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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】今津駐屯地創設71周年記念行事(4)ごくろうさま!ありがとう!74式戦車(2023-09-03)

2023-10-08 20:00:43 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■大隊は今津から豊川へ
 今津駐屯地祭2023の特集はコンパクトデジカメのG3Xで撮影しました速報記事としては今回が最終回となります。

 ナナヨンが退役することは残念なのか、と言われますと残念でないといえば噓になるのですが、しかし逆に74式戦車をこれ以上維持するのは第二世代戦車の限界、というものを感じるのもまた事実です。特に陸上自衛隊は最後までしっかりと運用しましたから。

 74式戦車で、例えば予備車両として100両程度ほとんど手つかずで保管されている車両でももし万一あったならば、退役はもったいない、と表現したのかもしれませんが、結局国鉄103系や113系のように自衛隊が目いっぱい有効に使い潰した、とおもう。

 第二世代戦車、防衛出動の際には第二世代戦車であろうと第一世代戦車であろうと、現役部隊に配備されている以上派遣されなければなりませんが、まあロシア軍がT-55戦車を戦車不足から使い始めたのを例外として、日本本土に来るであろう戦車は多分新しい。

 近代化改修されていれば云々、という視点については、もちろん夜戦能力にはコングスベルク社製RWS遠隔操作銃塔でも配備されていればなあ、とも思うのです。もっともやっている部隊では三脚式のJGVS-V7熱線暗視装置を応急的に載せているようですが。

 増加装甲は装着されるべきではあると思うのですが、普通科部隊と協同する74式戦車は73式装甲車がほとんど普及しなかった現実を見れば、特にシリア軍など軽歩兵部隊と協同する部隊は爆発反応装甲の付随被害を想定し敢えて取り付けていない事例もある。

 EAAK増加装甲、それでも例えば自衛隊も導入しているAAV-7両用強襲車が装着しているEAAK増加装甲くらいは装着すべきであったなあ、とは思うのですが、一方で繰り返す通り使い潰したことによる老朽化は深刻で、新造車を優先したかった政策は理解します。

 第10戦車大隊、するとナナヨンが廃止されるのが寂しいのではなく、ナナヨンがヒトマルに主役の座を譲って円満退役できなかったこと、つまり戦車大隊が廃止されてしまう事こそが、一番残念なのです。そう、戦車退役とともにこの部隊は廃止されてしまうのだ。

 今津は良い駐屯地ですよ。これは第10戦車大隊の隊員さんの言葉、理由は簡単で駐屯地が演習場に隣接しているのだ。駐屯地からは琵琶湖を一望できる眺望も素晴らしいのですが、中演習場とはいえ、饗庭野演習場に隣接している故、訓練環境が精鋭部隊に繋がる。

 豊川駐屯地へ、第10戦車大隊は廃止されたのちに戦闘中隊を編成し16式機動戦闘車1個中隊となって春日井駐屯地の第10偵察隊と編合し、第10偵察戦闘大隊となったうえで愛知県豊川駐屯地に移駐する、射撃可能な最寄り演習場は東富士か、もしくはここ。

 東富士演習場は16式機動戦闘車で高速道路を使えば二時間強、か。饗庭野演習場も東名名神北陸道を経由して、二時間強、もう少しかかるのでしょうか。確かに演習場環境としては悪化する。ただ、陸上自衛隊改編に在って豊川移駐の背景も判らないではありません。

 特科部隊の方面特科連隊統合という改編により豊川駐屯地の第10特科連隊は中部方面特科連隊に統合され、同じく豊川の第6施設群と第49普通科連隊も第10師団隷下ではない、すると第10高射特科大隊だけになってしまう、だからこその偵察戦闘大隊移駐、と。

 東海地震を想定するならば偵察戦闘大隊を豊川まで前進させる、という意図はあるのかもしれません。もっとも原発銀座福井県も第10師団管内にあり、今津から部隊を引き抜くことも一抹の不安を覚えるのですが。駐屯地祭の都度、不安要素を感じてしまうのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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