◆今回が三回目となる日米のミサイル防衛特別訓練
防衛省によれば、2月25日から28日まで、横須賀基地においてBMD特別訓練が実施されるとのことです。
BMD特別訓練は、短時間の間に長距離を飛来する弾道ミサイル防衛に必要な瞬時の情報共有及び即座の判断といった弾道ミサイル対処に関する戦術技術向上及び、協同する日米の部隊間における戦術連携要領の演練を目的として日米間で実施されてきたもので、今回のBMD特別訓練をもって三回目を迎えることとなりました。
日米の訓練統裁官は、海上自衛隊が自衛艦隊司令官松下泰士海将、アメリカ側の訓練統裁官が第七艦隊司令官スコットHスウィフト中将で、訓練は横須賀基地にて行われます。同じ期間中には自衛隊統合演習指揮所演習が実施されており、演習に合わせて、と考えることが出来るやもしれません。
参加部隊は、海上自衛隊からは自衛艦隊司令部、護衛艦みょうこう、護衛艦こんごう。米海軍からは第七艦隊司令部、第七艦隊所属艦艇、とのこと。司令部が得たミサイル情報を、洋上にて迎撃を行うイージス艦との間で素早く共有し、迎撃担当艦を決定し、即座に対処する、というような演習が考えられるでしょう。
弾道ミサイル迎撃と言いますと、洋上を往くイージス艦の垂直発射装置からSM-3ミサイルが点へ火柱を挙げて上昇してゆく様子を髣髴させるのですが、訓練に必要な議事弾道ミサイルを日本は保有していませんので、今回は実施されないでしょうが、実質的には発射までの手順を如何に短縮するかが重要、ということ。
特に昨今、北朝鮮の弾道ミサイルへ核弾頭が搭載される懸念が高まっています。いっそ日本も核武装を行い核不拡散秩序を破たんさせてしまおう、という提案はこの北大路機関へのコメントでも寄せられましたが、それは韓国の核武装を推奨することともなり、核戦争の危険を現実とさせるのみです。それよりはミサイル防衛を充実させることが日本国家の今後を左右するといっても過言ではありません。
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