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井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

ミゾソバとオオミゾソバのこと

2016年09月24日 | 日記
Yuukoさん、コメント有難うございます。質問にお答えします。

①北海道にもオオミゾソバは一応あります。


オオミゾソバ1:追分町鹿公園


オオミゾソバ2:白老町ヨコスト湿原

・梅沢俊さんの「新・北海道の花」には、「葉柄の翼が著しい」という特徴が記述されていて、その特徴から上の写真は「オオミゾソバ」と言えるかなと考えています。
・唯、葉柄の翼が目立つかどうかでオオミゾソバとする考え方には疑問が残ります。
  葉柄の様子などには個体差があって、どの辺で区別するか曖昧です。
・そもそも、ミゾソバとオオミゾソバとを区別する考え方が正しいのかどうか、ということもあります。
 「日本の野生植物(平凡社)」にはオオミゾソバに関する記述はありません。「原色植物図鑑(保育社)」にはオオミゾソバの記述はなく、ミゾソバの項でヤマミゾソバにつぃて「葉柄に翼がない」と説明しています。
・ミゾソバにも個体差がある筈で、オオミゾソバやヤマミゾソバなどと区別しない方がよい、というのが私の考え方です。(一応オオミゾソバがあると言ったのは、区別するとすれば北海道にもあるという意味です。)

②閉鎖花の有無でミゾソバの仲間を見分けるという考え方には賛成できません。
 ・一つはミゾソバとオオミゾソバとを区別必要はないと考えるからです。
 ・オオミゾソバを認めるにしても、「ミゾソバは閉鎖花をつけない」という証拠はないと考えます。
 ・私の師匠がミゾソバの根を掘って閉鎖花を確認しています。閉鎖花をつけているからミゾソバではなくオオミゾソバだとするのは乱暴すぎると考えます。
 ・ちなみに「フィールド・ウォッチング2」という参考書では、「ヤマミゾソバが閉鎖花をつける」としていますが、ヤマミゾソバにもオオミゾソバと同じことが言えそうです。
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ありがとうございます (yuuko)
2016-09-24 07:40:38
先日のこちらの記事を見せていただいているうちに 区別する必要はないのでは・・・という思いになっていました
お返事を頷きつつ読ませていただきました

今日友人と ミゾソバの閉鎖花を見ようねって話しています(すぐ見られるのですが(^^ゞ)
お返事を印刷して図鑑に閉じようと思います
ありがとうございました
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