難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

障害者向けの地デジ説明番組こそ必要。

2010年12月29日 21時04分58秒 | 放送・通信
地デジ完全移行まであと半年ちょっと。

地デジ移行の理解と対策について、特別な困難があるのが障害者だ。ハイリスク視聴者だ。
それぞれの障害に応じて理解でき、かつ有用な内容の番組が必要だ。これは紙や他のメディアでは伝えにくい、それこそ「放送」によって周知しなければならない。

聴覚障害者にとっては字幕だけでなく、手話放送も必要になる。
視覚障害者には、操作性の高いテレビ受信機の入手の情報も必要だ。
精神障害者は借家の場合障害を伏せて契約している場合も多く、アンテナ設置や簡易チューナーの給付にも個人情報の秘匿や対応の慎重さが求められる。

この番組の放送は、行政とテレビ販売業者や家族、一般国民にとっても理解の一助となる。


ラビット 記

=== 「デジタル放送」の Google ウェブ アラート ===

地上デジタル放送 | わが家の“地デジ”奮闘記~鈴木さん親子のその日 ...
わが家の“地デジ”奮闘記~鈴木さん親子のその日~(NHK総合)2010/12/29(Wed)11:30で紹介された「地上デジタル放送」についてご紹介。
VHFアンテナでテレビを見ていた鈴木家ではデジタル放送を見るために新たにUHFアンテナを設置する必要がある。
http://datazoo.jp/w/%E5%9C%B0%E4%B8%8A%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E6%94%BE%E9%80%81/5299880

ICFの環境因子の一番詳しい説明が。

2010年12月29日 18時56分46秒 | 社会福祉の学習
国際生活機能分類の環境因子についての説明でこれまでに読んだもののうち一番詳しいのがあった。

「環境因子とは、心身機能、身体構造、活動、参加といった構成要素と相互作用し、人が直接接触するような物質的・物質的な環境や、家族、知人、仲間、よく知らない人などの他者との直接的な接触を含み、さらにコミュニティや社会における公式または非公式な社会構造、サービス、全般的なアプローチ、制度、個人に影響を与えるものをいう。」

ちなみに個人因子は、「個人因子とは、個々の人生や生活の特別な背景であり、健康状態や健康状態以外のその人の特徴からなる。」とある。

相変わらず、模擬試験の問題集にも問題解答・説明集にも誤字、間違いが多い。
この解答の設問が「国際生活機能分類(ICIDH)に関する記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。」となっている。
国際生活機能分類はICFだ。ICIDHは国際障害分類だ。
しかし。その次の設問の解答に「国際障害者分類(ICIDH)」とある。正しくは「国際障害分類」だ。


ラビット 記

情報アクセスにおける「手話」と「手話通訳」【試論】(3)

2010年12月29日 16時00分50秒 | バリアフリー
思いこみや理解不足もあるが試論なので、議論の参考に供したい。

【情報アクセスとコミュニケーションの関係】
ろう者にとって、情報アクセスとコミュニケーションとは一体の関係にある。
情報アクセスの受発信とも手話がコミュニケーション方法となるからだ。

先の車いすの障害者の場合は情報アクセスは端末画面の位置がバリアーとなるが、受発信は音声や映像、文字であっても問題ない。
子供の場合は新聞の難しい文章がバリアーになるが平易な文章で表されれば読むことが出来る。

【情報アクセスとIT、次世代通信】
ろう者の情報アクセスはIT技術により利便性を拡大できる。時空間を越えたメディア変換する技術を使えばコミュニケーションを保障することが可能になるからだ。
・IP通信によるテレビ電話の利用。
・テレビ電波以外の別チャネルによるテレビのクローズドサインニング。
・遠隔通信による手話通訳サービス。


【情報アクセスの種類とメディア変換の方向】
情報アクセスの場合、一方向と双方向がある。
テレビなどは放送局(送り手)から視聴者(受け手)の一方向である。映画、DVDなども同様。
→一般番組の音声を手話で表現する。
手話番組の場合は手話を音声か字幕で表現。

電話の場合は、双方向である。
→発信者の音声を手話に変換と手話を音声に変換。
発信者と受信者は交互に交代する。

問題は、音声と同じ時間軸では情報処理しきれない場合をどうするかだ。
聞こえる人は映像の画面を見ながら音声を聞くことが出来るが、ろう者の場合映像と手話と入力が二つの視覚チャネルになっていることだ。

そのために聞こえる人向けの映像、音声を手話でアクセスする際には映像を逐次止めながらあるいは遅速再生しながら見る機能の必要がある。
高齢難聴者が話速変換で電話したり字幕を見るのと同じ。

これは、文字と手話も同じ。書籍の手話朗読メディアを開発する場合、ゆっくり読むことが出来るように設計が必要となるだろう。

ろう者の情報アクセスを考える時、音声を手話に変換する以外に表現様式も変更する必要性があることを示している。
(続く)


ラビット 記
※(1)と(2)を発信した後、保留にして置いたものだ。先に(4)が投稿されている。

手話言語法とはなにを目指すのか。難聴者は?

2010年12月29日 15時46分29秒 | 権利
全日本ろうあ連盟が「手話言語法の研究」を始めた。

全日本ろうあ連盟の日本財団助成事業は、手話が言語であることを証明するのではなく、そのことを法的に位置づけるにはどうしたらよいかを研究すると聞いている。

手話は日本語の一つの表現方式としてはどうか。言語として位置づけなければならない分野はなんだろう。教育なのか、司法なのか、生活全般なのか。

難聴者にとって、音声言語同様に手話も使うし、これを手指日本語とか日本語対応手話とかレッテルを貼られても使っている難聴者はそんなことは意識しない。

日常のコミュニケーションがスムーズに豊かになればいいのだ。

どういう手話を対象にしている研究かもよくわからない。難聴者も委員に加えるべきだったと思う。


ラビット 記

介護福祉は用語が覚えられないゾ!

2010年12月29日 15時25分56秒 | 社会福祉の学習
模擬試験の解答合わせをしていると設問と解説文と内容が交錯してくる。

設問には、「在宅介護支援とは、居宅サービス等を適切に利用できるよう、居宅サービス計画を作成し、居宅サービス事業者との連絡調整や介護保険施設への紹介等を行う。」の正誤を問うものがある。

解答には「正しい。」とあるが前問の解説には「居宅介護支援事業とは」として、上記と同じ解説がある。

「在宅介護支援」と「居宅介護支援」は同じなのか?

この正誤表に載っていない間違いもある。直前講座の解説にも間違いが多くある。こういう記述があると学習がちっとも進まない。

都内のある区のコミュニケーション支援事業の要綱が問題になっているが、区の担当者が要約筆記は利用者と派遣センターとの契約だと介護保険や自立支援法の自立支援法の介護給付と地域生活支援事業の要約筆記派遣を混同している。

福祉行政担当者でも間違えるのだ。


ラビット 記

社会福祉法から要約筆記者の位置づけを考える

2010年12月29日 15時01分35秒 | 社会福祉の学習
「2000年に成立した『社会福祉法』は日本における地域福祉法ともいえるもので、これにより(中略)、法制的に地域福祉が自治体政策として位置づけられたといえます。」
(NHKテキスト社会福祉セミナー、P24)

「社会福祉法」第一条で、地域福祉を「地域における社会福祉」と定義し、目的に地域福祉の推進が盛り込まれた。

同第3条では、福祉サービス利用者への生活自立支援が福祉サービスの基本理念として規定している。

同第4条では、地域住民、事業者、活動者、利用者の四者が地域社会を構成するものとして、相互に協力することで地域福祉を推進する理念を規定。

これらは、「これからの地域福祉のあり方に関する研究会」報告書(2008年3月)の住民と行政の協働による新しい福祉を自助、公助のあいだの共助を中心に構成される考え方になっている。

要約筆記事業は、障害者自立支援法により市町村の義務事業、地域生活支援事業のコミュニケーション支援議場として実施される。つまり、公助。

住民の自治活動や成人教育などの行政サービスはもとより、地域福祉の中で、他の自立支援サービスと併用して使われるサービスとしても定着するように期待したい。
例えば、
介護保険法のデイサービスや老人福祉施設でのレクリエーションの際のコミュニケーション支援サービスとして。
難聴者のコミュニケーション学習事業が自立支援給付とされるようになった時のコミュニケーション支援。


ラビット 記

社会福祉とミスド

2010年12月29日 14時51分57秒 | 社会福祉の学習
個別援助技術のバイステックの7つの原則一つ一つは理解したつもりでも、どうも覚えられない。

①個別化
②意図的な情緒表出 → × 意図的な感情表出
③統制された感情表出 → × 統制された情緒的関与
④自己覚知 → × 非審判的態度
⑤秘密保持
⑥クライエントの自己決定
⑦共感 → × 受容


ラビット 記
※リラックマとコリラックマの福袋。2000円でドーナツ20個引換券入りだ。うーん買うかどうか。
29日にはさらに積み上げられていた。

天皇のテレビの字幕放送視聴

2010年12月29日 13時58分46秒 | 放送・通信

天皇のテレビを見る際に、字幕放送を必要としているという報道を受けて、ネット上では歓迎する声が多い。

字幕放送の普及運動を続けたものとしてはこんな方にもと思うと同時に、地デジテレビも購入できない人、テレビ画面の黒い帯のメッセージの意味が分からない人が多いことはどうなっているのかと思う。

家業が電気工事店の派遣さんに聞くとまあまあ仕事があるのだそうだ。昔からの馴染み客が高齢化して、テレビの受信に関する相談事がおおく、商売になっているらしい。

問い合わせられる人はよいが、難聴者協会の会員にはまだ分からない人が多い。

宮内庁HPに天皇誕生日の記者会見の談話があります。

http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/kaiken-h22e.html

 

ラビット 記
※東京都障害者会館にやっと置かれた地デジテレビ。
寄贈を受けてから9ヶ月も経っている。お役所仕事の典型。


はがきで電子メール!e-postはどうなった?

2010年12月29日 13時38分37秒 | バリアフリー
独立行政法人情報通信研究機構の助成で開発された「e-post」(イーポスト)※はその後どうなったのだろうか。

有料老人ホームにいる認知症の母との通信に最適だ。
この間の新聞にも、認知症の母親に週刊須賀川通信として近況を葉書を送っているという投稿が載っていた。

子供時代は難聴のため母親との会話が記憶にない。人工内耳で聞こえるようになっても電話までは出来ない。帰って混乱を与えるし。
今から葉書を送るのはどうだろう。元旦に行ったときに話してみよう。

※問い合わせ先は株式会社ファースト
http://www.firstidc.net/


ラビット 記

脳性麻痺の同僚の支援は?

2010年12月29日 13時09分31秒 | エンパワメント
年度始めから自宅勤務になってしまった脳性麻痺の同僚のことが頭を離れない。

頸椎と腰椎の大手術から出勤できるようにまでなったが歩行バランスを崩しやすいことや左右の手指拘縮による作業の困難性から、会社による偏見と誤解が労働権まで奪ってしまった。

脳性麻痺は運動機能障害だがその歩行や構音障害のために人格まで偏見を持たれやすい。
話してみると「イイヤツ」なのだ。こちらが聞こえないと金釘文字で筆談してくれる。
会議に派遣されていたノートテイクを見て、大学時代にノートテイクが欲しかったといっていた。そうかと二次障害に気づいたこともあった。
彼は社会福祉を学んでいた。1970年代だ。

もう仕事納めになってしまったが彼の家で一杯飲む約束が果たせていない。


ラビット 記

字幕を読む速度とリアルタイム全文文字表記

2010年12月29日 12時10分32秒 | バリアフリー
「全文字幕から読みとる権利」と聞くことがあるが「参加の保障ためのその場の情報保障」として要約することと対立させる考えは正しくない。

話された言葉その音列に意味がある場合とその意味を罰の音列に置き換えられる場合があるのは当然だ。
学術的な論考、裁判の言葉による状況描写などだ。

しかし、文字列を読むと言うことは高度な脳内作業を伴うので音声を聞くのと同じように情報処理は出来ないのも自明だ。

ましてや、要約筆記事業の「要約」することと、字幕から意味を読みとる権利を対比させるのは別の意図を持っているのではと疑念すら感じる。


ラビット 記
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http://blogs.yahoo.co.jp/l2l_haijin_l2l/28842801.html
「オリジナルのしゃべる速さと字幕を読む速さの関係は、約3対1で、その3分の1の文字の中にセリフの100%の意味を凝縮して表現しなくてはならないのです。」
(外国映画・TVドラマ・ドキュメンタリー等の日本語吹き替えおよび字幕版制作をしている会社のHP
http://www.glovision.co.jp/service/index.html
より引用。)

※吹き替えの方が優れているとの考えには組みしないが、吹き替えが情報処理のストレスが低いというのはそのとおりだ。(ラビット)