/tokawaii/e/6d48b65d7a70ad63ef87dc8fda6b81e9
元はhttp://contents.innolife.net/news/list.php?ac_id=1&ai_id=81219


義務化という点で、日本は韓国に遅れをとった。国連アドホック委員会でも韓国の代表はあちこちで積極的にロビー活動をしていた。署名式にも真っ先に駆けつけたのが韓国だ。


わが国では、地上デジタル放送の移行に伴い、手話放送、解説放送の実施が危ぶまれている。韓国でも地上デジタル放送の移行が2009年に予定されていたが、2013年からに延期された。アメリカ方式の規格に決まったのが遅れたとのことだが、デジタル放送のアクセシビリティ問題が日本同様に当事者そっちのけならなければ
よいが。

韓国の障害者団体に日本のデジタル放送問題を報告したい。
視覚障害者からマルチメディアコンテンツシンポジウムのお知らせがあった。


ラビット 記
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> シンポジウム「“聴く”、“触る”マルチメディアコンテンツ
>                   ~視覚障害者向けブラウジング技術~」
>
> 近年、デジタル放送やブロードバンド環境の普及により放送・通信コンテンツが
> よりヴィジュアルかつインタラクティブな「マルチメディアコンテンツ」へと進
> 化してきましたが、画面から十分な情報を取得できない視覚障害者がこれらのコ
> ンテンツを利用できず、十分なサービスを受けられないという深刻な問題も生じ
> ています。そのため、視覚障害者が、多種多様なマルチメディアコンテンツに対
> して、その障害のタイプや程度を問わずに高い操作性で情報にアクセスすること
> のできる環境の構築が求められています。
> 本シンポジウムでは、NICT委託研究「視覚障害者向けマルチメディアブラウ
> ジング技術の研究開発」における研究成果を報告すると共に、開発成果として、
> データ放送やインターネットのコンテンツをアクセシブルとなるように変換する
> 技術やブラウジング装置の展示を行います。
>
> 【日時】
> 2008年2月27日(水) 13:00~18:00
>
> 【場所】
> NHK放送技術研究所 講堂(東京都世田谷区砧1-10-11)
>
> 【講演内容】
> 13:00-13:10 開会挨拶 松川 憲行(総務省)
> 13:10-13:40 基調講演 視覚障害者向けブラウジング技術の
> 開発経緯とその近未来
>              伊福部 達(東京大学)
> 13:40-14:20 招待講演 超臨場メディアとしての五感情報通信技術
>             廣瀬 通孝(東京大学)
> 14:20-15:00 招待講演 ITアクセシビリティの現状と展望 
> -支援技術開発者、視覚障害ユーザの立場で-
>             石川 准(静岡県立大学)
> 15:10-15:35 成果発表 マルチモーダル提示によるデジタル放送の
> 情報提示システム
>             坂井 忠裕(NHK)
> 15:35-16:00 成果発表 データ放送の変換手法とその視覚障害者向け
> 統一プラットフォームへの適用
> 松村 欣司(NHK)
> 16:00-16:25 成果発表 触覚インタフェースによる新たな情報提示と
> アクセス方式
> 半田 拓也(NHK)
> 16:25-16:50 成果発表 新たな視覚障害者の情報アクセス環境
>             ~触覚ジョグダイヤル「TAJODA」がもつ可能性~
> 大河内 直之、上田一貴(東京大学)
> 16:50-18:00 デモ・ポスター
>      音声・点字・弱視者向け表示、触覚ディスプレイ・触覚ナビゲータ
>      データ放送のアクセシブル変換、触覚ジョグダイヤル「TAJODA」
>      等のデモンストレーション




聞こえる人はすごい!? 聞こえない問題の理解のために

2008年02月10日 20時21分51秒 | 生活
080210_1505~001.jpg080210_1506~002.jpgおはようございます。
聴覚障害者コミュニケーション講座の講師も耳の日記念日のパネラーも大丈夫ですよ。
それだけ一生懸命に考えているのですから。

中途失聴・難聴者の理解を得るためにこういう話し方もあると思います。参考にして下さい。
5番目以降は説明を考えてみて下さい。

聞こえる人はこういうことが出来るんです。スゴイ!シリーズ10連発。

その1.「クリスマスツリーのイルミネーションを見て彼とロマンチックな話をした。」

二人ともクリスマスツリーを見ながらきれいだねとかユカちゃんも綺麗だよって話しているのかも知れませんね。
これは、聞こえない私は出来ないんです。何故か分かりますか?
相手の顔が見えないからです。暗いところや光を浴びている時もだめですね。
聞こえる人は下を見てても背中合わせでも話が出来るんですね。すごいですね。
その2.「友だちと居酒屋でわいわい話が盛り上がる。」

中の仲良しの仲間とのおしゃべりって楽しいですよね。
私はこれが一番苦手なんです。うるさいところは補聴器も役に立たないんですよ。いろんな声がワーってなっちゃうんです。

その3.「おはようございますの挨拶で相手の気持ちがわかる。」

えっ、何のことっ思いました?相手の声で元気かどうかわかるってことありません?何か失敗したとか悩みを持っていそうなことが分かる時ってありますよね。
難聴者は声の調子で相手の体調や精神状態は推し図れません。
顔色や仕草でいつもと違うなと分かることはあります。

その4.「分からない時はすぐ電話で確認する。」

仕事でも遊びでも分からない時はすぐ電話しますね。
しかし私は電話出来ないのでどうしようか考えてしまいます。近くの人に尋ねるのもこんなこと聞いたら恥ずかしいと思っちゃうんです。

その5.「テレビのニュースやドラマが話題になる。」

その6.「行ってみたいカルチャー講座や資格講習会がある。」

その7.「会社の企画会議の発表で忙しい。」

その8.「架線事故で電車が遅れたのでバスで行ったことがある。」

その9.「「Allways夕陽ヶ丘の3丁目」を見て懐かしかった。」

10.「電子レンジや洗濯機が終るまでは一服している。」

最近の洗濯機は終るとピッと鳴るんですね。聞こえるって便利ですね。離れていてもわかっちゃうんですから。


まだあると思いますが、聞こえなくて困ることは具体的な事柄を話すと分かりやすいかも知れません。
上記のシーンは1対1の場合は何番と何番、相手が多数の時は何番ですとか。
テレビや電話の情報通信機器の利用は何番、一般の人が受けられるサービスや教育の機会が得られないことは何番と説明して整理する。

その後に、聞こえない人が社会参加するためには
(1)社会の理解を広めること
(2)社会の聞こえのバリアフリーの環境整備を充実すること
(3)聞こえの問題を広げて頂くボランティアを増やすこと
(4)要約筆記者の派遣や難聴相談支援が受けられる制度をしっかりすること
難聴者の立場から診てくれる難聴の専門医や補聴器店を増やしたりすることも大事です

(5)中途失聴・難聴者協会を大きくすることも


ラビット 記



介護職に要約筆記は必要なのか

2008年02月10日 09時06分46秒 | 要約筆記事業
080204_0738~001.jpg介護を受けている人たちは高齢の難聴者が多い。
介護サービスに関わる専門職に要約筆記が必要なのか。

要約筆記はそれ自体が専門性のあるコミュニケーション支援サービスであり、社会福祉法第二種事業に指定されている。
要約筆記者が介護職を目指すことは当然あるが、要約筆記はコミュニケーション支援技術の一つであり独自の専門性を持つ。対人援助においても違う専門性が求められる。

共通しているのは、支援対象者の権利を守る立場で、社会福祉サービスを担っていることだ。
通訳といっても、言語通訳との違いもここにある。

いま活動している要約筆記者は要約筆記奉仕員カリキュラムに基づいてあるいはそれに満たない内容で学んだ人びとで、専門性は不十分というより、それを求められていない。


介護の現場で介護者に求められるのは、要約筆記(通訳)技術というよりは、聞こえの低下した対象者に対する理解と適切なコミュニケーション方法の技術ではないか。

難聴とは何か、聴覚障害は何を差すのか、聞こえない人はどういう心理的問題を持つのか、聞こえない人のコミュニケーション方法はどういうものか、難聴者支援の社会資源の種類と連携方法などが考えられる。

筆談は書いてコミュニケーションするが聞こえない人が分かりやすい書き方、機材というのはある。
ノートテイクは要約筆記の一つの方法で話し手の言葉を聞こえない人に書いて通訳するもので、支援者が対象者と直接コミュニケーションするための筆談とは違う。


全難聴の開いた「聞こえのケアマネジメント」講座は高齢者生活支援センターや介護施設、聴覚障害者情報提供施設などから申し込みが殺到したことがあったように、社会のニーズは強い。


ラビット 記



コミュニケーションについて考えた 言葉ではないこと

2008年02月10日 08時52分56秒 | 生活
080209_1835~003.jpg080209_1853~001.jpg昨日は朝から聴覚障害者自立支援センターの会議だったが、会議中に実妹から墓参りについてメールがあり、その返事をしていた。

会議後に、あの時はろうの人が話すので見て見てと呼んでたよと教えてくれた。しかもみんながメールして呼ばれているのに気が付いていないのを見ていたそうだ。

これは、会議中に自分の気持ちがそこにないということを示していたことになる。
つまり、自らコミュニケーションを閉ざしてしまったのだ。
これは、聞こえる、聞こえない以前の問題だ。日頃、コミュニケーションの重要性を主張しているのに、反省。

要約筆記者のコミュニケーション技術も専門性の一つにあげられているがこれは要約筆記でコミュニケーション支援することを指しているのではなく、現場で通訳のために依頼者や利用者、話者、手話通訳などと良好な関係を作ることを指している。
つまり「空気」が読めなくてはそれを伝えることも出来ない。

話し手の言外の意味をつかんで伝えるところには関係しているだろうか。


ラビット 記
写真は土曜日の夕方からの雪



人工内耳装用時の補聴器の聞こえに付いて

2008年02月10日 06時41分52秒 | 人工内耳
080211_0639~001.jpg補聴器と人工内耳の関係では新しい現象も医師に報告した。

両方を併用している時、補聴器のボリュウムがもう少し欲しいと思う時がある。しかし、人工内耳を外すと補聴器がうるさく感じる。補聴器はフルパワーで出力しているのだが、人工内耳から聞こえてくるピーピージリジリという音に邪魔されて良く聞こえない。
そのため人工内耳を外すと補聴器の音だけになりよく聞こえるようだ。

医師と補聴器装用技師と相談して、音量の問題と言葉の聞こえをメリハリを付けたものにするために、低音を下げたプログラムを登録してもらった。
出力は130dBsplに設定したが、前のは140dBsplもあったということだ。
テレコイルにすると低音が強調されると聞いたので、高音失墜型の難聴には良いが、気を付けて聞いてみよう。


ラビット 記