難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

人工内耳装用開始後60日目

2008年02月02日 13時32分23秒 | 人工内耳
080131_1321~001.jpg080131_1322~001.jpg2007年12月5日に人工内耳装用を始めてから2月3日で60日になる。

現時点での状況を記しておきたい。

1.人工内耳はコクレアのフリーダム。コード化法はACE。
マップは8種類以上になるがまだ固定したものではない。
少し音や言葉が聞こえるになると新しいマップに変更している状況。
今は1月17日からフラットなラインのマップを使うようにしている。

2.補聴器は1月11日muiconのSUMO DMに変更した。最初の調整のまま。
時々出力不足や言葉のめりはりが足りないと感じる。

3.人工内耳と補聴器の両耳装用の効果はある。
両耳で聞く効果と補聴器の聞こえを人工内耳で補う効果の両方を感じる。

4.人工内耳と補聴器ともTモードで磁気ループを聞くとかって経験したことのないくらい良い聞こえが得られる。
※磁気ループは良く調整されていないと効果は半減する。

5.人工内耳と補聴器の聞こえは読話を助ける。読話が聞こえを助けているのかもしれない。
手話で表現するのは変わらないが、手話の読み取り力が低下したかも知れない。
※ろう者と聴者のいる会議で何度か手話を見落としている。聞こえに気が向いていて視覚的な注意力が低下しているのだろうか。

6.聞こえが明瞭ではないので、要約筆記が欠かせない。
インプット回路を聴覚から視覚に切り替えることが出来る。
要約筆記を見ている時は文字と聞こえを参照すると理解は難しい。

※磁気ループで良く聞こえているのに内容が頭に入ってこないということを経験している。

7.舌の中ほどが少し甘味を感じる。術後は舌の先が金属の味がしていた。

8.今までより聞こえが向上したので、職場で今まで補聴器で聞き取れなかった女性に積極的に話しかけることが多くなった。話しかけても返事は聞こえるかも知れないと思えるので気分的には楽になった。
家庭で話しかけることも多くなった。

9.しかし、聞こえが安定しないので心理的にはいつもイライラしている。

10.声が低くなったとか話し方が変わったと言われる。
自分では中々分からないが、同じように話しているのに自分の声が違って聞こえる。自分の声が聞こえるので発音に気をつけるようになったかも知れない。


現在は人工内耳の聞こえは「少し聞こえてきた」とも言えない。フリーダムの指向性マイク機能や望遠機能など新しい機能を使うには至っていない。

ラビット 記 



補聴器が補うものは何か 中途失聴・難聴者のコミュニケーション

2008年02月02日 01時50分43秒 | 生活
080126_1413~001.jpg080131_1922~001.jpg先週の土曜日、1月26日に「中途失聴・難聴者のコミュニケーション~補聴器の補うものは何か~」の講義を聞いた。

東京都の聴覚障害者コミュニケーション教室の講座で、東京学芸大学の濱田豊彦先生の講義だった。

東京都心身障害者福祉センターで勤務されて多数の中途失聴・難聴者の相談やサポートをされたことから、私たちの立場にたった話を聞いた。

「当たり前のことが当たり前に行われる社会をみんなで作って行きましょう。」

「聴覚障害は聴覚障害者の耳にあるのではありません。
社会のコミュニケーションのギャップにあるのです。」
ということは、聞こえの仕組みなどの講義では普通は聞かれない。

その他にも、長さや重さはあの人の身長は1m60cm、これは1kgぐらいと分かるのは感覚的に尺度を知っているからだ。
音の大きさも尺度を覚える必要がある。1m離れた時の普通の会話が60ホン、ガード下の電車の音が90ホン。普通の生活の中で一番大きな音ですと説明を受けると納得する。


ラビット 記