ブログはなやさい

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それがいいのだ

2013年05月23日 01時42分22秒 | Weblog
初めて観たのは学生時代だったか、

又はそれに少し毛が生えた程度の社会人の頃だ


いわゆる食通向きの映画かと思ったが

少し様子が違う


ウェスタン物のパロディーだった


そのことに気付いたのは

映画を観だしてずいぶん経ってからだった


この映画に登場するラーメンは

あまり美味しそうに見えない


しかしそのことを気にする必要はない


『ロッキー』がボクシング映画でないように

この映画もラーメン映画ではない


この映画は、ラーメンを背景にした痛快娯楽活劇だ



「いいラーメン屋ってのはこういう店なんだ」


ヒロインが営む落ち目なラーメン屋を

繁盛店にしてやろうと

一肌脱ぐことになったヒーローに

伊丹十三はこう言わせている


店主は多くを語らない

スタッフ同士の連係にあ、うんの呼吸がある

客のどんぶりをこまめにチェックする

あらゆる種類のオーダーを記憶する

スープは澄んでいて、臭みがなく味に深みがある


で、悪い店はこうだと言う


スタッフの声は大きいだけで動きに無駄がある

私語が多い

誰がどれをオーダーしたのかキチンと把握していない

スープは濁って臭みがある



なるほど文化が違う


私が好んで行くラーメン屋さんは

どちらかというと後者に近い


それくらいの方が気楽なのだ