世の中の二乗>75の二乗

話せば長くなる話をする。知っても特にならない話をする。

芥川賞

2007年07月30日 22時35分55秒 | Weblog
受賞作「アサッテの人」読みました。
なんとも実験的な小説でした。
作りとしては、アレっぽいですね。
ほら、森に入って行方不明になった学生たちがいて、彼らが撮ったらしいビデオテープだけが発見された、みたいなの、あったでしょ、アレっぽいですね。
はっきりって薄気味わるいですよ。
人がいなくて、もの(書き残したものとか住んでた部屋とか)だけがあるってのは。
当然ながら、なんの解決もしませんし。
こういうふうです、ってだけですから。
ポンパ!
なんていうか、そう、これは、おもしろい!と感じるポイントを限りなく排除している気がします。意図的に。
なのでうすら怖い。
そうする意味がわかんないから怖い。
あと、語り手が怖い。
この小説の意図を正直に描きすぎてて怖い。
あと、それもたぶん意図的にだから余計怖い。
どうしてそれを説明しなければいけないのか理解できないから怖い。
はっきりとしているのは、これがホラーだってことくらいです。
私はホラーだと思います。
夏に読むのにはいいかもしれませんね。

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