北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

四国へ海を越えて! 大阪(サザン)→和歌山(南海フェリー)→徳島(うずしお)→高松

2009-09-14 23:42:44 | コラム

◆南海電鉄&JR四国&琴平電鉄

 小松島、遊びに来てください、というお言葉をY様よりいただき、四国に行こうと決めた。小松島航空基地一般公開へ足を運ぶ際、四国へはどうやって足を運ぶかを考えた。京都から岡山経由で瀬戸大橋を渡るか、高速バスで淡路島を渡るのか、静岡まで出て高松行き寝台特急を利用するか。

Img_3034_1  大阪難波から和歌山、そして高野山を結ぶ南海電鉄。日本最古の民鉄の一つとして数えられる鉄道会社は、四国徳島と和歌山を南海フェリーにて結んでいるという。難波駅から、特急サザンと南海フェリーが連絡しているという事で、そうか、行先は海上自衛隊の航空基地ということもあるのだし、フネで行こう、ということに。

Img_2972_1  南海電鉄は、サザン・南海フェリーの往復割引切符を販売している。これでかなり割安になるので、こちらを利用。南海特急サザンは、指定席券が必要な10000系と、乗車券だけで利用できる7000系一般車とで編成を組んでおり、リクライニングシートでリラックスしたいときは指定席車、気軽に移動するには一般車を選んで乗ることが出来る。

Img_2999  洋上で南海フェリー同士の行き違い。高速道路1000円割引の中で苦境に立たされているという南海フェリーだが、粗品が貰えたほか、船内にはグリーン席やカーペットシート、ラウンジなどが並んでおり、外で潮風に当たることもできる。最後に船に乗せてもらったのは、大阪湾展示訓練以来か、それ以降は港内遊覧船くらい。フェリーは深夜も運行されており、自動車利用者にも便利だ。高速道路割引へ対抗し、自動車特別割引も行われている模様。

Img_3184  徳島に到着。ホテルに荷物を降ろしてから少し散策する。そもそも四国には何の予備知識もなく、頭に入っているのは都市の配置、そして14旅団管内の駐屯地と、徳島航空基地、小松島航空基地くらいか、航空自衛隊の分屯基地もあることは知っているのだが、徳島市内の地理は全く分からないなか、1ポンドステーキなるものを発見。

Img_3205_1  翌朝、徳島駅から南小松島駅へ向かう。徳島駅は、車庫と隣接しており、なるほど、京都や大阪、もちろん名古屋でも見られないような車両が並んでいる。行先、南小松島、聞くところでは、その昔、小松島駅もあったとのことだが、廃線になってしまい、南小松島駅が街の中心地になっているとのこと。

Img_3303_1  南小松島駅。こじんまりとした駅だが、れっきとした特急停車駅。ここから小松島航空基地まで9kmほど、バスを利用しようにも本数が航空基地までは少なく、徒歩は不可能、したがってタクシーを利用して基地まで展開した次第。写真の左端に停車しているタクシーでは、小松島の様々な場所やバス路線などを教えてもらった。

Img_3773  小松島航空基地。水上飛行機部隊の基地として整備された航空基地であることから、同じ水上飛行機から始まった大津駐屯地よりも広大なスロープに驚いた。昭和南海地震にも耐えた旧軍時代の建物が司令部に使われており、立派な松並木が印象的、ここが小松島か!、というほどの力強い松。

Img_3814  小松島は、徳島の少し南にある。小松島港に、もともとフェリーが入港していたのだが、いまは港湾設備の関係や条件などから徳島港に入港しており、結果、小松島は過疎化に苦しんでいるということだ。さて、この日は四国と本州を結ぶ高松市に宿をとっていた、かなりの距離を移動することになる。

Img_3784  N2000系特急うずしお号。徳島から高松への移動には、この特急列車を利用した。徳島県は、沖縄県のモノレールを電車とするならば、全国で唯一電車が走っていない、つまり電化した区間が全くない路線ということを聞いたのだが、特急うずしお、も気動車特急。特急うずしお、は徳島と高松を結ぶ特急で、一部は瀬戸大橋を渡って岡山にも行くという。

Img_4170  特急うずしお、久々に特急らしいスピード感を感じることが出来た。大きなカーブを次々と力強く曲がる速度感は、京阪電鉄並。なるほど、これなら特急料金を上乗せしても乗る価値はある、というくらい、カーブは物凄いつっこみをする。しかも、非電化区間ということもあり、車窓には視界を邪魔する架線柱が無いのが素晴らしい。

Img_4216   車窓は、面白い、高架化を進めつつも電化していない徳島から、海と山が同時に見える美しい路線を経て、高松市に。驚いたのは、郊外道路、ほとんど信号が無いような道と並行して快走する特急うずしお号から、明らかに信号機よりも、うどん屋の方が多い区間があったということ。よく話には聞くものの、実際に見ると驚きだ。

Img_4016  寝台特急サンライズ瀬戸。高松市は、東京都の間で寝台特急を運行している。かつてはブルートレイン瀬戸として運行されていたのだが、電車特急として285系電車を用いている。個室寝台を中心とした車両で、シャワー設備や簡単なサロン、そして寝台券不要の区間寝台などが用意されており、東京行きは、大阪駅にも停車する為、寝台急行銀河廃止後は、その代替となっている。

Img_3830 快速マリンライナー。サンライズ瀬戸とともに、これは高松駅で撮影した車両。もちろん電車だ。瀬戸大橋を通り本州と四国を結ぶ快速電車。223系5000番台で、ここだけみるとアーバンネットワークの新快速を思い出すのだが、高松方面の先頭車にはダブルデッカーの指定席車を有する面白い編成で、瀬戸大橋を渡っている。

Img_3856  特急いしづち号、8000系電車で高松駅と松山駅を結ぶ特急電車、130km/h運行を念頭に置いた高性能車両で、振り子式制御装置により、カーブもすいすい速度を落とさずに走行することが可能、もともと150km/h営業運転を見越した設計になっている。この鋭い先頭車両は、他では見られないようなデザインだが、四国は新幹線が運行していないため、在来線の高速化への意気込みを感じられる一両だ。

Img_3889  高松駅。高松市は、寝台特急の始発駅という事で、しかも新幹線のぞみ号停車駅の岡山と瀬戸大橋で結ばれていることもあって、四国最大の都市と勘違いしていたのだが、松山市の方が大きいとのご指摘を頂いた、その節は大変失礼致しました。なお、この日は花火大会を行っていたようで、駅を出てホテルまで向かう道中、炸裂音が響き渡っていた。

Img_4042 琴平電鉄にてホテルに向かった。高松築港駅から瓦町駅までの利用。写真は、1300系電車(左側)と1200系電車(右側)。どこかで見たことがあると思ったら、京浜急行電鉄1000系だ、2007年に譲渡を受け運行しているとのこと。HL車である名鉄3700系も琴平電鉄で運行されていたのだが、現在は残念ながら引退してしまったようだ。

Img_3939  京王帝都電鉄5000系、いや琴平電鉄1100系がやってきた。東京で撮ろう!と思っていたこの電車が、まさか高松で出会う事になろうとは!。上半分のカラーリングで全体を塗ってくれれば、二両編成となってはいるが、そのまま京王帝都電鉄時代のイメージになるのだけれどもね、とか思ってしまった次第。

Img_4061 600系電車、名古屋市営地下鉄から導入した車両。写真を見ての通りやや天気が悪い中で撮影。琴平電鉄は20メートル旧車両を運用できない線形となっているため、中古としても導入できる車両は限られているとのこと。車両としては名古屋市営地下鉄の車両を用いているようだが、かなり改造されているとのことだ。

Img_4070  琴平電鉄は、高松を中心に琴平線、長尾線、志度線の3路線60kmの路線網を誇り、京急や京王などからの譲渡車80両という、地方私鉄としてはかなりの規模の車両体系を有しており、かつては名鉄や国鉄の中古車両など、動く博物館と称されるような体系を有していた。高松城と琴平電鉄の車両、城ほどではないが、電車も古い。

Img_4221   琴平電鉄を撮影してのち、ふたたび小松島へ向かう事に。N2000系特急車のスピード感に惹かれて、今回も特急うずしお、を利用。前夜、高松に到着した時間は既に夜だったので、今回朝に、うずしお、を利用したことでまた違った車窓を楽しむことが出来た。それにしても、うずしお、のカーブへのつっこみは、写真のように車体が傾き、迫力がある。

Img_4260  小松島港に最も近いという阿波赤石駅、バスもないので、ここからタクシーを呼ぼうとしたらば対応する営業所が無いといわれてしまった。ここから小松島港まで、延々、迷って歩いて、・・・、結局、御世話になっているY様に救出していただきました。ありがとうございました。いや、ほんとに迷ったのですが、聞いてみると徒歩では無理とのこと。

Img_3476  輸送艦おおすみ一般公開、SH-60J哨戒ヘリコプター体験搭乗と、貴重な体験を重ね、そのままY様に徳島港まで送っていただきました。いろいろと本当にありがとうございました。かつらぎ、旧海軍の航空母艦のような名前のフェリーにて、貴重な体験を重ねることが出来た四国は徳島から、和歌山へ。

Img_3518  和歌山港駅からは、南海特急サザンにて大阪まで。今回利用したのは“徳島とくとくきっぷ”。南海電鉄電車割引往復とフェリー割引乗船券を合わせて有効期間四日間で4640円。サザン指定席券付きのものが5140円。予約などは不要で、駅の切符売り場で買う事が出来る。フェリーも予約不要で、行ってそのまま乗ることが出来る、便利な切符だ。

HARUNA

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コメント (2)
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