難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者~飲むコミュニケーション

2008年04月03日 22時12分29秒 | 生活
080403_1939~001.jpgめったに誘われないが、会社の部長に誘われた課長からメールで呼ばれた。1時間も遅れて行ったのでかなり出来上がっていた。

今右の補聴器は炎症のため付けられない。どうしようとおもったが補聴器のイヤモールドを良く消毒して付けてみた。耳が腫れているから良くはまらない。痛む耳を押さえながら行く。


まあいろいろな話が出る。半分も分からないが終わった後課長が道路で1時間もあれこれ話してくれたので内容がわかった。
他人の評価がもろに出るし、人なりや家族構成、人生観もわかる。

難聴者がコミュニケーションする時、対等に向き合ってくれることが大事だ。コミュニケーション方法はその後の問題だと思う。
相手の部長は実は左側が難聴気味だ。私と話をする時、右耳を傾けてくる。自分でも自覚しているから私に大変興味があるらしい。だから、ニューヨークの話を聞きたいという。「入浴」かと聞くとそうではなく、社内報に載っていた国連の障害者権利条約のロビー活動について知りたがっていたのだ。どういう人がどの位集まって会議をしているのか、私は何をしたのか聞いて来た。


飲む場のコミュニケーションは重要だ。要約筆記は会社負担で派遣されるべきだろう。聴覚障害を持つ人々が「権利」を主張しなくても、普通の理解があって、要約筆記者が普通に同席している飲み会が開かれるようになって欲しい。

言ってはいけないが飲み会の費用は一人あたり派遣単価の数倍だ。

酔った上司が店外の路上で1時間以上も仕事の責任問題を話し続けた。中間管理職の悲哀か。
アルコールは薬の効果を減退させるのか、耳が「痛い」。


ラビット 記




補聴器が使えない! 職場にメール「御礼と御願い」

2008年04月03日 22時07分27秒 | 生活
080403_0810~001.jpg補聴器が使えないとコミュニケーションは確かに不自由している。人工内耳は使い始めて4ヶ月になるが、まだ十分に聞こえない。しかし、職場のみなメールをしようとしてくれたり、口を大きく開けて話してくれたりしている。

聞こえない時はこうしたらどうかということを考えてやってくれるのが嬉しい。


ラビット 記
…………………………………
おはようございます。
昨日は急な発熱のため早退させて頂きましたが、ご迷惑をおかけしました。

右耳穴の中が化膿して、ばい菌がリンパ腺に入り、全身に回って発熱したということです。抗生物質の投薬を受けていますので今は落ち着きました。

ただそのため右耳に補聴器が付けられず、聞こえるのは左の人工内耳だけです。
人工内耳はまだリハビリ中なので聞こえが完全ではありません。
風呂場の中で聞くようにワァンワァンと反響して聞こえます。

話が通じにくいかもしれませんが、身振りや資料などを指し示して頂くと分かりやすいです。今朝ののキャンセルも予定表を指して
頂いたので分かりました。

日曜日は予定通り出勤します。この日に運賃請求の処理もします。

今日は、時間を見て新人の研修の続きをします。セキュリティ関係。

よろしく御願いします。




ホッピーミーナを見た!補聴器販売の革新の方向。

2008年04月03日 18時40分08秒 | 生活
080402_2118~001.jpg080402_0857~001.jpg4月は、あちこちの企業でも研修が始まり、要約筆記者、手話通訳の派遣が集中している。
昨日4月2日、勤務先近くのホッピー工場にスーツを着た若い男女が集まっていた。その中に見たことのあるスラッとした美女が満面の笑みをたたえて話しかけていた。
その人を引きつける笑顔。多分、新聞にも紹介された「ホッピーミーナさん」に違いない。

その日の終わり、とある大衆酒場で飲んでいると、ホッピーミーナさんのサイン入りのシャツがあるのを発見。

ホッピーを健康的なアルコール飲料として販売戦略の革新を行ったのは彼女だ。


補聴器の販売業界でも補聴器をお洒落感覚で販売しようとしているが、これは破綻すると思う。
補聴器が機能するためには本人の聞こえに対する前向きな姿勢が必要だし、補聴器を使う人に接する周囲の人の理解が不可欠だからだ。

補聴器はつければすぐに聞こえるようにならない。自分の難聴の仕組みを理解しなければ使いこなせない。補聴器を使うための心構え。使うことの期待と効果を理解しなければならない。

難聴者は、きれいな補聴器だから買おうとはならない。聞こえないと生活が不便だ、人間関係も悪くなった。しかし補聴器の適切な利用によって周囲とのコミュニケーションが改善出来ると理解して初めて、気持ちが明るくなって、お洒落な補聴器をしようと思うようになる。本末転倒だ。

当事者団体と補聴器業界の戦略的な取り組みが必要だろう。

ホッピーと補聴器の接点は何かなあ。


ラビット 記



インターネットのメディア化 アクセシビリティの保障を

2008年04月03日 08時49分32秒 | 放送・通信
080321_2216~002.jpg080321_2219~001.jpgアメリカ大統領選挙ではインターネットが有力なメディアやになっている。
若い人の間ではテレビよりも好きな時に好きなものが見られるメディアになっている。

次世代ネットワークNGNがスタートしたが、きっと急速に発展するだろう。

新たなデジタルデバイドを生み出すだろうがその流れは止められない。

日本政府の2010年までに、世界をユビキタス社会にする「u-JAPAN」計画を策定しているが、手話放送、解説放送など地上デジタル放送のアクセシビリティのなさは世界に誇れるものではない。
NGNに流れるコンテンツのアクセシビリティも大丈夫なんだろうね。

各放送事業者の独自の取り組みもあるが国は積極的には関与しないスタンスだ。
利用者である視聴覚障害者団体との接点が薄いのも気になる。


ラビット 記