27日、その前日から降り続いた雨でソウルや京畿道などが大変な被害を受けました。
実はその日、私は10日程韓国に滞在していた両親を空港に送るために、
ちょうどソウルに赴いていたのでありました。
いやー正直、ちょっと怖かったです。
まず最初の衝撃は自宅のある京畿道の田舎からソウルに向かう高速に乗ろうとしたとき。
普段は無人の高速入り口に人が立ってたので、「あれー…」と思いながら近づくと、
「土砂崩れで全面封鎖です。」とのこと。
確かにひどい土砂降りが続いてましたが、
「このくらいの雨でそんなに被害が出てるのか…」というのが最初の印象でした。
母親が心配性で予めかなり余裕を持って出発していたので、
ひるまずに一般道に降りてソウルへと急ぎました。
…が、道を進むにつれて少しづつ周りの景色がやばくなって行く訳です。
「あ…なんか路肩にやたらと土砂が積もってるな…」
「あれ…こんな大きな砂利がどうしてこんなところにあるんだろ…(しかもいっぱい…)」
「なんか道にやたらと水たまってんな…」
「げげー…すげー水溜り!車内に入るんじゃ…」
(カーブで道が傾斜してるところで)
「うわー!内側の車線、水あり過ぎー通れない!車線変えろー!!」
「どはーっ!道路が陥没してるーっ!!!」
みたいな感じでいけば行くほど、
ソウルに近づけば近づくほどすごいことになって行きます。
ラジオを付けるとやたらと色んなところで道路が封鎖されるわ橋は落ちるわ…。
流石に少しづつ、「フライト時間に間に合うのかな…」みたいなどんよりとした、
暗い考えが頭をよぎり始めました。
道路わきに乗り捨ててある車が多くなって来ました。
やたらとサイレン鳴ってるのが聞こえます。
どの道も大渋滞。
余裕もって出発したのに時計は進む、進む…。
普通なら2時間もあれば空港まで着くのに、
4時間、5時間過ぎても車は進まない、進まない…。
まさか、まさかと思いながらそれでも運転してましたが、
大混雑のオリンピック大路をもたもた進んでるときに決定打が…。
オリンピック大路はソウルの主要道路で、
空港に行くにはどうしても通らなければいけない道路です。
片道5車線くらいある道の前方左側から、
じわじわとしかし強制的に車の束を一番右の車線に押し込んでる警官らしき人々が!
「うわーこの数の車を全部ひとつの車線に押し込むのかぁーっ!」と驚愕してると、
「あれっ…なんか違う!!」…車の列の束は一番右の車線に追い込まれながら、
そのまま強引にわき道に押し込まれました!
つまりオリンピック大路自体が前面封鎖されちゃったのです。
そんなの初めて。
この時点でほぼ絶望的になりました。
18時のフライトだったので5時くらいまでには絶対着いてないといけなかったのですが、
そのときもう4時半。
オリンピック大路途中に出て来る空港専用道路に入ってからも30分はかかります。
パークして駐車場から荷物引っ張ってデパーチャの3階に行くにも時間かかるし…
途中、警官やソウルの裏道のプロであるタクシー・ドライバーの人たちに聞きまくりましたが、
一様に答えは、「ここから5時までに空港?…そりゃ無理ですよ…」という感じで…
結局、その日のフライトは諦めざるを得なくなってしまいました。
父は、「まあ、仕方ないよ」と言いながらも隠し通せない落胆の表情。
母は、「天災なんだから、あんたのせいじゃないからね…!」
逆に慰めてもらいましたが、
両親には本当に申し訳なくて辛かったです。
いろいろ印象的な出来事が重なった日だったので、
また今度続きを書こうと思います。おやすみなさい。