北大路機関

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【日曜特集】航空自衛隊60周年小松基地航空祭(11)ブルーインパルスの極意(2014-09-20)

2021-06-27 20:11:02 | 航空自衛隊 装備名鑑
■ブルーインパルス青空に鋭く
 ブルーインパルスの飛行展示は奥深く冷静に撮影してみますと次はこの角度から等々その探究は進みます。

 レインフォールのT-4練習機五機とF-15J,昔の下向き空中開花を受け継ぐ。レインフォール、傘を思い出させる展示ですが、考えれば不吉な名前ですよね、特に北陸の天候は変わりやすい、学生時代に金沢大学の友人は落雷でPCを研究成果ごと二台破壊されたほど。

 ブルーインパルスの撮影は難しい、いや奥が深いというべきでしょうか、何しろ曲技飛行ですので編隊の密集を超望遠で追いたいところですが、急に散開しますと広角レンズに即座に付け替えねばならない、そして見る角度で印象が一新する、簡単そうで奥深いのだ。

 飛行展示は雲量によって印象が違いますが展示区分も違ってきますので、長期予報というものの短期予報は勿論、当日の雨雲の動きと曇天なのか晴天なのか、快晴なのか風速はどうか、こうしたものも考え、場合によっては予行のうちに撮影してしまう方も多いという。

 ブルーインパルスバックトゥバックをT-4練習機二機編隊で展開し背面をこちらに。しかし雨天も怖いのですが、小松航空祭は何故か雨天予報、それもものすごい豪雨とか警報が想定されるほどの状況でも、何故か晴れるという不思議が。これを"小松マジック"という。

 バーティカルキューピッドのT-4練習機ハートマークがイーグルの頭上に描かれる。ブルーインパルスを撮影するのに超望遠は考え物でして、広角が足らなくなる。このときにも18-200mmとかではなく15-85mmのレンズを装着しておけば良かったかもしれませんね。

 編隊はどこだ、T-4練習機、右か左か前かいや後ろだ、ワイドトゥデルタループへ。ブルーインパルスを撮影していますと、通常の飛行展示では飛行していない方角からど、っと飛来して参りますので方角には気をつけなければなりません。後ろからもブルーは来る。

 ワイドトゥデルタループで広がった編隊が青空の頭上を往く。ブルーインパルス傾向と対策に予行をみておく、というものがありますが、もう一つは周りの子供の視力に期待する、お父さん肩車でみている子供の注意力はとても頼りになる、集中力も短時間はすごい。

 ブルーインパルスが五機デルタ編隊で下方へレインフォールを描く。レインフォール、しかし改めて晴天が求められる航空祭にしては挑戦的な名称とおもう。そして北陸地方の天候は特に変化しやすいとはいうものの、不思議と小松航空祭は晴天に恵まれるという。

 T-4練習機がレインフォールからデルタ編隊で上空へ上昇してゆく。青空、ブルーインパルスが主役で登場する東宝映画に"今日もわれ大空にあり"というものがありましたけれども、その通りの構図、小松航空祭が晴天に恵まれる背景には"小松マジック"というジンクスが。

 ブルーインパルスのスタークロスがF-15上空に、広角が足りないね。この航空祭の晴天は、白山の"くくり姫"菊理媛神が航空祭を楽しみにしているためではないか、とかなり真剣に考えています。小松マジックもすごいほどに天候が回復し、逆に雨天が殆ど聞かないという。

 オポジットコンティニュアスロールで二機のT-4が左右ですれ違う。白山くくり姫、白山比め神社にまつられており全国白山神社の総本山なのですが、そもそもこの小松基地が白山山麓に位置している。神社までは北陸鉄道鶴来駅から徒歩25分という。行ってみたいです。

 ブルーインパルスのT-4練習機コークスクリューがF-15上空で繰り広げられた。コークスクリュー、二機のT-4練習機が一機の飛行する経路の周辺をスクリューのように蛇行して回り続ける飛行展示です。みる角度と位置によってずいぶん印象が変わるものでもある。

 コークスクリューでF-15の背景に、しかし徐々に頭上へ向かってくる。正面から撮影すると見栄えがすごいのですが、このF-15を目の前にした飛行展示ですと、いや、航空祭なのだから地上の情景と絡めた方が角度よりも重要だろう、なんて、おもってもしまいますね。

 F-15を目の前という撮影位置で良かった、小松らしい構図となりますからね。この構図、まずどういった地上展示機の配置なのかは当日到着するまでは、いや前日に空港から見ておく選択肢も無いには無いのですが、基本は判りませんので、直感で選ぶ位置の勝利です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都幕間旅情】特急南風・特急しまんと-本州岡山と四国高知結ぶJR四国2000系気動車

2021-06-27 18:25:29 | コラム
■JR四国2000系気動車時代
 JR四国2000系気動車時代の特急南風と特急しまんと併結運用の情景です。

 南風。特急南風として活躍する2000系気動車。この特急南風という列車は本州岡山駅から四国各地へ歩み進める際にお世話になります列車で、JR西日本の岡山駅からJR四国の高知駅へ宇野線と本四備讃線、予讃線と土讃線との実に179kmを運行している列車です。

 四国というのは特急王国です。豪華な響きではありますがJR各社の中でも赤字が響く状況であり普通列車や快速列車の利便性を低く抑えて特急料金を頻繁に支払わせる事で赤字を相殺しようと努力しているのかと思う様な乗り継ぎの不便さを感じる事も数多あるものだ。

 2000系気動車、隣にJR西日本旧型車が並ぶと際立つ。1989年にJR四国初の特急車両として開発され、80両が量産されました。車体には四国の峻険な地形を高速踏破すべく振り子式制御装置が搭載、2000年までの主力を担うべくJR車両ながらキハのような種別ではなく2000系、と冠した。

 アンパンマン列車、この2000系気動車には高知県出身の漫画家、やなせたかし氏が高知にて立ち上げた“まんが甲子園”などに関連しラッピング列車として運行されていまして、万人から愛されるアンパンマンの描かれた車体を目にしますと、自然に笑み零れたもの。

 しまんと。高松駅と宿毛駅を結ぶ特急が連結されていました。不思議に想ったのはこの連結は別に瀬戸大橋を渡った高松駅で増結したのではなく、最初から岡山駅にて連結しているのですね。終点の宿毛駅は高知駅から更に進んだところ。高松駅から四時間以上かかる。

 2000系気動車は、しかし2021年3月を最後に特急南風号運用から退き、後継には2019年に登場した2700系気動車が当り、その最高速度は2000系の120km/hから130km/hへ強化されています。一方、2000系は今も特急あしずり、特急宇和海として活躍中です。

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