難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

聴覚障害者と「フォーラム障害者とICT 2008」

2008年04月11日 20時14分03秒 | 生活

080411_0844~002.jpg難聴者などは、電話が出来ないため、毎日のコミュニケーションを渇望していた。
1970年代の終りにパソコン通信が始まるとニフティ・サーブやPCVANに難聴者などのフォーラムなどのコミュニティを作っていた。

その中には、テレビの台風情報をチャットで提供したり、パソコン通信の手解きをしてくれる仲間がボランティアで活動していた。
その中から、テレビのセリフをチャットで配信する活動が提起され、1999年の著作権法改正を経て、リアルタイム字幕配信は著作権者の許諾を経ないで出来るようになった。

パソコンボランティアの活動が、聴覚障害者の情報・コミュニケーションの権利保障と結び付いていたのだ。つまり、社会の制度を変えたということだ。

権利は障害者個々のレベルで保障を考えることも必要だが、社会のレベル、制度的にもインフラ的にも考える必要がある。

例えば、聴覚障害者の電話通信する権利は守られているだろうか。欧米では事業なっている電話リレーサービスすらない。
テレビに字幕放送は増えたが生放送は複数の人が話す番組はまず少ない。
手話放送にいたっては見つけるのが大変なくらいだ。
地上デジタル放送などはICTの固まりみたいなものだ。
しかし、2月29日の情報通信審議会情報通信政策部会「地上デジタル放送の移行に関する検討会」で視聴覚障害者当事者が様々な問題を指摘したことから、地上デジタル放送にはアクセシビリティには大きな欠陥があることがわかった。


パソコン通信の時から30年、著作権法改正から10年。
ITCによる聴覚障害者への情報保障、情報アクセス権、情報発信権の保障はどこまで進んだのだろうか。


ラビット 記
・・・・・・・・・・・

080411_0844~001.jpg「フォーラム障害者とICT 2008」ご紹介のお願い

関係者のみなさんには、ごぶさたしております。
さて、つぎのような企画を成功させようと現在とりくみをすすめています。
みなさんの関係するメディアなどで、より多くのみなさんにご紹介していただければ幸いです。

薗部英夫
日本障害者協議会(JD)情報通信委員長
http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/

以下、転載大歓迎です。どうぞよろしくお願いいたします。
------
「フォーラム障害者とICT 2008」にご参加ください!
http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/ict2008.html
                                
すべての人びとに人と人とがつながり、
だれもが幸せに生きることのできるICT(情報コミュニケーション技術)を!


障害者権利条約は、差別をなくし、真の平等をめざすための方策を広範囲にわたって規定しています。
また、すべての人のために不可欠な権利としてアクセシビリティの保障とその利活用を位置づけています。
この10年の間に、パソコンやインターネット、携帯電話などの環境は激変しました。
教育や就労をめぐってもとりくみがすすめられている一方で、利活用における格差も広がっています。

JD(日本障害者協議会)は、この間、パソコンボランティアなど、人と人との支援のネットワーク化をはかってきました。
今日の状況のもとで、障害のある人の実態をさまざまな視点から明らかにし、内外の激動する情勢を的確に学びあいたいと思います。

また、私たちは、IT(Information Technology)と表現してきたこの分野を、権利条約が表現する Information and Communication Technology=ICT(情報コミュニケーション技術)として、人と人とをつなぐ人間のコミュニケーションの不可欠な道具として、より積極的に位置づけたいと思います。

今、障害のある人びととICT利活用のための課題を深めあう場が必要であると考え、当フォーラムを企画しました。
ぜひ、ご参加ください。
                                       
日時=2008年5月25日(日)9時半~16時半 
   前夜祭=5月24日(土)16時~19時
会場=東京・セシオン杉並(丸ノ内線・東高円寺駅 徒歩5分)
主催=日本障害者協議会
共催=杉並区
後援=内閣府、厚生労働省、文部科学省、総務省、経済産業省、東京都など予定
協賛=日本障害フォーラム、日本障害者リハビリテーション協会、東京都障害者ITサポートセンターなど予定

■企画内容
25日(日)午前
●学習・実践セミナー
1)ホームページで障害者運動を一歩前へ!
     -みえる・きこえる・操作できるホームページにするために-
    講師=岩渕正樹(坂戸パソボラ代表)
         田中克典(埼玉県立越谷総合技術高等学校教諭)
2)迷惑メールが名簿を盗む?!
     -情報セキュリティとトラブル対策のために-
    講師=寺田慶治(有・コンピュメンター社長)他

3)情報アクセシビリティと障害者権利条約を読み解く
    講師=梅垣正宏(情報アクセシビリティ研究者)他

25日(日)午後
●あいさつ 杉並区長
●記念講演=畠山卓朗(早稲田大学人間科学学術院教授)
       ともに生きる喜びと気づき -技術支援の実践を通して-
●基調提案=薗部英夫(日本障害者協議会情報通信委員長)
●記念シンポジウム
 目的達成の手段としてのICTの利活用と権利-障害者権利条約の実現にむけて-
  コーディネーター=伊藤英一(長野大学社会福祉学部教授)
  シンポジスト=堀込真理子(東京都障害者ITサポートセンター)
          岡村章三(視覚障害者・埼玉障害者協議会)
          井上吉郎(中途障害者・WEBマガジン「福祉広場」)
          ほか
●レインボーブロジェクト企画展 24日、25日
杉並区立こども発達センターと女子美術大学の共同研究「レインボープロジェクト」の展示です。
障害児療育支援ソフト「たっちゃんのコネク島」などさわって楽しめ、丁寧な解説もあります。
    
■参加費(資料代)=2000円 (当日受付にてお支払い下さい)
■前夜祭参加費(軽食代など)=後日参加希望者にメールでお知らせします

■参加申込みは、以下のフォーマットに書き込んで、jdict@nginet.or.jp までメールください。
1)お名前
2)ケータイなど、連絡のつけやすい電話番号
3)胸につける名札に書き込むご自身を表すお仕事、肩書、ご所属など
4)メールアドレス
5)午前中の参加予定
  □学習・実践セミナー1(ホームページ)
  □学習・実践セミナー2(トラブル対策)
  □学習・実践セミナー3(権利条約)
   以上はいづれか一つの選択となります。
会場と教材の都合でぜひ事前にお知らせください。
6)手話通訳、要約筆記
  □手話通訳が必要
  □要約筆記が必要
7)前夜祭
  □参加する