世の中の二乗>75の二乗

話せば長くなる話をする。知っても特にならない話をする。

ボラと4人

2007年04月30日 02時03分22秒 | Weblog
去年末から具合の悪かった母方の祖母が一応の快復をみせたので、親戚が集まる会食の場が設けられた。
海の近くにある祖母の家に行くと、
ひとまわりしぼんだ祖母が相変わらずカクシャクと自分で血圧を測っていたりして、
思わず、お達者、と他人みたいな感想を持ってしまったほどだった。
食事は近所の料亭で、さんざ飲み食いしていつものいい親戚の集まりとなった。

その帰り、まだ酒の残る千鳥足で祖母の家まで歩を進めていると、
先に歩いていた勲(60)が急にあわててこれまた近所にある自宅に駆け込んでいった。
そしてそのまま、タモを片手に、「バケツバケツ」と叫びながら戻ってきた。
祖母の家の前には川が流れていて、海が近いので川だが潮のみちひきをする。
そして、水面が上がるのにあわせて魚も海から上がってくる。
勲(60)は引き潮になり水量の減った川に取り残された大量のボラを発見したのだ。
そして、そこからがすごかった。
勲(60)の指差す水面にボラを認めた瞬間、
タモを持つ勲(60)はじめ、典男(60)と重夫(48)と六郎(21)のテンションが急上昇し、全員がほぼ同時に約2メートル下の川底へダイブ。
引き潮で地面が出ているところへ降りたのだが、
ぬかるみまくっていたため、重夫(48)が尻餅をつく。
それからなにかしらのタガがパチーンとはずれ、六郎(21)は靴下と靴を脱ぎ去り裸足で、重夫(48)は履いたままざぶざぶときったない水に入っていき、
勲(60)指示のもと、ボラを追い込んでは捕まえようとする。
しまいには勲(60)が自宅から投網を持ち出し、
重夫(48)は拾ったチューブで水面を叩き、
ボラをビビらせたところで投網を放つやり方で定着。
大の大人4人が生活廃水の流れる川面でばしゃばしゃいわせているので、近所の人たちが次々出てくる。
が、戦っている相手が見慣れたボラなので近所の人たち、皆一様にたわけを見つめる表情である。
結局、水がある部分が広すぎたため、追い込んでも網を投げても捕まらない。
典男(60)は早々にあきらめ、
ブレインの勲(60)は手足の重夫(48)と六郎(21)を「どんくせえ男だな」と叱咤、
ちょっと雰囲気悪くなったとこへ、重夫(48)執念の網投げにより、やっとボラ一匹が捕獲される。
歓喜にわく男たち。
さっきの発言はなかったかのように「いや、すげえヤツだ」と満面の笑みで勲(60)。 
その喜びの輪に加わりながらもうんざり気味の嫁連。
道路の上でびちびちしてるボラ一匹。

こうして楽しい会食は泥と海水にまみれて、ボラ、という形でおわった。
ボラという魚はよく大量発生したりしてインパクトはあるのだが、煮ても焼いても泥臭くて食べれない。
そんなボラを一匹捕まえたからといって、ほんっとーにどーしょーもない。
皆、酔ったうえの行動がベースにあるのだが、何も今日集まった男全員が秒殺で自分を見失なわなくてもいいじゃない。
それだけの力がボラにはあるのかもしれない。
いや、たぶんボラにはそんなのない。
おそらくあれだ、俗にいう、魔がさしたってやつだ。
魔だ、魔。
血族集団衝動的事故。
突発的無駄共鳴。
わけがわからない。

サンド

2007年04月22日 11時56分44秒 | Weblog
ブランチ。

サーモンのサンドイッチとレバーパテ。
欧米か。
あと、クリームチーズとレーズンのせ。
トマトとクリームチーズのサンドイッチ。
生ハムときゅうりのサンド。
満腹か。
と、赤ワイン。
飲兵衛か。
こいつはこれからどこへ向おうとしてるのか。


それはよいけど

2007年04月21日 20時29分08秒 | Weblog
今日公開の映画、「明日、君がいない」を渋谷へ見に行く。
ほんなこつ渋谷なんて行くもんじゃねぇ。人多すぎ。
しかし映画はよかった。
映画館で見るべき映画。
こっちがちょっと歩み寄って初めて本質の良さを表す映画。
これはぜひちょっと電車にでも揺られて、ああ渋谷は人が多くて嫌だなぁと思いながら映画館まで歩いて、チケット買って上演開始まで待って、そして見るのをお薦めします。
なのでちょっと内容は言いませんよ。
でもタイトルでぐっと来た方は見たほうがいいですぜ。
10代の自殺を描く、オーストラリア映画でした。
きゅっとなる。
きゅんじゃなくて、きゅ。
こんなん言ってもわかんないよね。

それはそれでいいんだけど、
どうも最近の出費に困っている。
かさんでいる。あきらかに。困った。
週末になると外にあちこち出かけるのがよくないと思う。
と反省して、明日の日曜は家にいることに決定。
家にいて退屈しないように、黒ライ麦パンのサンドウィッチとか、レバーペーストとか、赤ワインとか用意したら、余計にお金が出て行った。
大ばかものだなと思う。

父からメールあり。
「常滑(地元の名称)でめかぶを大量に採取したという話を聞きました。もちろん素人さんがです。今度帰って来た時に取りに行きますか。」
即答。
「行きます!」
行ってきます、常滑(とこなめ)。


悪態

2007年04月20日 18時58分36秒 | Weblog
明け方見た夢で、
車に乗っておるのだが、
道におっさんがひとり立ちふさがっており、
車を止めると近寄ってきた。
窓を開けて何事かと思うていると、
そのおっさんが妙に物分りの悪いことばっかり言う。
全然内容覚えてないのだが、すごく理不尽な言いがかりだったと思われる。
それをくどくど言ってくる。
こっちにもどんどんストレスがたまっていく。
そしてとうとうたまらず、私は言ってしまった。
「この、ロマンスグレー!」
目覚めてしばらく、自分の夢ながらなんてステキな悪態かと感心した。
実社会でもこんなボキャブラリーを持っていたいものだ。

あなたの正体は

2007年04月18日 23時41分01秒 | Weblog
職場の私の隣の隣に座っている女の人。
顔ちっちゃくてほっそりしていて細かくウェーブした髪をいつもきゅっと高く結んでいる。
本当に職場のお仲間、主婦で年はまあ30ちょい超え、かわいい奥様としか思っていなかったのだが、
今日新たな情報が舞い込んできた。
下北のライブハウスとかでピアノを弾いて歌ってるらしいよ。
えー。
マジですか。
あの奥さんが。まあ。
ちょこちょこ会社を休むのはそういう理由だったのだった。
職場の私の隣に座っている男の人。
背が高く、チーム随一の業務知識を持つ眼鏡のおしゃれさん。
本当に仕事のできる人で、同じ年だが明らかに彼の方がしっかり者だなぁとしか思っていなかったのだが、
今日、本人の口からぽろっと「バンドやってて」なんていうのを聞いてしまう。
ああ、あなたもですか。
そういや、あなたもちょくちょく休みますよね。
私も今度がっつり休みますが。
そりゃそうですよね。
そうじゃなきゃこういう仕事してませんよね。
驚いたが妙に納得もした一日だった。
私の斜め向かいに座ってる女の人もなにか裏の顔があると踏んでいる。

新食感

2007年04月16日 20時25分19秒 | Weblog
マカロンというオサレお菓子を初めて食べる。
職場の友達がやさしい事に買ってきてくれたのだ。
私は真みどり蛍光色のピスタチオ味。
あまい。
ほのかなピスタチオ味。
サクふわ食感。おもしろい食べ物だ。
色と味の種類が豊富なのでみんなでワイワイ食べる類の楽しいおやつ。
そう考えたのも、
想像したひとりでマカロン食べてる図があまりにもわびし過ぎたから。
ひとりっきりじゃ、わあ蛍光色!わあサクふわ!あまーい、おいしー、そっちのちょっとかじらせて、いいよー、とかできないし。それできなきゃ、このお菓子にそんなに意味はないし。
マカロンマカロン、手にするあなたに友達がいますように。