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井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

釧路湿原で出会った花たち②

2011年07月05日 | 日記
野の花を巡るバスツアーの対象に湿原が良く選ばれる。湿原には、湿性植物、抽水植物、浮葉植物、水中植物など様々な植物が生育しているからだろう。



タヌキモです。タヌキモ科タヌキモ属。
タヌキモ科というのは、あまり馴染みのない仲間だが、タヌキモの他に、ムシトリスミレの仲間もあり、いずれも食虫植物である。
全体の形がタヌキの尾に似ていると言うが、水面から出て見えているのは黄色い花ばかりで、タヌキの尾のイメージはない。
茎は水中を漂い、水上に軸を立て、黄色い花をつける。水中の葉は細かく分裂して補虫嚢をつけるというが、上から覗いただけでは良く見えない。



モウセンゴケです。モウセンゴケ科モウセンゴケ属。
全くの別科ながら、こちらも食虫植物である。
葉は杓子(しゃくし)状で、日光を受けると赤くなる。葉の上面に腺毛を密生させる。葉の上に止まった昆虫類に対して、腺毛から粘液を出して捕らえ、タンパク質分解酵素によって分解吸収するという。
ムシトリスミレ以外の食虫植物は、すべて酸性土壌か水中に生える。



カキツバタです。アヤメ科アヤメ属。
「何れがアヤメ、カキツバタ」という言葉があるように、この両者よく似ていて見分けるのが難しいとされる。
外花被片基部に網目模様(虎斑と呼ばれる)があるのがアヤメで、網目のないのがカキツバタである。
アヤメが水はけの良い草原に生えるのに対して、カキツバタは湿原に生える。「何れがアヤメ・・」という言葉は、何れも美女で選ぶのに迷う、そういう意味にも使われる。
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