世の中の二乗>75の二乗

話せば長くなる話をする。知っても特にならない話をする。

ヒルズ族のバー

2010年01月30日 22時43分18秒 | Weblog
下北に行く。
古本屋をぶらぶらしていたら武田百合子監修「物喰う女」なんて物を見つけてしまい、
いろんな人が書いた、ものを食べるシーンを集めたものが載っている本なんだけど、
武田百合子は寡作の人なのでこんな本でもうれしくなり、
ついついお金をおろして買ってしまう。
いちぢくの実は人肉のようだみたいなことが書いてある。

駅に戻ると「医学と芸術展」というとてもおもしろそうな展示の広告を見つける。
場所は六本木の森美術館だ。
私は東京に暮らしているが、まだ一度も東京タワーとか六本木ヒルズとかに行ったことがなく、
こんな機会でもないと絶対行かない自信があったので、
この展示会にかこつけて一度六本木とやらに行ってみようと思った。
なので、その足で六本木に。
下北から新宿まで出て、大江戸線で六本木まで行くんだけど、
新宿駅の大江戸線がいやにわかりにくい場所にあって、
たどり着いたと思ったら新宿西口駅で、そこからなぜか都庁前駅で乗り換えて新宿駅まで戻らなきゃいけない始末。
着いたら着いたで、森美術館というのが六本木ヒルズにあるのか六本木ミッドタウンにあるのかわからず、散々歩き回って六本木ヒルズっていうビルの集合体のひとつのビルの53階と知る。
このへんで私はすでに不機嫌になっている。
さらに、この森美術館というところが美術館と展望ラウンジの券が一緒になっていて、
こっちとら展望なんてしたかあないんだ、美術館だけ見ればいいんだ、それぞれ単独の券にすればもっと安くなったろうに、そしてこんなに並ばされることもないのにというほど並ばされて、もうあっちこっちで英語が飛び交ってるし、53階まで行くのも帰るのも耳はキーンとするし、完全に六本木嫌いだなと思う。
しかし、展示はよかった。
おもしろかった。
予想通りの内容で、ダヴィンチの解剖スケッチから松井冬子の新作まで、
新旧織り交ぜての医学アートがご覧いただけます。
ひとつ、実在の人の生き顔と死に顔が隣り合ってる写真があって、それがすごく衝撃だった。
人は死ぬと物になるって話だけど、
これを見てそうじゃないんじゃないかなあと思った。
人は死んでも人なんじゃないかなあと思った。

帰り、展望ラウンジで夕日を見る。

まだやってないみたいだったけど、展望ラウンジの中のバーも見る。
バンドの生演奏と素敵な夜景がご覧いただけます。
大きなワイングラスに入ったワインと、ハート型のケーキが見本で並んでいる。
ザ・女を口説く用という感じ。
ここはすごく金のにおいがした。
あれか?あそこから見えてたのが東京タワーか?
説明書きとかなかったのでよくわからなかった。
三鷹に帰ってホッとした。
もういいな六本木は。

映画見た

2010年01月30日 00時00分59秒 | Weblog
ツタヤで借りた映画を見た。

「鈍獣」
私はなぜかずっと北村一輝という俳優が嫌いで、
それはなぜかと考えると、濃くて脂っぽくて泥くさい顔のくせにいつもイケメン役をやってるからなんだけど、
今回の役は顔のまんま濃くて脂っぽくて泥くさい役だったので「あ、なかなかいけるじゃん」と思った。
浅野さんでは体重が軽すぎる。
愚鈍さは体重である程度表現できると教えられる。

「ココ・アヴァン・シャネル」
オドレイ・トトゥがプライドの高いフランス女を演じている。
女を取った取られたがとてもエレガンスに表現されている。
憧れるが、自分と地続きにあるようにとても思えない。

「双生児」
きれいな日本映画。
これと、「RANPO」「白痴」などはたまに見たくなる。
あと、アニメだけど「雲のように風のように」もたまに見たくなる。


緊急の電話

2010年01月26日 23時33分01秒 | Weblog
うちの職場には各クラス二人の担任がいる。
担任は二人ともいる日もあれば時間差で交代したり、
今日みたいにどちらかが休みの日もある。
今日の昼、担任の携帯電話に休みの担任から電話がかかってきた。
しかも、見ると立て続けに4件も不在着信がある。
いったい何ごとかと電話に出てみると、
「今、高円寺の駅前にV6と森山中がいるよ!」という内容だった。
「たぶんあれだよ、VVVシュラン。ロケで来てるんだよ~」という興奮したご様子。
電話に出た担任はほっとしつつ、あきれつつ、でもV6に興奮しつつ、
子供が昼寝している横でがはがは笑い続けていた。

今朝、駅に着いてくらいからどうも耳の奥が痛くなった。
飛行機に乗ってて、着陸する前、高度を下げて行ってるときみたい。
だとすると気圧か。
鼓膜の中と外の気圧が違うのか。
駅で?
電車に乗るとより痛くなる。
鼓膜が伸びてる痛み。
電車で?
でも荻窪あたりまできたらだんだん弱まってきた。
阿佐ヶ谷に着いたら多少ふらふらしたが、鼓膜の痛みはなくなった。
昨日までの熱と何か関係があるのか?

謎の高熱

2010年01月25日 08時35分18秒 | Weblog
土曜の夜、急に悪寒に襲われた。
いつもと同じ枚数の布団と毛布に包まってもがたがた寒がった。
今日そんなに寒かったっけと思いながらがたがた震えていた。
日曜の朝、妙にけだるくていつまでも起きられなかった。
もう起きようと思ってもなんだか頭が重くてしょうがなかった。
昨日の悪寒のこともあるし、軽い気持ちで熱を測ってみた。
38.5℃あった。
えらいびっくりした。
こんな高熱、ひっさしぶりに出た。
もしかしてインフルか。でも咳は出てないし、関節痛もない。
ただだるい感じがつづいている。
まあ様子をみようと一日寝て過ごした。
夕方、39.2℃まで上がった。
びっくりした。
こんな高熱、人生で初めてじゃないか。
身体がかっかしているのがわかる。でも汗はかかない。
咳は出ない。身体が少し痛いが、寝すぎのせいなのかインフルの症状なのかよくわからない。
ぼんやりした意識があるだけで特別苦しくもなんともない。
これが39℃台の境地か。案外平気な感じが怖い。
じっくり寝る。
ときどき目が覚めて、15分しか経ってないことに驚く。
さすがに何か口にしなきゃやばいと思い、買い物へ出る。
格好を気にしていられず、半纏を着て素足にぞうり履きで出る。
熱があるので真冬の寒さが心地よい。けっこう快適に自転車でスーパーまで行く。
林檎とかアクエリアスとかを買って戻る。
家についたら大仕事をやり遂げた気分になる。外出はやっぱりきつかった。
200mlの飲み物をちびりちびりとすする。病人っぽい。
また寝る。
ひたすら寝る。
夜中、大量の汗をかく。
これで熱も下がるなと安堵する。
月曜の朝、37.5℃まで下がる。
ほらみろ。
漫画も読めるくらいに回復。
おかゆが食べれるくらいに回復。
一応インフルだったらまずいで病院に行ってみる予定。

ぐるぐるめぐる

2010年01月22日 17時53分35秒 | Weblog
寝不足のせいかはわからないけど、
今日出勤して1時間くらいずっと頭の中で山崎ハコ「きょうだい心中」が流れる。
しかしちゃんと「おはようございます寒いですねあらお鼻でてるよほらママに行ってらっしゃーいってしようね」など、「らしい」ことは言っていました。
頭の中では「妹を殺す~」と歌っているのに。
山崎ハコ - きょうだい心中


悪い癖でた

2010年01月22日 02時33分38秒 | Weblog
今週はあと二日も仕事があるのに
チラシ作りをむきになってやりすぎた。
もう2時半じゃねえか。
4時間後には出勤じゃねえか。
お風呂入ってねえじゃねえか。
私寝てないとすぐばれるんだよなあ。
居眠りするから。
ああ、寒気団がひゅうひゅういっているよ。
つかの間の暖かさでしたね、昨日と今日は。

興じる子供

2010年01月18日 18時31分10秒 | Weblog
今日は3歳と4歳児の散歩。
寒いのでみんなマフラーしてコート着て、手袋して帽子をかぶって出かける。
それでも外に出ると風が冷たい。
職場の近くには小学校があり、今日はその横を通った。
ちょうど体育の授業中で、小学生達がわーわーと球技をしている。
それがみんな、短パンに半袖という格好。
ひょろひょろした腕と足がよけいに寒々しい。
手を引いている子に「小学校に上がったらあの格好じゃなきゃいけないんだよ」というと、
もこもこに着込んだ幼児の顔がさっと強張った。
小学生達がやっているのはボールの取り合いのようなやつで、
私は最初ドッヂボールかと思ったが、
よく見ると子供が持っているのは楕円型の特殊なボールだった。
「あ、あの子達ラグビーやってる!」というと、
先頭のスタッフが「え、ホントに?」と立ちどまってしばらくみんなで小学生のラグビーを眺めていた。
小学校でラグビーなんてやらなかったよなあとつくづく眺めた。

イタリア語に照れる

2010年01月16日 20時47分33秒 | Weblog
今日2歳の伊日ハーフの子がやってきた。
家では両親が伊語、英語、日本語でしゃべりかけているらしく、
ときどき発せられる意味のわからない単語も赤ちゃん語かと思ったら
イタリアの単語が1割ほど混じっているので驚かされる。
が、基本は流暢に日本語を発するので特別支障はない。
日本の子供より「ノー」や「ストップ」が通じるのでありがたいくらい。
うちの職場には土曜日だけたまに手伝いに来てくれるスタッフがいて、
その人に「イタリアと日本のハーフの子です」と言うと、
「あらあそうなんですか」と言って、ぺらぺらぺらぁとイタリア語らしい言葉で話しかけはじめた。
あんた、伊語話せたんですかとあっけにとられていると、
その子はそっぽを向いてしまった。
こっちはなんて言ったのかわからないのだけど、
どうやら通じている様子。
通じているのだけど、
いきなり伊語で話しかけられたので急激に照れたよう。
にやにやしながらも、絶対にスタッフの方を見ない。
伊日ハーフがイタリア語に照れている!
その状況がすごくおもしろかった。
その子にとって伊語はまだ両親としか交わさないはずの私的な言葉なのかもしれない。

ベンジャミン氏の午後

2010年01月14日 20時12分00秒 | Weblog
今日は避難訓練。
うちの職場にはやり手でベテランだが少々Sっ気の強い人がいて、
その人が「朝の会で地震&火事があった場合を想定した」避難訓練を指揮した。
いつも朝の会は全クラス合同で歌を歌ったり、職員同士の連絡をしたりする。
子供達はまだ寝起きのまどろみの中、和やかに床にゴロゴロしながらするのだけど、
今日ばかりは違った。
ベテラン先生が子供達に気づかれないような低い声で「では行きます」と周りに合図して、
とつぜん立ち上がり、胸元にぶらさげていた笛をピーと吹き鳴らした。
その音がかなりけたたましく、どんなに鈍感なやつでも「えらいこっちゃ」という類の鳴りようだったので、
その場にいた子供の表情が瞬時にこわばり、目は見開かれて、ただベテラン先生一点を見つめている。
私は音にびっくりしてかなりの数、子供が泣くだろうと思ったけど、
泣いたのは一番小さい9ヶ月の子だけだった。
あとはみんな押し黙っている。微動だにしない。
なので私は戦争の時とか、防空壕のなかで子供はそんなに泣かなかったんじゃないかと思った。
あんまりびっくりしたり怖かったりすると子供は泣かないものだ。
そうして硬直した子供達を一人づつ抱えて階段を下りる。
仮の避難場所に座らせて、また階段をあがって別の子を抱えて降りる。
7分かけて全員避難する。
短いのか長いのか合理的なのか非合理的なのかよくわからない。

今日、昼休憩から戻ると大人用のトイレ兼着替え室に張り紙がしてある。
「日光浴中」とある。
だれが?
と扉は開いていたのでそっと中をのぞくと
いつも玄関に置いてあるベンジャミン(木)がどっかりとトイレの中央に据えられている。
施設長によると、ベンジャミンが最近元気がないので、日にあててやれば元気を取り戻すかもしれない、ということらしい。
私はベンジャミンの憂気の原因は無人になる夜間の冷えのせいだと思うんだけど、
でもそれは仕方ないし、玄関よりは大人用トイレの方が日が差すのは本当なので黙っていた。
このベンジャミンは私と同じくらいの背があるので、
用を足すために便座に座ると覗き込まれているよう。
名前からして絶対男だし、
ベンジャミンは当分トイレも着替えも見放題だ。