北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-ロシア軍毎日死傷者1200名,クリミア半島ネボIED長距離レーダー破壊!

2024-06-11 07:00:05 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 クリミア半島は最早狩場という印象ですが対艦ミサイルの地上攻撃誘導方式については興味あるところですね。

 ウクライナ海軍はネプチューン対艦ミサイルによるクリミア半島攻撃に成功した、ISWアメリカ戦争研究所5月31日付戦況報告において概況が示されていました。ネプチューンはクリミア半島のロシア軍長距離レーダー施設と、クラスノダールクライの石油備蓄施設に命中、特に長距離レーダーへの攻撃はクリミア半島情勢を一変させる可能性がある。

 クリミア半島のレーダー施設はネボIED長距離レーダーを標的としていて、これはクリミア半島から380km圏内を探知していたもので、攻撃によりレーダー電波は停波状態になっているとのこと。早期警戒機撃墜を受けクリミア半島での防空管制に大きな空隙が発生している状況においてレーダーの運用不能という状況は航空優勢確保に影響を及ぼします。

 ロシア軍はこの状況下、ハリコフ近郊のヴォフチャンスクとアウディイフカ近郊で前進すると共に、ドネツク西方のクラスノホリフカではロシア軍が中心部に進出して市議会議事堂まで到達しているとのこと。ウクライナ軍はケルチ海峡などでロシア兵站輸送を担うフェリー攻撃に成功するなど、対艦ミサイルと無人機で戦闘を継続しています。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 これ、自衛隊だと毎日一個普通科連隊が消えている状況なのですが専制主義国家では最早国民は形ばかりの選挙ですべて権利を手放し溶鉱炉行列車に乗るほかないのでしょうか。

 ロシア軍死傷者は50万名に達している、5月31日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告で状況が示されました。ロシア軍死傷者増大の背景にはロシア軍が全ての戦線で消耗戦を行っている為で、5月の平均死傷者数は1200名に達しているという。この1200名という数字は2022年のロシアウクライナ戦争開戦以来最大規模となっているようです。

 死傷者増大のもう一つの背景には、ロシア軍の新兵教育水準の低下が有り、新兵は教官が不足している事と教育期間の短縮によりまともな戦闘教育を受けられないまま第一線に投入され、経験ある下士官などの指揮を受けられぬままウクライナ軍の減殺を目的とした連続しての小規模な波状攻撃に投入され、犠牲を重ねているもよう。

 ロシア軍は教育不足により高い犠牲を支払っている一方、兵員不足は毎日1200名という死傷者により加速し続けている状況であり、一人でも多くの戦闘員を前線に投入する必要から更に教育時間や教官が不足する状況となり、ロシア軍にとり消耗戦以外の作戦行動可能となる高水準の能力を発揮出来る部隊を編成する事が出来ない状況となっています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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