ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『探偵!ナイトスクープ』2018.5.25

2018-12-27 12:27:44 | 多部未華子









 
三代目秘書の松尾依里佳さんが産休で『探偵!ナイトスクープ』を降板された時、次回予告で「新秘書登場!?」のテロップと共に、依頼文を読み上げる若い女性の姿がモザイク越しに映し出されました。

その映像で人物を特定することは不可能だったけど、私はその声を聴いて「えっ、これ、多部ちゃんと違うの?」って思ったんですよね。彼女の特徴ある声と、文章の読み方に凄く似てるように感じたんです。

多部未華子さんは関西出身のご両親の影響で『探偵!ナイトスクープ』の大ファンだっていう話をどこかで聞いた覚えがあり、また私も大好きな番組なもんで、これがホントに多部ちゃんならこんなに嬉しいことはない!って、すっかり舞い上がってしまいました。

単純に、これから数年は(ドラマに出なくても)毎週テレビで多部ちゃんを観られるって意味でも、ファンとしてメチャクチャ嬉しいことです。

なので、興奮しながらタベリスト仲間のyamarine師匠とgonbeさんのブログに「ナイトスクープの新秘書、多部ちゃんかも!?」ってコメントを書き込んだんだけど、程なくしてあの声の主は本田望結ちゃんであることが判明し、典型的な「ぬか喜び」に終わってしまいました。

実際に本田望結ちゃんの映像付きで観ると、声も読み方もそんなには似てないんだけど、モザイク越しで声を聴くと似てる気がしたんですよねぇ……

それはともかく、どうやら正式に四代目秘書が決まるまでは「秘書見習い」として毎週違うタレントさんが秘書役を務めるらしく、二階堂ふみさんや本仮屋ユイカさん、松岡茉優さんといった若手女優たちが続々登場するのを観て、やっぱり多部ちゃんが(番組のファンだっていう情報がデマでなければ)登場する可能性は充分にあるぞ、って思ってたら……

2018.5.25、ついに降臨してくれました! しかも、その回の顧問が萩原健一さん! ワンコ刑事とマカロニ刑事、夢の共演です。多部ちゃんは『デカワンコ』で『太陽にほえろ!』にオマージュを捧げながら、七曲署OBとの共演は朝ドラ『つばさ』における山下真司さん(スニーカー)、石橋蓮司さん(復活版のデカチョウ)以来、ずっと無かったんですよね。奇しくも、多部ちゃんの髪型がしばらく見ない間にストレートのロング(『つばさ』の頃のスタイル)に戻ってました。

それより何より、想像してた以上に多部ちゃんが『ナイトスクープ』好きであることが分かって嬉しかったです。これまで秘書見習いで登場してきた方々も番組ファンを公言されてたけど、多部ちゃんみたいに感極まって涙ぐむような人はいませんでした。

これまでずっと事務所の意向に従って仕事をしてきた多部ちゃんが、今回の秘書役だけは「初めて自ら志願」されたんだそうで、ハンパない思い入れの強さが伺えます。

とは言え、この番組の主役はあくまで一般の「依頼者」ですから、秘書にはそれほどスポットは当たりません。顧問も最後に一言二言コメントを言うだけ。どんな大物が来ようとそのスタンスを変えないのも『ナイトスクープ』の魅力です。

それどころか、どの番組に出ても共演者をガチガチに緊張させちゃうショーケンさんに向かって、探偵の間寛平さんは平気で「健ちゃん」呼ばわりですからねw 寛平さんのキャラだから許されるんでしょうけど、あんな光景は初めて観ました。

まぁ、顧問は自分の出演映画とかLIVEイベント等の告知が出来る旨味がありますから、大物が出てくる必然性はあります。それに対して秘書は完全なアシスト役で、依頼文や告知文を読むだけの仕事。それを名だたる人気女優たちが嬉々として引き受け、多部ちゃんみたいに自ら志願しちゃう人までいるんだから、あらためて凄い番組だと思います。

今回の番組内容自体は、まぁ3本とも他愛ないもんでしたw 1本目、日本語学校の恩師に会いたい外人さんの依頼にはホロッと来たけど、割りとアッサリ再会出来ちゃったし、2本目の縮んだセーターを元に戻す依頼はそんなの無理に決まってるし、3本目の夫のチーズ嫌いを克服したい主婦の依頼は正直どーでもいいと思いました。

ただ、いかにも『ナイトスクープ』らしい内容の3本ですから、多部秘書はきっとご満悦だったことでしょう。特に2本目は『ナイトスクープ』ならではのナンセンスさで笑えましたw 基本はやっぱお笑い番組なんですよね。

とにかく多部ちゃんの本当に幸せそうな様子が見られて、タベリストにとっても至福の時間でした。今後も、どんな人が秘書を務められるか楽しみです。
 
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『探偵!ナイトスクープWalker』

2018-12-27 00:00:06 | エンタメ全般
 
本屋さんでこんなムックを見つけて、即購入しました。『探偵!ナイトスクープ』から派生した本はいくつかあるけど、番組自体を1冊まるごと特集した本は意外にこれまで無かったと思います。

関西在住の方、あるいは住んだ事がある方で、この番組を全くご存知ないって方はおられないんじゃないでしょうか?

深夜番組では異例の高視聴率を稼ぎ、関西ローカル(ABCテレビ)から全国ネットに拡大されたものの、放映時刻があまりに遅かったりするもんで、関西人以外の方には馴染みが薄いかも知れません。観たことが無いと仰る方は、予約録画して是非とも一度、ご覧頂ければと思います。傑作選DVDもリリースされてます。

関西を中心に活躍する芸人さん達が探偵を務め、視聴者から寄せられる依頼に応えて、人探しや謎の解明を行うバラエティー番組で、司会(探偵局長)が上岡龍太郎さんから西田敏行さんに代わって、早いもので約17年が経ちました。

似たような番組はいくらでもあるかと思いますが、この『探偵!ナイトスクープ』は別格ですね。他の番組とは一線を画してます。

これ以外の民放バラエティーはほとんど観なくなっちゃったんで一概には言えないんだけど、少なくともゴールデンタイムの番組にナイトスクープの真似は、到底出来ないんじゃないかと私は思います。

なぜかと言うと、ナイトスクープって番組は、視聴者からの依頼内容を選ばないんですよね。いや、実際は無数に届く依頼の数々から厳選はするにせよ、そこに保険をかけるような選び方をしないと言いましょうか……

普通の番組なら、採用して面白くなる(笑えたり泣けたりする)見込みの無いネタは、まず排除しちゃうと思います。あるいは、面白くなるようスタッフ側でネタを膨らませたり、仕込み(ヤラセ)を入れたりなんかして、無理にでも面白くしようとする。

それがナイトスクープの場合、面白くなる見込みが無くても「とにかくやってみよう」っていう姿勢を、ずっと貫いてる。たぶんナイトスクープの採用基準は、依頼者がどれくらい本気で、心底からその依頼を求めてるか?って事だけじゃないかと思います。

だから、依頼者の本気さ、真剣さが伝わって来る依頼ならば、たとえ面白くなる見込みが無くても、どんなにバカバカしいネタでも、とにかくやってみる。

その結果、ホントにスカスカな結果に終わっちゃう事もあるんだけど、構わずそのまま放送しちゃう。毎週3つの依頼を引き受けるんだけど、3つともスカスカで「何だったんだ今週は!?」ってなっちゃう事も、決して珍しくないw

なのに、それで視聴者が離れていく事にはならないんです。なぜなら、100%予定調和を排した番組ゆえに、全く想定外の奇跡、思いもよらない感動が、不意打ちで起こったりする事もしょっちゅうあるから。それを目撃した時の快感がクセになっちゃうワケです。

何しろ不意を突かれますから、爆笑させられるし号泣させられるし、この番組でなければ味わえない感動があるんです。最初から着地点を想定してる番組だと、味わえる感動も想定内に収まっちゃう。

ナイトスクープって番組の凄さは、着地点が見えないまま離陸しちゃう無謀さ、懐の深さにあるんじゃないかと私は思います。これを真似出来る創り手はなかなかいないでしょう。

近年で特に印象に残った回を挙げれば、女性と交際した経験が全くない30代の男性Aさん(もちろん童貞)が、一生に一度でいいからデートがしたい!ってな依頼を寄せた回。

そこまでなら想定内だけど、話には続きがあるんです。ここからが凄い。とにかく女性に対して自信が持てないAさんは、デートしてもらえるなら相手が男性でも構わない!と仰るワケですw(ナイトスクープ探偵局には、男性の探偵しかいません)

私自身、女性と初めて交際したのは平均よりかなり遅かったですから、女性との縁を諦めてた時期もありました。だから、この依頼の途中までは大いに共感出来ます。

だけど、一生に一度のデートの相手が、男でも構わないって? そこから唐突に理解の範疇を超えちゃってます。Aさんは別に、ゲイってワケでもないんです。

これは一体、どういう事なのか? 女性との交際を諦めた男が男とデートする事に、果たして何の意味があるのか?

全く着地点が不明な依頼で、とんでもなく寒いVTRに仕上がる危険性も孕んでおりw、普通の番組ならまず取り上げないでしょう。だけどナイトスクープはやっちゃうワケです。

派遣された探偵はカンニング竹山さん。まずAさんの気持ちが本物なのかどうか探り、具体的にどうしたいのかを尋ねていく。Aさんは、デート出来るなら相手が男でも構わない、むしろ男がいい!竹山さんがいい!ってw、熱く語っておられました。

頭髪が薄いだけでルックスは普通(むしろ整ってる位)なんだけど、その語り口調で女性が引いちゃうのは、まぁ何となく解りますw

なんで相手が男でもOKなのかは、いくら話を聞いてもやっぱ解んないけど、Aさんがウケ狙いとかじゃなく真剣である事だけは伝わって来ました。

竹山さんもそう感じたのでしょう、Aさんの望む通りにデートし、手を繋ぎたいと言われれば手を繋ぎ、芸人としてのウケ狙いは一切なしで彼と向き合ってました。

そしてクライマックス。Aさんはキスがしたいと言い出しました。竹山さんは意味が解りませんw 解らないんだけど、Aさんのあまりの真剣さにほだされ、酒の力を借りながらだけど、熱く長い接吻を交わすのでした。

こうして文字で説明しても、読んでる皆さんには全く伝わってないかと思いますがw、私は感動しました。西田局長もスタジオの観客も、みんな感動してました。さすがに泣きはしなかったけど、理屈を超えた感動が、そのVTRにはありました。

竹山さんとキスして、感激のあまり泣きじゃくるAさんもワケ分かんないしw、断る事だって出来たのに、Aさんの願いに泣く泣く応えてあげてる竹山さんも、実にワケ分かんない。

だけど、とにかく2人とも真剣である事だけは伝わって来る。笑わせようとも泣かせようとも一切してない。Aさんは本気でキスがしたいし、竹山さんは彼の切実な願いを叶えてあげたい。純粋に、その想いだけで動いてる。

着地点、なし!w オチなんか要らないんです。どんな内容であれ、人の「想い」がダイレクトに伝わって来ると感動しちゃう。例えそれが理解し難い想いであっても。

……伝わってないですよねw 文章じゃとても表現出来ませんm(_ _)m とにかく、人間という生きものの奥深さたるや! まぁ、Aさんは自覚してないだけで、実は単なるゲイなのかも知れないけどw

とにかく、予定調和なし! 着地点なし! 『探偵!ナイトスクープ』の魅力は幾多あれど、私がこの番組に惹かれる最大の理由はそこにあります。

それと、マイノリティな一般人を決してバカにせず、たとえ理解出来なくとも同じ目線で向き合い、その望みを叶えるために全力を尽くす姿勢。主役はあくまで依頼者なんだっていう徹底したポリシー。

その点は、私が最近新たにハマったバラエティー番組『激レアさんを連れてきた。』(同じテレビ朝日系列の月曜深夜枠で放映中)も同じです。

激レアな体験をした人、激レアな人生を送ってる人を徹底分析する番組で、主役はあくまで「激レアさん」つまりは一般人。ゲストの有名人は感想を述べるだけの脇役に徹し、主役に対して(ツッコミは入れても)上から目線で意見や指図をするようなことは絶対しない。そこが心地好いんですね。

そんな『激レアさん~』にも多大な影響を与えたであろう『ナイトスクープ』の魅力、その面白さは、こうして文字にしたところで到底伝わるもんじゃありません。

でも、この番組がなぜこんなに面白いのか、なぜ他の番組では味わえない感動を与えてくれるのか、そのヒントが『探偵!ナイトスクープWalker』というムックに記されてるのは確かです。ファンなら必須のアイテムかと思います。

☆追記(訂正)
この本を読むと「面白くなる見込みが無い依頼でも採用する」だとか「着地点が見えなくてもやってみる」なんてことは、テレビ番組として有り得ないみたいですねw

どうすれば面白くなるか徹底的にシミュレーションし、幾通りもの着地点を想定し、入念に準備する。行き当たりばったりでロケしてるように見えて、実は他の番組よりもずっと緻密な計算により成り立ってるのが『探偵!ナイトスクープ』という番組。

だからこそですよね。それでも想定通りにいかないから面白いし、感動が生まれるんだろうと思います。
 
コメント (2)
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