北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

平成二十六年度五月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2014.06.21・06.22)

2014-06-20 23:32:44 | 北大路機関 広報

◆自衛隊関連行事

 空梅雨の認識新たに、青空の下の紫陽花が映える今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。

Gimg_5505 今週末の自衛隊関連行事ですが道北と言いますか特に第2師団管区、少々の道央に集中する自衛隊関連行事と北富士に四国の行事、という少々変則的な行事予定となっています。この中で注目は実戦配備された10式戦車が目一杯走り回るであろう上富良野駐屯地祭でしょうか。

Gimg_3710 上富良野駐屯地創設59周年記念行事、第2戦車連隊、第4特科群、第3地対艦ミサイル連隊と、道北というロシアを睨む最前線を大火力で支え、仮に着上陸の際には叩き潰す重装備部隊が集まる駐屯地で、90式戦車と共に旧式化した74式戦車が最新鋭10式戦車に置き換えられ、今年度の目玉となることでしょう。

Gimg_9388 第26普通科連隊の駐屯する留萌駐屯地も創設61周年を迎えます。第2師団隷下の普通科連隊で本部管理中隊に軽装甲機動車、第1中隊に96式装輪装甲車、第2中隊と第3中隊に第4中隊が高機動車、重迫撃砲中隊と対戦車中隊を基幹とした編成を採り、半装甲化された装備体系を有しています。

Gimg_2923  第25普通科連隊の遠軽駐屯地も創設63周年記念行事、こちらも第2師団隷下の普通科連隊です。もともと第2師団は第3普通科連隊が完全装甲化されていましたが、これが各連隊に中隊毎に分散され、編成を均一化しました。有事の際には第2戦車連隊から戦車中隊を、第2特科連隊から自走榴弾砲の特科大隊を隷下に置く。

Gimg_0092 丘珠駐屯地祭、札幌空港として札幌市内にあるこの駐屯地には北部方面航空隊と第11飛行隊に第7飛行隊が駐屯しています。約30機ものUH-1が置かれていまして、隷下にはAH-1Sの飛行隊もあります、地下鉄栄町駅近く、堺町と言っても名鉄線ではありません、千歳空港ではなく札幌丘珠空港が丘珠駐屯地ですので、足を運ばれる方はご注意ください。

Gimg_4012 北富士駐屯地祭、第1特科隊が駐屯する山梨県の駐屯地で、部隊訓練評価を行う富士トレーニングセンターも置かれています。FH-70榴弾砲を4個中隊20門装備しているほか、対砲レーダ装置と対迫レーダ装置に気象観測装置等を有し、コンパクトながら強力な装備を有しています。礼砲用の105mm榴弾砲も此処に配備されています。

Gimg_13010 徳島航空基地一般公開、徳島教育航空群が展開する海上自衛隊の航空基地です。航空基地っパン公開ですが、基地によればメインは徳島航空基地ふれあいマラソンで、この他ふれあいウォーキング、小学生バレーボール大会、広報館一般公開、航空機展示等が行われます、舞鶴航空基地のちびっこヤング大会のようなものなのでしょうか、TC-90練習機が配備されている基地ですので、間近にこの機体が見られるという点で近くの方にはお勧めの行事と言えるかもしれません。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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ユーロサトリ2014国際兵器展へ国内12社出展、三菱重工は新型装輪装甲車模型を出展

2014-06-19 23:57:38 | 国際・政治

◆防衛装備品輸出に関する温度差とともに

 現在フランスで実施されているユーロサトリ2014国際兵器展に我が国から12の防衛産業が出展しています。

Img_4423  三菱重工は新型装輪装甲車模型を出展し、輸出などの試作は政府方針に基づくことという原則を提示しているため、カ国の関係者からは此処の場所で商談を成立させることはできないのかとした声も寄せられたようですが、ユーロサトリへの日本企業出展、各種周辺技術を筆頭に注目度は高かったようです。

Img_7918  これは野田政権時代に防衛装備品の国際共同開発に関する再検討が示され、安倍内閣においてこの方針が発展的に継承されたかたちで、武器輸出三原則に明示された紛争当事国や共産圏と国連武器輸出禁止対象国への武器輸出を行わないとした原則を拡大運用し、全ての兵器を輸出しない、とした拡大態勢を見直すという指針に基づくもの。

Gimg_6444 昨今、イギリスやフランスとの防衛装備品共同開発に関する模索が進められているほか、オーストラリアへの潜水艦技術供与なども併せて模索されているところです。また、戦車技術の提供要請など、一通りの装備品の国産を努力してきた我が国の装備品は、併せて日本製品の質の高さから来る好印象とともに好意的に受け止められているもよう。

Img_5004i 他方で、国内の報道では、我が国の防衛装備品の輸出に関して、否定的な報道が散見、好意的な報道の方が稀有な状況となっています。その視点として、平和主義を国是とする我が国が武器輸出を行うことは、という疑義が背景にあるといえるのかもしれません。

Eimg_2940 ただ、防衛産業に関する連載記事を北大路機関特集として掲載した際に幾度も触れたところですが、国産装備は生産数が限られるため量産効果が低く高騰する要因を有しているため、海外装備よりも国産が割高、という主張がマスメディアや識者により為される際、対案は海外への輸出の方策を模索する、というものしかありえないはず。

Mimg_7038 討議を行う際には、この場合、高価な国産装備を平和主義の観点から輸出し価格低減の余地を閉ざすという、高いままに甘んじる選択肢か、量産効果により費用を下げる努力を行う方策を通じて為政者に国民の防衛負担を低減させる努力を求める選択肢か、どちらかを選ぶべきでしょう。

Img_72_81 もっとも、冷戦終結ののち各国の防衛装備品は量産効果の利を失い、対照的に我が国防衛装備品についてはその量産体制を過度な削減には曝されていないため概ね費用の大幅な高騰には繋がっておらず、価格競争能力では防衛装備品は割高という一種の印象は既に過去のものとなっているのではありますが。

Himg_3228 もちろん、防衛装備品は日本仕様のものであり、諸外国が導入しようとしたとしてもその国々が有する後方支援体系に合致しているかと問われれば、その相互互換性は難しく、これらの共通性の利は、単に高性能な装備品を安く供することが出来れば採用される、というものでは決してありません。

Img_9528 故に輸出の活路を開けば、高性能な装備は売れるので量産効果で安くなるという論理は必ずしも通りません、高性能で安くとも普及し指す差が重要になる、というものは過度に高性能を希求した日本製品の所謂ガラパゴス化と重なる部分もあり、もちろん欠陥品は論外ですが高性能で売れるものではありませんし、販路拡大を何処が主体となって必要な負担を行うか、というものもあるでしょう。

Img_79361 その一方で、視点を戻せば、防衛装備品を輸出するのは平和政策に反するのか、と問われれば、永世中立国だるスイスやスウェーデンが、エリコンやモワクにシグ、ボフォースやサーブといった巨大軍需産業を抱えて積極的に輸出を行っており、平和政策と武器輸出は一体と考えているのは我が国位でしょう。

Iimg_9390 しかしながら、紛争地や人道上の問題のある国々へ無配慮に兵器を輸出する国は平和政策と対照的な政策として批判を集める事があります、この部分については注意を要するのですが、反面、我が国は輸送機械や建機といった汎用品、直接殺傷に用いられないため武器としていない軍需品を広く民生品として輸出しており、この部分が懸念すべき諸国に流通していることの方が課題かもしれません。

Dkimg_7028 この点、我が国は武器輸出をしていない、としているのは武器を汎用品全般を含めた広義の軍需品ではなく直接殺傷に用いられる狭義の兵器に限定した範疇で堅持している事ゆえの一種の自己満足であり、我が国が防衛装備品を輸出していない事の国際的認知度や事業評価などは為されていないのではないか、ときになります。

Img_8097 ですから、輸出に関する管理を行う事の方が、汎用品の軍需転用を無視して兵器のみ輸出していないと開き直るよりも平和主義には貢献するのではないか、という視点、更に冒頭に示しました防衛装備品の費用を抑える努力の可否についての視点をマスメディアや識者は論じる必要があるでしょう。即ち、自己満足か輸出管理か、ということ。

Img_4627 ともあれ、ユーロサトリに出展し、一応の注目は集めました、機動戦闘車、あきづき型、C-2輸送機、そうりゅう型潜水艦、10式戦車、軽装甲機動車、ひゅうが型護衛艦、えのしま型掃海艇、07式機動支援橋、01式軽対戦車誘導弾、11式短距離地対空誘導弾、中距離多目的誘導弾、注目を集める装備は多数あります。これら装備についいても、販売有無を問わず提示してゆくことは重要だと考えます。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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平成26年度陸上自衛隊米国派遣訓練、RIMPAC2014水陸両用訓練に陸上自衛隊が参加

2014-06-18 23:20:43 | 防衛・安全保障

◆西部方面総監部・西部方面普通科連隊等派遣

 防衛省によれば陸上自衛隊はRIMPAC2014に合わせ平成26年度米国派遣訓練を実施する、とのこと。

Img_5153 多国間海軍合同演習であるリムパック2014へは現在海上自衛隊よりヘリコプター搭載護衛艦いせ、ミサイル護衛艦きりしま、P-3C哨戒機などが派遣されていますが、この演習の一環としてハワイオアフ島カネオヘベイ米海兵隊基地とハワイ島ポハクロア訓練場において水陸両用作戦を想定した訓練が実施されます。

Img_2421 陸上自衛隊は西部方面総監部と西部方面普通科連隊等からの要員の派遣を行い、訓練参加を通じて水陸両用作戦能力及び日米の相互運用性の向上を目指すとのことです。また、海上自衛隊の参加する人道支援災害救援訓練、所謂HA/DR訓練にも幕僚を派遣し連携体制の向上を図ると発表されました。

Gimg_5354 指揮官は西部方面総監の番匠幸一郎陸将があたり、西部方面総監部と西部方面普通科連隊より40名が参加、自衛隊側の装備は89式小銃やMINIMI分隊機関銃加えて84㎜無反動砲等を携行します。米軍側の参加規模は太平洋海兵隊司令部に第3海兵連隊等を加えた600名規模、AAV-7両用強襲車やMV-22可動翼機にCH-53重輸送ヘリコプター等が参加します。

Mimg_4695 なお、多国間海軍合同演習であるリムパック2014には多数の国が参加しており、この水陸両用訓練についても陸上自衛隊や米軍の他、オーストラリア、カナダ、インドネシア、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、トンガなどといった国が部隊を派遣しています。

Gimg_4065 しかし、水陸両用訓練について多国間訓練にそのまま参加する、という形を採るのではなく、集団的自衛権行使に関する観点から日米合同訓練に参加している米軍が同時に多国間合同訓練を行っている、という解釈の下で演習に部隊を参加させているもよう。HA/DR訓練については別の解釈でおこなっているのでしょう。

北大路機関:はるな

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榛名防衛備忘録:グレーゾーン事態を考える④ 必然的に拡大する邦人救出任務範囲

2014-06-17 23:20:58 | 国際・政治

◆邦人経済活動と自衛隊任務範囲の欠缺

 グローバリゼーションという単語が持て囃された時代から暫く。邦人の経済活動範囲は以前に増して広域化しています。

Gimg_8496 こうした経済活動ん広域化と共に有事の際の邦人救出任務、この活動範囲は文字通りグローバルに展開しなければならないのですが、この端的な事例が前回提示したイランイラク戦争における邦人孤立、最近ではアルジェリアガスプラント襲撃にともなう邦人の国外輸送任務、という事例があげられるところ。

Img_1361 グレーゾーン事態に関する討議と集団的自衛権行使に関する討議の結節点のひとつに、海外での邦人脱出を支援する米軍艦艇の防護を自衛隊が行うことは集団的自衛権行使にあたるか、という論議があります。そもそも自衛権は集団でも個別でもなく不可分の自衛権という事項を政治的に区分したことで今日の論争があるのですが、本日の視点はもう一つ。

Img_7290 マスコミを中心にこの論争に示されている大きな異議であり疑義である視点に、そもそも邦人救出を米軍が支援するという事案はあり得るのか、有り得たとして米軍が自衛隊の支援を必要とするような状況はあり得るのか、という視点で、そもそもの想定がナンセンスなのだ、というものがあります。

Img_5039 最たるものは、自衛隊が独力で展開できるというものや、米軍は自国民退避支援が優先されるため邦人避難支援まで手が回らない、米軍が護衛を充分に配置せず行動すること自体が考えられない、など。識者の視点はこのような形で、反対するものが多くとり挙げられています。

Kimg_6849 しかし、幾つかの反論を挙げてゆきましょう。まず、邦人の経済活動がグローバル化しているため、自衛隊が周辺事態法の下で想定している活動圏外においても邦人救出の可能性がある。続いて邦人の海外での活動規模が大きくなっており邦人救出任務を展開する際、専守防衛を国是とし海外への展開能力が限られた自衛隊の輸送力では限界がある、など。

Img_9004a 自衛隊の配置と邦人経済活動範囲に関する欠缺、これは無視でき無い事例です。例えば、少数の小型護衛艦や空挺大隊と航空部隊からなる統合任務部隊を複数編成し、海外に広く展開させるというような世界規模の配置体制を採り、という運用は不可能です。

Img_4424a 現状ではアフリカのジブチに航空拠点がありますが、陸海空の小規模な統合任務部隊を世界規模で配置することは現実的ではありません。また、集団的自衛権やグレーゾーンの問題を越えて、そもそも国際公序へ自国の防衛力を展開させないという論理の帰結に生じた自衛権の分化論争を行う国が、こうした配置を行う事には矛盾が生じます。

88img_1587 八八艦隊の提案、として北大路機関が毎回提示するようにヘリコプター搭載護衛艦を増勢し、米海軍の空母戦闘群による長期哨戒任務を世界規模で実施し、紛争地への邦人救出と人道支援を即座に展開できる態勢、という案も提示したいところではありますが、流石に予算面で現実味はないと認識するところ。

Img_3872 結果として、邦人救出任務に自衛隊はその能力の枠内で即応態勢を採り、日本側が提示できる能力とバーターで米軍の支援を求めることでグローバルな邦人救出体制を構築することが限界で、グローバルな邦人経済活動へ安全を確保するためには、出来る能力同士の相互支援のほかないのでは、と考えるところ。

Gimg_7422  相互互恵といいますか、日本側としては何もしないが同盟国に自国民救出へ戦闘地域へ危険を冒して飛び込むことを要請することは、一種、軍隊の行動に関する正当性と責任という視点から同盟国であっても受け入れる事は出来ない、第三者の視点に立てばその必然性が理解できるでしょう。

Hbimg_7298 他方で、日本側が可能な能力を供出し、海外での邦人救出に最大限の努力を行うので、しかし足りない能力等については同盟国や友好国の善意にすがりたい、という視点ならば協力を受ける事は出来るかもしれません。もっとも、この場合、善意にすがる我が国としては正面に立つ必要が生じるのでしょうが。

Img_3619  専守防衛を国是としている我が国は、邦人救出任務を突き付けられた際、距離が大きければ大きいほど実施可能な選択肢は限られ、特に後方支援能力が追いつきません。その限られた中で、現状では更に選択肢を狭めている法律上の縛りがあるため、このグレーゾーンにおける対応策は真剣に検討されるべきでしょう。

Img_4033 少なくとも、憲法上の制約から紛争地への自国民救出に関して国が防衛力を投射することに限界があるため、紛争地に取り残された自国民は過酷な運命を甘受する覚悟を、という論理は通用しないわけであり、用いられる全ての選択肢を以て自国民を救出させる算段が無ければなりません。

Gimg_9492  そこに、他国との協力を視野に考える際、防衛力の中で専守防衛政策故に低い戦力投射能力と後方支援能力に限界があるならば、培われた専守防衛に基づく防衛力の中で最たる部分をバーターで供出してでも、対応する算段を考えねばなりません。

北大路機関:はるな

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C-2輸送機 初号機&二号機同時試験飛行 部隊試験に向け次期輸送機飛行試験進む

2014-06-16 23:20:21 | 航空自衛隊 装備名鑑

◆PowerShotG-16撮影速報

 本日、岐阜基地へ行ってまいりました。このなかでC-2輸送機について、EOS-7DとEOS-50Dの写真は整理中ですのでPowerShotG-16写真にて取り急ぎお伝えしましょう。

Cimg_2387 C-2輸送機初号機、岐阜基地へ着陸すべく進入。その後方に見えるのはC-2輸送機二号機です。航空自衛隊ではC-2輸送機を部隊配備に向け飛行試験を継続中で、地上試験での不具合を是正した三号機が川崎重工にて製造中ですが、そのC-2輸送機、二機の同時飛行を初めて撮ることが出来ました。

Cimg_2402 C-2輸送機は量産機の完成と飛行試験の完了を以て美保基地へ配備され部隊運用試験が開始することとなっています。この計画が静強度試験の結果補強と一部仕様変更の必要が生じたことで若干遅れているところではありますが、美保基地にはC-2輸送機用格納庫が既に完成、今後の展開を見守りたいところです。

Cimg_2350 本日の岐阜基地は、このC-2輸送機の他、F-2やF-15にF-4とT-4といった各種航空機が飛行したほか、MCH-101掃海輸送ヘリコプターの飛行試験、UH-1多用途ヘリコプターの訓練飛行、等など様々な飛行を見ることが出来ました。先日、美保基地航空祭が視界不良でまったく自衛隊機が飛行できませんでしたが、本日の岐阜で帳消しにできたという印象、最後になりましたが、現地でお世話になりましたみなさまありがとうございました。

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イラク武装勢力ISIL攻勢、アメリカ海軍が空母ジョージHWブッシュ戦闘群をペルシャ湾派遣へ

2014-06-15 23:49:57 | 国際・政治

◆大統領命令無ければ航空攻撃は不実施

 報道などによれば米海軍はアラビア海を行動中の空母ジョージHWブッシュ戦闘群をペルシャ湾へ派遣することとなったようです。

Img_1980 これはヘーゲル国防長官命令によるもので、ペルシャ湾からの即座の航空攻撃は実施せず、数日内にアラビア海からホルムズ海峡を経てペルシャ湾に展開後、しばらく遊弋しオバマ大統領がイラク政策に関して、航空攻撃を命じたさいに即座の対応をとるための事前展開にあたるとのこと。

Img_2861 空母戦闘群は50機の戦闘攻撃機等や早期警戒機を中心とした空母航空団とイージスシステムを搭載したミサイル巡洋艦とミサイル駆逐艦、攻撃型原潜等から成る戦略単位で、空母ジョージHWブッシュは横須賀のジョージワシントンと同型のニミッツ級です。

Img_0867 米政府はイラクにおけるISLSの攻勢が激化しイラク軍が敗走している現状について、介入策としてイラクのマリキ政権への経済支援から武装勢力ISLSに対する航空攻撃を含めた幅ひろい選択肢を検討しているとのことですが、その選択肢には地上部隊の派遣は現時点では含まれていない、とのことでした。

Img_2109 空母戦闘群の打撃力は非常に大きなものがありますが、航空攻撃は前線航空統制と地上部隊の前進との連携が不可欠で、例えば2001年のアフガニスタン空爆等の際には空爆主体でのタリバン攻撃と北部同盟支援が実現していますが、併せて特殊部隊や海兵隊に陸軍山岳部隊の派遣が正確な航空攻撃を支えたことは忘れてはなりません。

Img_2014  なお、空母部隊はペルシャ湾に進出しますが、オバマ大統領の命令までは攻撃は当然実施されることはなく、現時点では検討中の段階です。航空攻撃とともに地上部隊派遣が仮に実施されたならば、マリキ政権に対してアメリカが全面支援するとの最大限の意思表示になり政治的な意味が大きいのですが、このあたり決断がまだ固まっていないようです。

北大路機関:はるな

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イラク過激派ISIL攻勢へ、北部制圧と首都へ向け南下 迅速な米軍介入が必要

2014-06-14 23:38:35 | 国際・政治

◆このまま放置すれば破綻国家化と長期化

 イラクの武装勢力イラクレバントのイスラム国(ISIL)の攻勢が激化しています。

Img_8666 ISILはイラク北部において活動を活性化させたのち、北部の主要都市であるモスルやティクリートをその制圧下に置き、イラク軍及び治安部隊を駆逐、南下に転じ、首都バクダッド北方90kmのドゥルイアを12日に制圧、南下を続けています。イラク軍はイラク戦争後、米軍主導による再建を終えM-1A1戦車やF-16E戦闘機など比較的強力な装備を一定数揃えているのですが、訓練水準は不十分であったようで、各地で敗走を続けています。バクダッド北方120kmのサマラでは防衛に成功しつつも、一部報道では既に2個師団が壊走したとも。

Img_8722 イラク軍は航空戦力をもって反撃を試みているところですが、米軍の介入が何よりも必要となります。ISILの戦闘要員はシリア内戦から転戦した兵員の存在が指摘され、長く続く内戦を経て兵力と練度の面で比較的高い水準に或るシリア軍を相手として経験を積んだ戦闘要員のISILへの参入は、イラク戦争後崩壊し再建が充分になされていないイラク軍には非常に困難な戦闘をしいているのが現状です。攻勢に転じ短期間で表面化した都市部の制圧を放置すればイラク政府崩壊につながりかねません。

Img_9624 米軍にとり、イラク国内は治安作戦を経て膨大な戦死者を出す事となった非常に二の足を踏む条件が揃っています。長期間の駐留を経て撤退し間もないイラクではありますが、米軍の介入を決断するべきです。何故なら、ISILがこのまま首都への侵攻を阻止できない場合、武装勢力による全土制圧の懸念があり、幾つかの看過できない問題を生みます。現在であれば空母部隊とイラク国内米軍基地を拠点とした空中機動師団と特殊作戦部隊、それに幾つかのストライカー旅団を展開させる程度、イラク戦争期よりも遙かに少ない戦力で決着するでしょう。

Img_8767a  軍事介入の必要性は以下の懸念に依拠します。第一にシリア内戦における武装勢力の巨大な後方拠点を構築させてしまうこと、これをもってシリア内戦が長期化するとともにシリア政府の崩壊が中東の情勢悪化を加速させる懸念について。第二にイラク軍のアメリカ製装備を鹵獲し武装勢力の装備が高度化する懸念、及び第三国への流出という問題があります。第三に中東産油地域の中央部に破綻国家が誕生すればサウジアラビアやクウェートを筆頭とした周辺国へのテロ攻撃の拠点となりかねないこと。

Img_3373 対応を行うならば早めでなければなりません。理由として、第一に武装勢力は現在正面に出ており正規軍のように表面化し行動しているため、治安作戦を最も難易度を高める潜伏段階を出ていること。第二に、現時点ならばイラク政府は維持されており、武装勢力の排除さえ成功すれば統治機構が破綻前であるため秩序の回復が早いこと。第三に、現時点では武装勢力の兵站拠点が脆弱であり、有力な支援国がないため、投入可能な戦力に限界がある、という点があげられるでしょう。無論、時間とともに不利になってゆきます。

Img_8706 特にISILは制圧地域において捕虜を採らず虐殺行動を展開しているとの報道があり、ISILはスンニ派イスラム教徒による国家建設を企図しているためシーア派住民に対し強硬姿勢をとっています。如何に大義名分があろうとも、虐殺行為は今日の国際社会にとり看過できるものではありません。一方、アメリカはイラクのフセイン政権を崩壊させ混沌を形成した責任がありますし、北米大陸内のシェールガス確保によりエネルギー資源確保の重要性を忘れているようですが、世界への安定供給を担保することでの影響を忘れてはなりません。

Gimg_8539 迅速な介入、2000年のイギリスによるシエラレオネ介入のパリサー作戦や昨年のフランスによるマリ介入サーバル作戦などは、武装勢力が雌伏から正面戦闘に転じた瞬間に時機を併せ大兵力を投入したことで、非常に短期間で軍事目標を制圧し、戦闘を終結されています。イラクの現在の情勢、このまま放置すれば破綻国家化と長期化することを意味します、そうなてから介入しても膨大な戦力と長期間の展開が必要となります。現時点で米英政府は経済支援以外を検討していないようですが、このままでは最悪の結果となるのではないでしょうか。

北大路機関:はるな

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平成二十六年度五月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2014.06.14・06.15)

2014-06-13 22:55:00 | 北大路機関 広報

◆自衛隊関連行事

 十三日の金曜日、しかし例の映画の放映は無くBSで恐怖の報酬に心踊らされた今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。

Aimg_0055 第2師団創設64周年記念行事旭川駐屯地祭、今週末の最大の行事は道北を防衛警備管区とする陸上自衛隊の精鋭、第2師団の創設記念行事です。第2戦車連隊には最新鋭の10式戦車の導入が開始されました。普通科の装甲化や戦車連隊に自走砲主体の野戦特科と高射特科、脅威を抑止するのではなく押し潰す抑止力を展示してくれるもの。

Img_9097  戦車部隊では大和駐屯地創設記念行事、宮城県黒川郡大和町のこの駐屯地には第6戦車大隊、第6偵察隊等が駐屯しています。地名からは分かりにくいですが航空自衛隊松島基地から20km離れており、少々公共交通機関では交通難所にある駐屯地ではあります。

Mimg_1351 滝川駐屯地祭、第11旅団隷下の第10普通科連隊が駐屯しています。土曜日に市街パレードを実施し、日曜日に駐屯地祭を予定しています。滝川市は旭川市と札幌市の中間にあり、土曜日に市街パレードを、日曜日に第10普通科連隊か第2師団祭、というものもいいかもしれませんね。

Nimg_5557 第1施設団創設53周年記念古河駐屯地祭、東部方面隊隷下の第1施設団の創設記念行事が日曜日に執り行われます。建設工兵の装備に戦闘工兵の装備を集約した方面隊直轄の施設科部隊行事、施設科部隊の装備などが観閲行進や訓練展示などで大きく主役を務めます。

Mimg_1766  後方支援部隊行事としては札幌市の苗穂分屯地創設記念行事、島松駐屯地の分屯地で北海道補給処苗穂支処が置かれているほか、航空自衛隊第1補給処東京支処札幌分室なども置かれています。あまり派手な展示はなさそうですが、JR札幌から少し、苗穂駅から800mの場所に駐屯地があります。

Jimg_0903 海上自衛隊関連では土曜日に艦艇広報 in 新潟として 岩船港ミサイル艇うみたか一般公開、艦艇広報 in 新潟の日曜日版として柏崎港ミサイル艇うみたか一般公開、艦艇広報 in 高知として土曜日と日曜日に掃海管制艦まえじま、くめじま一般公開、よこすかYYのりものフェスタ2014として土曜日と日曜日に横須賀基地の一部が一般公開されるとのこと。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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中国軍が自衛隊機接近映像公表、30m接近と主張も実測値は323m(ミル/シュトリヒ計算法)

2014-06-12 23:48:11 | 防衛・安全保障

対象幅÷ミル×1000=距離(ミル計算法)

 本日、中国側が中国機に対する自衛隊機の異常接近、とする映像を公表しました。中国側はその映像を以て30mまで接近と主張したのですが、それにしては遠い。

Himg_3399 そこで、ミル/シュトリヒ計算法を用いてみますとその距離は実に323mという距離であることが分かりました。計算式は単純で、中国側の情報公開の稚拙さが見えてきます。中国側はTu-154より第83航空隊のF-15を撮影し、異常接近の証拠としたのですが、Tu-154とF-15という格好の対象を提示したため計算することが出来ました。323m、というと自衛隊機も接近するときがあるのだな、と思わせるのですが反面、この映像で中国側は30mまで接近している、と報道しているのは如何なものか、と。

Eimg_9071 Tu-154は全長47.90m、ボーイング707の全長が46.61mですので同程度の航空機であるといえるでしょう。全幅37.55m、主翼桁の端部は実測値が手元にありませんが、2mと仮定しましょう、 F-15Jは全長19.43m、今回中国軍が発表した動画は途中から接近するF-15にズームされていますが、その直前に主翼桁端部とF-15が同時に写り込む画像があり、その後ズームにより接近している印象を与えたのち再度広角に戻すとTu-154の端部が写りますので、そこから計算することが出来ました。

Gimg_9999 計算はミル/シュトリヒ法を用います、戦車砲の射撃などで照準器に三角のメモリが複数が刻まれていることで対象までの距離を計算し正確に射撃する、つまり測距に重宝するものですが、360°の円周を6283ミルとして瀬光に計算する際のもので、1ミルは(360/2000π)=約0.0573度 、対象1mのものを距離1000mで1ミルとすることが出来るため、照準器等にミルの目盛りを刻むことで、対象物の大きさが判明している際、正確に距離が分かる訳です。

Img_3136  1ミル=対象1mが1000m、10ミル=対象1mが100m、100ミル=対象1mが10m、です。Tu-154の全幅は37.55m、翼端までの距離を18mと仮定し、端部の主翼桁を2mと仮定した場合、その幅は90ミル、ということが分かり、翼端の幅と比較しますとF-15はその六割程度まで接近していますので60ミルと計算できました。ズームして近くみせましても、比較対象が写り込んでいるのであれば、これは自衛隊機が充分に距離を取っている証拠画像となるのですが、それを気付かなかったのでしょうか。

Iimg_3314  F-15C 全長:19.43m、60ミル、つまり19.43mの対象が60ミルに収まる距離を計算すればいい訳です。対象幅÷ミル×1000=距離、これがミル/シュトリヒ計算法です。つまり、この場合、F-15の全長÷60ミル×1000の距離を計算し、そこから撮影者の位置と主翼端部までの距離を引いたものがTu-154とF-15の距離となります、計算してみましょう。19.43(F-15全長)÷60(ミル/シュトリヒ)×1000-18(T-154の主翼端部と撮影者の距離)=323.83、となる。

Himg_7177 つまり中国軍が発表した動画に関して言えば、中国軍側は異常接近行動、としているのですがミル/シュトリヒ計算法ではTu-154とF-15、323.83mは離れているわけです。異常接近という情報を捏造することに失敗したのか、編集すればよい様なものの簡単に計算されることを気付かずに比較対象となるものを画像に含めたまま動画を公開したのか、意図が分かりません、が、編集していない情報を提示したとすれば、短絡的思考と言いますか、その稚拙さが気になるといえるところ。

Nimg_8455_1  動画をご覧の皆さんはF-15が動く様子からもっと近く見える、と思われるかもしれませんが、例えば航空祭のブルーインパルス飛行展示高度は最低高度で2000ft/600m、航空祭の戦闘機機動飛行などでも最低飛行高度は700m、しかも観客上空での機動飛行は通常実施しません、すると北大路機関で掲載している航空祭の機動飛行の機体と撮影している当方の距離は1km近く離れている、ということ。

Img_88_76  つまり、中国側が発表した自衛隊機の異常接近と称する動画はズームして間近に見せているのですが、Tu-154の主翼端部とF-15という格好の対象物を収めているため、ミル/シュトリヒ計算法で実は323m離れている、異常接近ではない中国側の捏造発表、ということが簡単に計算できてしまいました。逆に中国側が主張する30mまでの接近となりますと今回の60ミルよりも十倍以上に航空機が入る事となりますので、もっともっと迫った動画になります。航空機の中から航空機を見る機会が少ないので近く見える、という点もあるのでしょうね。

Img_1160  自分に不利な証拠画像でも発表する姿勢について、ある意味考えさせられるものですが、300m以上離れていることが明瞭にわかる比較対象を映像に含め簡単に距離が計算できる映像を安易に公開した姿勢は、なかなか理解できません。他方、今回の中国側の発表では既に航空自衛隊が射程を延伸させたAAM-5を搭載し緊急発進している様子が紹介されています。これはある意味、凄く興味深い映像と言えるでしょう。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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南西諸島日中境界線付近、自衛隊機OP-3CとYS-11EBへまた中国戦闘機異常接近

2014-06-11 23:51:06 | 防衛・安全保障

◆中国軍暴走、懸念された異常接近行動の恒常化

 本日、先月に続いて中国機による自衛隊機への異常接近行動事案が発生しました。

Okimg_4424 本日1100時頃と1200時頃、東シナ海の公海上、尖閣諸島より300km北の日中中間線付近付近において海上自衛隊のOP-3画像データ収集機と航空自衛隊の電子データ収集機YS-11EBに対し、中国軍のSu-27戦闘機が再度異常接近する事案が発生しました。Su-27はミサイルを搭載していた、とのこと。

Fimg_9151 接近した距離は30mとのことで、これは5月24日に発生したSu-27によるOP-3CとYS-11EBへの異常接近事案と類似した事案と言えますが、決定的な相違点は前回、異常接近を危険行動として批難された中国側の言い分が、中ロ合同演習海域への異常接近というものでした。

Himg_0786 しかし、今期の事案は中ロ合同演習の終了後に発生しています。こういいますのも、5月29日の0500時に護衛艦あさゆき、が対馬海峡において訓練に参加したスラヴァ級ミサイル巡洋艦をはじめとした水上戦闘艦艇の北上を確認しており、今回の異常接近は純粋に度を越した挑発行動といえるわけです。

Img_1794 中国軍機による異常接近などの危険な挑発行為は米軍機に対し繰り返し実施されているとのことで、併せて中国側に反省の発言が見られなかったため危惧された我が国の自衛隊機に対しても前回の異常接近行動が恒常化するのではないか、という危惧が現実のものとなったわけです。

Oaimg_1994 前回、中国機の異常接近行動について、中国外務省筋の情報として人民解放軍の現場が暴走し危険行動が行われているとの報道がなされ、中国当局はこの発言について否定しませんでした。このため、現場が暴走し、中央がこれを抑制できないならばこうした事案が恒常化する危険があると考えられたわけです。

Yimg_5348 現場が暴走、とは、護衛艦ゆうだち、に対する中国軍フリゲイトによる射撃管制レーダ照射事案に際しても示された内容ですが、中国政府として我が国に軍事的な行動を起こす意図があるのか、現場が統制を離れ暴走している状況であるのか、この点が判別できません。

Img_6786 こうした状況下の最大の問題は、現場が暴走しているならば日中間の政府間合意で緊張緩和措置が採られた際にも、現場が暴走しては挑発行為防止に関する協定がむすばれたとしても現場部隊が反故にしてしまう可能性があるためで、中央の統制に従わない軍隊など近世の軍隊のようですが、ナントカ解決策を模索しなければなりません。

Kimg_4710 しかし、毅然とした対応を採るならば現場の暴走を抑えられた事例があります。その最たる事例は2004年11月10日の中国海軍漢級原子力潜水艦領海侵犯事件海上警備行動で、護衛艦と哨戒機による徹底した追尾任務を実施した結果、南西諸島海域での中国潜水艦の行動は激減しました。

Gimg_9092 2013年5月12日においても南西諸島南部に国籍不明の潜水艦が潜航したまま我が国島嶼部の接続水域を航行しましたが、その際にも徹底した追尾任務を実施したため、その後の接続水域への接近は発生していません。現場が暴走しているならば、こうした強い対応も必要になるといえるやもしれません。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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