オニノヤガラ。ラン科オニノヤガラ属。
矢の先端、獲物に突き刺さる部分を矢尻といい、反対の弓の弦を受ける部分は矢筈(やはず)という。
間の筒(幹)の部分は矢柄(やがら)と呼ばれる。
オニノヤガラは真直ぐに伸びる茎を矢柄に見たてて「鬼の矢柄」と呼ばれる。
オニノヤガラの花。
萼片と側花弁が合着して筒状になり、唇弁は短く蕊柱の基部につく。ラン科の花らしくない。
オニノヤガラの果実。
オニノヤガラの果実は果、種子はごく小さく「微細種子」という。(ラン科の共通点)
風散布の場合、風に乗りやすくするのに冠毛とか翼をもつのが普通だが、ラン科では微細な種子でホコリのように風に乗って飛ぶ。
そのような微細な種子には栄養分がなく、ラン菌との共生がなければ実生をつくれない。