ボサノバの日

暖かくなってきたのもあって

この日のランチタイムは『ゲッツ/ジルベルト』を聴いていたのだが

何度聴いても思うのは

ゲッツのテナーの浮き具合である

怠惰なボサノバのリズムにフィットしていない

すぐ目の前のカウンターに座る、音楽通の常連様も同感のようだ

だが、

その浮き具合がいいんだ

とも言っていた

私も同感である





ランチにお見えになった先の常連様が

早めの夜にまたご来店くださった


まだ聴いてるの？


と問われるまで気が付かなかった

この日は土曜で、ランチの後もずっと開けている

だから朝の11時半から日も暮れた今の時間まで

ずっと『ゲッツ/ジルベルト』を聴いていたということになる


今日はボサノバの日です


決してムキになったわけではないが

結局閉店まで『ゲッツ/ジルベルト』だった


12時間以上聴き続けたことになる


まったく飽きない

やはりこのアルバム、ただ者じゃない

勝手言っとります

相変わらず辺りで工事をやっている



今回は久しぶりの店ド真ん前だ






前回の店ド真ん前時は

この作業風景を少しでも楽しもうと

店内BGMをブルース・スプリングスティーンにした


今回は趣を変えてみようと思う


以前の水道管入替工事の際に掘り起こされ、

間に合わせの舗装しか施されなかった道路を

キチンと舗装し直す、雨の中の工事である


まずは昨日からCDプレイヤーに入ったまんまの『カフェ・ブリュ』をかけてみた

雨がよく似合うアルバムである




正解だ

雨の工事現場にもよく似合う

そういえばスタイルカウンシルもブルーカラーの味方である


その後、作業員の方々の仕事ぶりを見ていたら

前回のスプリングスティーン時との違いがうっすら見えてきた

泥まみれで力仕事であった前回と違い、

アスファルトを道路に広げるという

仕上げの仕事だからなのか

皆にどこか安堵感があるように思えた

工事も無事終わりだ、

なんて心の声が聞こえてきそうだ


となると

曲も考え直さねばならない

試しにサッチモの『この素晴らしき世界』をかけ

その後ロッドスチュワートの『この素晴らしき世界』をかけてみた

それぞれそこそこ合ってはいたが

ちょっと大袈裟だった

ロッドの『この素晴らしき世界』にゲスト参加している、

スティービーワンダーのハーモニカがしばし耳に残った


そうだ、彼だ


一枚だけあるスティービーのアルバムを探してかけてみた

大正解

仕事終わりにぴったりだった




作業員の一人が仕事の合間に

コンビニエンスストアで売っているカップ入りコーヒーを飲んでいる


スティービーがBGMの時は

缶コーヒーの方が絵になるのになと

ちょっと残念に思った


ほんと勝手言っとります