北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和三年度六月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2021.06.12-2021.06.13)

2021-06-11 20:00:20 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 六月、例年ならば旭川駐屯地祭の季節ですがCOVID-19の感染拡大状況がそれを許しません、そこで感染状況の現実などを視てみましょう。

 今週末の自衛隊関連行事は行われません、そして首都圏と京阪神地区を中心に緊急事態宣言が継続中です。COVID-19変異株、その感染力を増した変異株に対して従来の緊急事態宣言、自粛要請に基づく外出抑制措置が効果を発揮できるかについては、緊急事態宣言再再発令に際して特に懸念したところではありますが、徐々に感染抑制に繋がっています。

 人流抑制、しかし、緊急事態宣言の長期化とともに自粛要請に限界が生じている様にも危惧しまして、これは同時に感染者数の減勢度合いに鈍りが生じている事と無関係とは言い切れません。実際、主要駅の人流を視ますと、確かに2019年と比較した場合には減少しているものの、第一次緊急事態宣言と比しますと顕著な増大がほぼ全ての地域で確認される。

 重症者数、毎日報道では全国重症者数が報道されていますが、明らかに死者数の方が重症者数の減少よりも鈍くなっています、死者90と重傷者減少数40、というように。COVID-19軽視論がまだあるようですが、すると素朴な疑問なのですが、重症者数の内で生きてICU集中治療室から出る事が出来た全快率というものはどの程度なのだろうか、ということ。

 ICU集中治療室から生きて退院できた率はどの程度なのか、明確な数字なのですが日本の死者数と感染者数を割合で計算しますと感染者数は本日1800時で累計77万1679名、死者数は1万3977名です、つまり致死率は1.8%なのですね。重症化率は変異株であるデルタ株で4.7%といいますので、重症化すると38.2%の確率で死亡する、これが現実なのです。

 世界の死者数はAFP通信によれば日本時間10日1900時時点で376万4260名、感染者総数は1億7435万0990名、つまり致死率は世界平均で2.15%となっています、日本は高齢化率が高く危険性が指摘されていましたが、感染者数を抑えた事で医療リソースを重症者に集中できる体制、つまり医療崩壊を回避出来ている為にこの致死率に抑えている訳です。

 重症化すると38.2%の確率で死亡、ただし日本の低い致死率とはいっても重症化した場合のこの数字は現実です、ワクチン接種は着実に進んでいます、ですからこのワクチン接種率が60%から70%の大台に乗ったならば、mRNAワクチンの効力を考えれば確実に集団免疫が構成されますし、mRNAワクチンはCOVID-19の変異株にも有効性は確認されました。

 都市封鎖への法整備、例えば現行法でも道路交通法の拡大運用により公共の福祉を守る為の円滑な道路運用として主要道路の緊急車両及び通行許可車両を除く全面交通規制を敷くとか、繁華街への災害救助法に基づく警戒区域指定を行い外出は禁止しないが繁華街に立入規制する、こうした施策を政治決定ではなく防災防疫の観点から必要となりかねません。

 不思議なのはワクチン目処の立っていない状況ではなく、着実にワクチン接種が進んでいる、即ち危機脱却の目処は見えているにもかかわらず、無防備で外出する方々の増大です。これは軽装での冬山への無謀登山や津波警報下の海岸見物と重なるように思えてなりません、そして感染者数は一定比率を超えた瞬間に爆発的に増大する、勿論それは死者数も。

 感染爆発に日本は至っていません、欧州や北米、続いて南米やインドで生じた感染爆発は、ウィルスが細菌ではなく、自己繁殖できない特性故に、感染者が増大し一定数を超えると、路上や集合住宅の通路と鉄道駅等で滞留するウィルス量が増大し、それまで安全であった感染対策では防げなくなり、医療用防護衣やN95サージカルマスクが必要となるのです。

 緊急事態宣言は今月20日まで、ただ、現状で20日に解除しますと、あと9日間で再拡大防止できる程に感染者数を抑える事はどう考えても相当な感染対策、最後の一週間を都市封鎖する等、無理を重ねなければ数週間後に第五波により医療崩壊の危機を迎える事となりかねません。現行法では国民一人一人が防疫の主役です、忘れないよう立振る舞いたい。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・今週末の行事なし

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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