この間、老処女について書きましたが、
実は知り合いに何人かいます。
イ・ヨヌ(33歳仮名)
私のトンセンであります。まだ若い頃に出会って、
オッパ・トンセンとなり現在もとりあえず交流はあります。
最初に出会ったのは友人のつてでした。
彼女は確か23くらいだったと思います。
すごく輝いていました。
舞台女優(アングラ)で割とそのときは名を売っていたようです。
常に舞台俳優独特の覇気(て分かります?)を周囲に撒き散らしていました。
女優やるくらいですから容姿も端麗です。(背は低いが)
25,6歳の頃に結婚を前提として付き合ってた男性がいました。
結婚と言うことで劇団はその際にやめたのですが、
具体的に結婚式のプラニングを立てる「いざ」という時に壊れてしまいました。
理由は話を聞く限り、彼女が結局相手に満足し切れてなかったというものです。
彼女は土壇場で出した自分の決定に後悔しませんでした。
そして女優業はそのまま潔く引退しました。
結婚話壊れたから復帰というのが彼女のプライドに触ったのです。
それからは色んな職を転々としながら、
割といい男にも何人か出会ってるんだけど結婚までには至らずじまい。
やっぱり彼女の理想が高いのが原因でした。
20代後半に入って来るとそろそろ周囲からの視線が斜めになり始め、
それまでチヤホヤしてくれて飲み会なんかがある度に、
「伝説の先輩」として呼んでくれてた後輩達からも声がかからなくなりました。
現在、三十路越えて堂々のノーチョニョ入りを決めました。
職業は「劇団関係のことを手伝ってる」ということなんだけど、
言葉の端々からちゃんとした収入源にはなってないようです。
こっちはバイトの種類も日本と違いかなり限られてるので生活は厳しいはずです。
人々との交流はかなり限定されています。
親戚その他の関係にはうるさいからと先ず本人が避けていて、
割と偏見のない私のような外人や理解心のあるごく僅かな友人との交流のみ。
またこっちには日本のように娯楽がそんなに沢山ありません。
…これは日本に住んでる方には分かりにくいと思いますが。
てな訳で娯楽も少なく友人も少なく…つまり面白いことナンもない!
それに加えて差別・迫害もですから…辛いはずです。
本人は、「結婚はいい。ひとりのほうが気が楽だから。」と言っていますが、
すごく淋しいのは会うたびに、電話のたびにヒシヒシと伝わって来ます。
日本とかなら結婚しない主義の人もたくさんいるし、
楽しむことも沢山たくさんあります。(こっちとは比べ物にならない)
まだまだ偏見とかあるでしょうが、
こっちの迫害・差別に比べたら無きに等しいと思います。
ホントに日本って楽しいことで溢れている国です。
私なんかはたまに帰る度に、「わー!やっぱ日本て楽しいなー!」と実感します。
でも日本にずっと住んだらきっとすぐに忘れて慣れちゃうでしょうね。
ま、そんな訳でヨヌちゃんの明日を祈りましょう。
いい男つかまえますように。
プライド捨てるのにも勇気がいります。