難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

デジタル放送対策本部に聴覚障害者の問題を    

2007年08月18日 21時51分13秒 | バリアフリー
070814_2019~001.jpg総務相が地上デジタル放送対策本部を設けると言う。

対策の中身は、普及にあることはもちろんだが、視聴出来ない障害者が数多く存在することやその対策を提案することが出来るようになる。

問題の解決責任者が明確になったということだ。


放送に国の干渉を避けなければならないが、放送のアクセスする権利は保障されなければならない。
総務大臣にはその責任がある、

ラビット 記
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070811_0531~001.jpg菅総務相、地デジ対策本部設置を表明
産経新聞

ブラジル訪問中の菅義偉総務相は17日午後(日本時間18日未明)の同行記者団との懇談で、平成23年(2011年)7月の地上アナログ放送からデジタル放送への完全移行を確実に実施するため、総務相を本部長とする対策本部を総務省内に9月上旬に設置する方針を明らか ...


http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070818/ssk070818000.htm


写真は、高知県で見かけた「たっすいがは、いかん」のビールの立看板。



人工内耳で何を改善するのか 積極的な意味を見いだす過程

2007年08月18日 19時12分21秒 | 人工内耳

070813_1755~0001.jpg2回目の通院は、言語療法士STの人工内耳に関する説明を受けるということだった。

朝一番に市役所で障害者医療証の発行をしてもらい、急いで病院に着いて、待っていると部屋の前でドアが開いた。STの先生がどうしようと言っていると要約筆記者が書く。どうも、時間を間違えたようだ。

電車の中で、今日聞こうと思っていることをまとめておいた。
1)人工内耳の適応のチェックのための、語音明瞭度の検査が左が0%、右が15%と言われたが、ヘッドホンの音量も十分ではない状態での検査でそれがどのくらいの意味があるのか。

2)左耳は補聴器をしていないので、両耳装用した経験がないが、それでも人工内耳をした方が良いという判断になるのかどうか。いま使用している補聴器と違うメーカー、違う補聴器を両耳にして調整した場合、どこまで聞えるのか確認したい。

3)ABRの検査の目的や結果をもう少し詳しく聞きたい。
ABRは覚醒した状態で耳から音を出して、聴神経の先にある脳幹がどのような反応を示したのかを見るためのものだと説明があった。その結果は良くなかったということだ、詳しくは次回ドクターから聞いて欲しいと。

4)補聴器と人工内耳を両方装用することを考えているがどのような「リハビリ」になるのか。補聴器と人工内耳と独立して調整するのか。
人工内耳と補聴器を併用するための調整のノウハウはあるのかどうかを確認したかった。以前の女子高校生の話だと別々に調整を受けて、自分でバランスを調整している感じだった。

5)人工内耳で、何が聞えるようになるのか。
これは、自分自身が人工内耳にどのような効果を求めるのかという意味で聞いた。生活のQOLを高めるためなら、生活は就労中も含めて、どういう状態なのか把握して、何が不満でどうしたいのかという目標は何なのか、整理する必要がある。
就労中のコミュニケーションの改善が一番の問題だが、今後のライフスタイル、人生設計とも関係がある。


いろいろ、説明を聞いてみたが、良く調整をした補聴器をした聞き取り検査もするし、人工内耳の手術が適当と最終的に判断するまでにはまだ多くの検査を受けなければならないということだった。

補聴器の装用も、病院には行っている3社の販売店が交代で担当するとのことだが、「販売」を離れて「治療」のためにどこまでフィッティングに務めてくれるのかあってみないと不安感は拭えない。

最初の診察で、年々聴力が落ちており、補聴器の聞き取りは限界を感じているので、定年まで4年、来春の機構改革、人事異動まで半年、どうせなら早く手術をして、適応した方が良いのではないかという話をドクターにしたので、それならと手術の日程まで決まっている。

本来なら、もっと丁寧に詳しく説明がされるべきで、それをドクターが行うのか、STが行うのか、医療ソーシャルワーカーMSWが行うのか、役割分担が出来ているのかを考えていた。
この病院では、STの先生がこれまで思っていた疑問に答えてくれたが、医師と違う立場で説明する存在は重要だ。

ラビット 記


難聴者は、「千の風になって」がどのように聞えるか?

2007年08月18日 16時35分55秒 | 生活
たまたま、Youtubeで「千の風になって」をサーチしたら、60以上もヒットした。日本でも秋川雅史が紅白歌合戦で歌って、100万枚のミリオンセラーを達成した。

しかし、歌詞もメロディも記憶にない。これだけ大ヒットしているのだから、テレビやラジオでも流れているはずだが、聞く機会がないので、聞いてみようと思ったのが検索したきっかけだ。
人工内耳の前に、補聴器でどのように聞えているかを確認するためもある。

最初に聞いたのがこれだ。

千の風になって Yoko Okamura
<object width="390" height="300"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/mHbD784KYLo"></param><param name="wmode" value="transparent"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/mHbD784KYLo" type="application/x-shockwave-flash" wmode="transparent" width="390" height="300"></embed></object>

聞える人は、すぐにあれと思うだろう。
難聴者はそれがわからないのだ。

実は、「千の風になって」のイタリア語バージョンなのだ。
関西の方で活動している岡村瑤子(おかむらようこ)が歌うイメージビデオの映像が流れる。
この口の動きは日本語だ。「・・のおはかのまえで」
http://blog.livedoor.jp/cantayoko/

これの日本語バージョンはこれ。
<object width="390" height="300"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/TIcrUqui3gE"></param><param name="wmode" value="transparent"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/TIcrUqui3gE" type="application/x-shockwave-flash" wmode="transparent" width="390" height="300"></embed></object>

これを聞いても、歌詞を知らないので、口が読めない。
先のイタリア語と日本語を聞いて、同じ人が歌うこともあり、何を言っているか分からないままだ。もちろん、何語かもわからない。

紅白歌合戦で歌われたのを思い出して、探して見る。
これは字幕が付いているので、秋川雅史のテノールとメロディ、口の動きを繰り返し、見て覚える。

千の風になって(秋川雅史)字幕付き
<object width="390" height="300"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/fCY5SQXQByQ"></param><param name="wmode" value="transparent"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/fCY5SQXQByQ" type="application/x-shockwave-flash" wmode="transparent" width="390" height="300"></embed></object>

歌詞は、書き取って欲しい。ここにもあるが。
http://www.touban-art.com/sennokaze.html

彼の声は、高音失墜型の私には聞きやすい。岡村遥子の声も低い方だ。

実は、二番目に聞いたのがこれだった。宝塚歌劇の宙組のトップスターたちがコーラスで歌っている。
これも聞き取れなかった。声が高いからよけいだ。しかし、コーラスが一人の声のようには聞えていた。コメントを見ると、コーラスが良かったとあるので、聞いた感じは間違っていなかった。

千の風になって(宝塚歌劇)
<object width="390" height="300"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/Nykatg_ONsw"></param><param name="wmode" value="transparent"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/Nykatg_ONsw" type="application/x-shockwave-flash" wmode="transparent" width="390" height="300"></embed></object>

歌詞を思い出しながら、何度か聞いていると「聞える」。聞えているように聞える。
中途失聴・難聴者にカラオケが好きな人が多い、手話コーラスが好きな人も多いというのは、知っている音楽、歌を声を出すことで、疑似的な聞える体験をしているのだろう。同じ難聴者同士であれば、音程や調子が外れていてもかまいやしない。
頭の中にある「言葉」と「オンのつながり」を結びつけることができるからだ。それが「聞える」ということだろう。

メガネを新調しても、すぐに慣れる。しかし、補聴器を替えたり、人工内耳をしたら、何ヶ月も経たないと慣れない。それは聞えた音やオンが何の音か言葉かを覚える必要があるからだ。その確認のためには読話や字幕表記のあるビデオなどが有効かもしれない。すぐ確認して覚えられるからだ。

難聴者の聞えのメカニズムの説明の一つになっただろうか。


ラビット 記