■海を彩る鋼の城
展示訓練に備え、大阪港へ入港した五隻の自衛艦。艦艇は入港すると、直ぐに艦艇夜間電飾の準備を開始した。恐らく、淡路、神戸港でも同じような光景が繰り広げられているのだろう。
艦艇夜間電飾は、舞鶴展示訓練でも紹介したが、海に浮く艦艇の夜間電飾は、地上でおこなわれるイルミネーションとはまたことなった美しさがあり、観る者を魅了してやまない。一眼でなく、コンパクトデジカメでも、カメラを固定する場所、三脚でも地面に直に置いてもいいのだが、これとセルフタイマーを併用すれば撮影が可能だ。
夜間電飾は、日没と同時に開始される。号令と共に、自衛艦旗が下ろされ、同時にパッと護衛艦に光がともる。日没の時間では、完全に夜闇に包まれる前ではあるが、それでも光を放つ電球が一斉に点灯した瞬間、オオッという小さな歓声が周囲から聞こえてくる。
夜間電飾は、対岸の桜島から撮影するのが理想であるが、渡るには時間がかかり、利便性も悪い。護衛艦を前から望む撮影ポイントは、警備上の必要から立ち入り制限となっている。観覧車からの撮影も考えたが、当然動いている為、長時間露光撮影には不適であったので、この位置からの撮影で妥協した。
護衛艦“ひえい”の広大な飛行甲板と、三機のヘリコプターを収容する格納庫ではレセプションが行われていた。確かに、こういった催しを行うには最適な艦の一つなのだろう。格納庫内には、国旗である日章旗と自衛艦旗である旭日旗が掲げられており、飛行甲板後部には哨戒ヘリコプターSH-60Jが置かれている。
護衛艦夜間電飾は、舞鶴展示訓練では、参加艦艇は全て舞鶴基地より出港した為、夜間電飾も全ての艦艇が集結して実施された。他方、大阪湾展示訓練では分散している。他方、これは考えようによっては、無論工夫次第だが美しい夜景と夜間電飾を併せて撮影することも出来るだろう。皆さんにも一見を勧める光景である。
HARUNA
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