ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「モデルガンを買いました」

2019-12-09 00:00:05 | 日記
 
毎年恒例の年末大繁忙期が始まりました。我々運送屋にとって最も憂鬱な時期です。

まず12月1日からいっせいにお歳暮の嵐が始まり、加えてボーナス期を狙った各通販のバーゲン商品、クリスマスプレゼント、おせち等で荷物が溢れ返り、なのに配達員の数が増えるワケでもなく、1ヶ月間ほぼ毎日地獄の忙しさが続き、誰かが体調を崩したり怪我をしたりして戦線離脱、そのカバーで更に忙しくなるという負の連鎖。

世間で「働き方改革」が謳われるようになって少しでもラクになったかと言えば、まったくの逆。会社は労働時間の短縮を我々に強要し、だからと言って荷物の量が減るワケじゃなく、当然ながら仕事の密度がさらに濃くなり一人一人の負担が大きくなっただけという本末転倒ぶり。

会社がより効率よく利益を上げるためにでっち上げた改革に過ぎず、つまるところ犠牲になるのは相変わらず我々末端の労働者という、まぁホントよく出来たシステム。悔しけりゃ出世して役員になれよって話だけど、そんな人種になるくらいなら過労死した方がマシなので、我慢するしかありません。

そんなワケでヘロヘロの状態にも関わらず、昨日は大阪に行って来ました。年に2回、モデルガン&エアガンの各ショップが集う「ショットショー」すなわちトイガン(おもちゃの鉄砲)のバーゲンセール。

私は基本的に「心底から欲しい物を一番欲しい時に買う」主義なのでバーゲンには手を出さないんだけど、中古モデルガンだけは別。高価商品ゆえ発売当時は買えなかった掘り出し物を見つけて「大人買い」する快感には格別なものがあり、お金を稼ぐために忙殺されてる今の自分にとってこの上ないプレゼント。

ただ、いつもこっちの繁忙期(つまりヘロヘロ状態の時)に開催されるもんで田舎から出向く気力がなかなか湧かないことや、経済状態、モデルガンを欲しくなる気分にも波があること、いつも一緒に行く友人N君とスケジュールが合わなかったり等で、ここ3年ほどはご無沙汰でした。

それがこのところ無性に銃が欲しくなり(別に誰かを撃ち殺したいワケじゃないけど)、他に大きな買い物もなくちょっと余裕が出来たこと、そしてN君も来られる等の条件が揃い、重い身体を引きずるようにして足を運んだ次第です。

けど、ショットショーそのものはここ数年ですっかり様変わりし、サバイバルゲーマー(エアガンのユーザー)たちをターゲットにした交流イベントみたいな感じで、もはや我々みたいなモデルガンのコレクターに居場所はありませんでした。残念! もう二度と行かん!

しかし今回は必ず一挺はモデルガンを買って帰る意気込みだったもんで、そのまま引き下がるワケに行かず、N君と二人でもうちょい足を伸ばし、日本橋に数軒あるトイガンショップを散策。そうして中古専門店にて出会ったのがスズキ製「ベレッタM92SB」の発火済みモデルガン・スタンダードタイプ、状態「並み」で8千円台というお手頃価格でした。

ベレッタM92SBは『リーサル・ウェポン』や『ダイ・ハード』等の'80年代アクション映画で一躍有名になった「ベレッタM92F」の前身モデルで、日本だと石原プロの刑事ドラマ『ゴリラ/警視庁捜査第8班』で神田正輝さんが愛用されたことで(一部マニアには)知られるオートマチック拳銃。

'80年代に発売され、とっくに絶版になったモデルガンなのにお手頃価格なのは、発火済み(言わば処女じゃない)中古品であるのと、後継機のM92Fに比べて地味に感じるスタイルがいまいち不人気だから、かと思われます。

それと、メタルメッキを施してないスタンダード(黒)タイプであることも理由の1つでしょう。だけど私は、もしこれがメッキタイプのモデルだったら、同じ値段でも買いませんでした。

実はこのスズキ製ベレッタM92SBには想い出があるんです。このモデルガンは'90年代に数量限定で再販されたことがあり、私は当時のマニア仲間S君と二人で一挺ずつそれを予約し、待ちに待った発売当日、仕事だった私はS君に購入を任せてたのでした。

で、彼が持ち帰って来たのはメタルメッキが施されたDXエディションのベレッタ2挺。私は知らされてなかったんだけど、スタンダード版とデラックス版を購入時に選べるシステムになってて、S君は「買うなら当然デラックス版でしょ」という浅はかな判断で、勝手に私の分もメッキされたのを選んでくれたワケです。

だけど私は、メッキされたモデルガンがあまり好きじゃない! メッキはいじってる内に剥がれていくもんだし、かえって安っぽくも感じるし、それより何より、刑事ドラマで使われてるモデルガンはほとんどがスタンダード=黒バージョンだから!

この件には更なる前日談があるんです。高校時代、『太陽にほえろ!』のドック刑事(これまた神田正輝さん)に憧れた私は、その愛用拳銃であるMGC製「S&W M59」が欲しかったんだけど高価で手が出せず、その半額以下で売ってたマルシン製「ベレッタM84」を買うことにしたんだけど、これもデラックス版とスタンダード版の2種類あったワケです。

私はスタンダード版を買おうと思ってたのに、その時一緒にいた親友Hに「そりゃ当然デラックス版やろ」って言われて、「そ……そうやな」ってw 黒なのに! 本当に欲しかったのは黒なのに!

無責任な他者の意見に流されてしまった自分に死ぬほど失望した私は、もう絶対に同じ過ちは繰り返すまいと心に誓ったというのに、数年後、奇しくも同じベレッタ関係のモデルガンで、自分が知らない内にまたもや他者の判断でメッキ版を買わされてしまった!

そんないきさつで入手したベレッタM84にもM92SBにも愛着が持てなかった私は後年、どちらもマニア仲間に安値で売り飛ばし、M84は黒バージョンを買い直したんだけど、M92SBの黒バージョンは店先で見かける機会が無いまま現在に至ってました。

そんないきさつがあった上で今回、まさかの8千円台でM92SBが売られてるのを眼にした私は、ほとんど迷うことなく購入に至ったというアホなお話でした。

この銃がほしい!と言うより、あの時の無念をいつか晴らしたい!っていう積年の想いですよね。それがついに実ったワケで、ほんと今は清々しい気分です。ヘロヘロなのに大阪まで行った甲斐があった!

考えてみれば誰かと一緒にどこかへ出掛けること自体が久しぶりで、もしかすると今年初めて!? そして確実に今年最後ですよねw それを全く寂しいことと思わない私って、なにげに凄いヤツなんでしょうか?

だけどそんな私でも、かつて自主映画を一緒に創ってた仲間であるN君と、モデルガンや映画の話に花を咲かせる時間は本当に有意義でした。またリフレッシュして仕事に臨めそうです。
 
コメント (2)
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