ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『デカワンコ』#07

2018-12-23 12:01:01 | 多部未華子









 
☆FILE.07『容疑者Xの逆ギレ』

(2011.2.26.OA/脚本=伴 一彦/演出=国本雅広)

私が知ったかぶりして書かなくても、皆さんご存知かも知れませんが、屋外ロケを多用する『デカワンコ』みたいなドラマは、撮影にとても時間と手間を要します。

まず移動に時間を取られるし、天候の変化にも振り回され、通行人や通行車を整理したり、時には野次馬や飛行機の騒音に妨害されもし、撮影場所の使用時間にも制限があったりする。

まず予定通りに撮影が進むことは無いし、そもそも正味45分の映像作品をたった1週間で撮りきるのは不可能なんです。当然ながら、やがて放映日に制作が間に合わない事態に陥っちゃう。

それを防ぐ為、1クールの半ば辺りに、屋外ロケを必要としない=ほとんどの場面をスタジオのセット内で撮影出来るエピソードが用意される。この第7話が、それですw

マツコ・デラックスさんソックリの殺人容疑者(北条ふとし)を自白させるべく、落としのシゲさん(沢村一樹)が奮闘する取調室のドラマを軸に、そのアリバイを崩す証拠のチケットを別室で探すワンコ(多部未華子)たちや、警視庁見学に来た幼い息子と、離婚調停中のヤナさん(大倉孝二)との再会ドラマ(結局会えないんだけど)、そして健康診断とw、全ての出来事が警視庁の庁舎内だけで展開されます。

それでも面白さが変わんないのが『デカワンコ』チームの凄さなんですよね。脚本&演出の巧みさもさることながら、ほっといても1話まるごとアドリブで成立させちゃいそうな、レギュラーキャスト陣の底力。

シーズン終了後、正月2時間スペシャルに先駆け、急ごしらえで制作された1時間スペシャルなんて、ほぼ全シーンが捜査課13係の部屋の中、しかも主役の多部ちゃん抜きで(!)展開されるという、普通なら有り得ない作劇を見事に成立させてました。

この第7話でも、取調べで得意のお経攻撃やオネエ攻撃をことごとく跳ね返されるシゲ=沢村一樹さんや、自分もマツコ・デラックス風の扮装をして容疑者を困惑させるチャンコ=石塚英彦さん等w、それぞれ単独主演の刑事ドラマを持ってる役者さんたちの芸がてんこ盛りで、思えば贅沢な番組です。

もちろん主役のワンコ=多部ちゃんの「やっぱり!」や「寝てました!」の決め台詞も絶好調だし、容疑者とマイノリティどうしで心を通わせるクライマックスも素晴らしかった。

ボス=升 毅さんも地味なポジションなのに独り芝居でちゃっかり笑いを取ってるし、いつになくシンミリしたヤナ=大倉孝二さんの芝居も実に良かった。デューク=水上剣星くんも前回あたりから良い味が出て来ましたw

もちろん吹越 満さんに手越祐也くん、さらに伊東四朗さん、佐野史郎さん、田口トモロヲさん、渡辺直美さんと、ホントいい役者さんが揃ってます。それをあらためて思い知らされる第7話でした。
 
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『デカワンコ』#06

2018-12-23 00:00:32 | 多部未華子









 
☆FILE.06『イケメン刑事は誰・お茶会ナウ』

(2011.2.19.OA/脚本=伴 一彦/演出=中島 悟)

朝から不機嫌なボス=門馬係長(升 毅)に、服装のことで最後通達を受けちゃうワンコ=花森一子(多部未華子)。

「ちゃんと刑事らしい格好をしろと言ってるんだ!」

「らしいです!」

……って、堂々と言い切っちゃうワンコのキャラクターがほんと大好きですw

けど、今回のボスにはとりつく島なし。仕方なくワンコが普通の服を買いに行ったお店が、いつものゴスロリ専門店なのがまた笑えますw

で、そこでワンコは小学生の少女=ちえみ(八木優希)と出逢い、仲良くなるんだけど、なんと彼女はボスの一人娘だった!

娘のゴスロリ趣味を止めさせたいボスと、ちょうど自我が目覚めるお年頃のちえみ。ボスが朝から不機嫌で、やたらワンコの服装に目くじらを立てるのは、ちえみと喧嘩中だったから。

折しも、殺人事件の容疑者が勤める高級レストランでゴスロリ集会(お茶会)が催され、ワンコは「太陽にほえろ!のボスみたいに」格好良く犯人を逮捕するボスの姿を、ちえみに見せるべく画策するのですが……

内勤一筋のボスが現場に赴き、初めて犯人に手錠を掛けたり、レストランにウェイターとして潜入した筈のキリ(手越祐也)が「その場の流れで」女装姿を披露したり(どんな流れだw)、ついでに琴美(渡辺直美)もゴスロリ仲間だったことが判明したりと、見せ場が満載の第6話。

その中でも特に秀逸なのが、ボスのコーディネートによりワンコが披露させられるリクルートスーツ姿と、ちえみを演じた名子役、八木優希ちゃん。

前者は、髪型から察するに『太陽にほえろ!』のマカロニ刑事(萩原健一)をイメージしたとも思われ、時代錯誤でダサいんだけど可愛くて、私は萌えますw

そして後者、八木優希ちゃんは、実直な性格が全身から滲み出てて大好きです。(ヘンな意味じゃなくてw)

『デカワンコ』以前に『ヤスコとケンジ』で多部ちゃんの少女時代を演じ、後の『浪花少年探偵団』では教師と生徒の関係で再共演と、多部ちゃんとは縁のある子なんですね。

2000年生まれですから『デカワンコ』出演時は10~11歳、現在は17~18歳くらいで、大河ドラマ『西郷どん』等ですっかり成長したお姿を見せてくれてます。

とにかくこの第6話は、ゲップが出るほどゴスロリ・ファッションで溢れ返ってて、好きな人には堪らないエピソードかと思います。

ファッションとかオシャレ全般に興味が無い私だけど、周りに何と言われようが自分の好きなことを貫く、彼女たちのブレない生き様には共感するし、憧れさえ抱きます。

ラスト近くのシーンにおける、警視総監(伊東四朗)とワンコのやり取りに、私は笑うと同時にある種の感動を覚えました。

「洋服、まだその感じで行くのね?」

「はい! 何か?」

「何か?」

このブログも、お上品で高尚な作品には一切眼もくれず、エロ&バイオレンスのみを追究していく所存ですが、何か?
 

 
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