北大路機関

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護衛艦夜間撮影、美しい艨艟が際立つ技巧への参考的備忘録

2011-09-27 23:43:48 | 海上自衛隊 催事

◆IS機能停止とライブビューア機能の活用

 護衛艦の夜景。現在写真整理中、ということでちょっと趣向を替えた記事を掲載します。

Img_1366本日は、多用途支援艦ひうちの一件や、巡洋艦的HNの方(帰路本当にお世話になりました)、AWSP的HNの方と現地で盛り上がることができたのですけれども、話題は夜景で。いやあ、如何に昨今のコンパクトデジカメの能力が向上しようとも、昨日の記事の写真はアレでしたね。佐世保基地に停泊する護衛艦。望遠の圧縮効果とともに海上自衛隊護衛艦の迫力がいつもに増して見えます。


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 神戸港の護衛艦ひえい。懐かしい一枚。夜景撮影というものは、機材の性能とともに撮影者の能力が最も試されるものである、これは写真家の方が仰る言葉として一つ印象に残っているものです。一方で、ある程度納得のいく出来に仕上がった写真というものは上記のとおりの理由とともに、日中では見えにくい部分が際立ち、そして撮影する機会も比較的少ないだけにある種の感慨深さを持つのではないでしょうか。

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 近年のカメラ性能のはったつは目覚ましいですがしかし、高ISO感度で撮影した場合、露光時間は委託射撃のような手持ち撮影でもなんとかなる範疇に収まるのですが、どうしても画面のざらつき感は残ってしまいますし、写真に奥行きが無くなってしまいます。

Img_6216この点、やはりISO400というのが一つの標準なのかな、と考える次第です。小型でもいいので三脚を携行するということとリモートシャッターかレリーズを使用するべき、ということは過去に掲載したのですがさらに今回は付け加える点があります。

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 昨今、重要性を感じたのはISレンズ、OSレンズともいうのでしょうか手振れ防止レンズの使用は避け、そして可能な限りライブビューア撮影を行うべき、という二点です。ISレンズですが長時間露光に用いますとその間に停止してしまい、その揺らぎがブレとなってしまいます。またライブビューア方式外での撮影はシャッターの稼働時に一瞬の揺れが響いてしまうのですね。

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写真のように動いている遊覧船から手持ちでしか撮影できない、という条件ならば致し方ないのですが、最大限三脚等の機材を準備し、具体的には、ライブビューアで焦点を合わせると逆に不明瞭となる場合もありますからファインダーにより焦点を合わせ、その後AFからMFに移行、そこでライブビューアを起動させ、振動が無くなった時点でレリーズかリモートシャッターにより撮影する、という手順になります。一枚目には揺れが残る場合がありますので、ここで二枚か三枚程度連続してシャッターを切る、というのが理想でした。

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 もう一つ、これは一枚目の写真とも関係するのですが、必ずしも電燈艦飾の状況は夜景撮影には向いていない、電燈の光が強すぎるというのがあります。近距離でしたら、そういうことはないのですが埠頭に立ち入れない状況では、これは顕著です。もちろん、沖止めのときは別なのですが埠頭や桟橋には常夜灯がありますので、この光を利用したほうが自然な仕上がりになる、というのが気づいたてんでして、これは逆に電燈艦飾は毎年限られた時期にしか行われませんが、常夜灯でしたら毎晩行われますから、撮影の機会は実は多い、という意味になります、昨夜を含めて、ですね。これが一つ気づいたことなのですが、もう一つ不足していたという反省、夜間は水平がわかりにくいので、面倒でも傾斜センサーを携行するべきでした。次回への反省とともに。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント (4)
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