いつものお山にお散歩に行ったときのことです。
「アトム」はお友達のばんり君、まるちゃんと一緒に遊びますが、「はな」はいつでもどこでもボール命なので、大好きな赤いボールでケリケリしていました。
しかし、その日はなんか変。みんなで「はな」のボールを奪いに来ます。
「はな」はちびすけ。でっかいワンコ達からボールを死守することは出来ません。
あっさり奪われちゃうんです。でも返して欲しいのでしょう。トコトコ後を付いて行っては「返してぇ」とでも言っているような目で私にも訴えます。
あー、なんて不憫な「はな」ちゃん。よーし、ママが取り返してあげるからね。
目の中に入れても痛くない「はな」のためです。その日は何度も取り返して「はな」に渡すんだけど、また取られて…の繰り返し。
帰るときになっても「はな」は遊び足らないようで、ついて来てくれません。ボールを自分の前に置き「蹴飛ばして!ワン、ワン」と言います。
「じゃあね、はなちゃんバイバイね」いつもならそう言えば慌てて走ってくる「はな」。私の姿が見えなくなっても、遠くで「ワン、ワン」言っています。
来る気配の無い「はな」に、心配したまるちゃんパパが様子を見に行ってくれました。多分、「はな」は誰か来てくれると思っていた節があります。確信犯です。
せっかく来てくれた!と思ったまるちゃんパパにボールをサッと取られ、ボール欲しさにお山を降りてきました。
まるちゃんパパが「はなちゃんは意外にがんこだなぁ」って言っています。
あーあ、とうとうバレちゃったね、はな。
「はな」が相当にがんこ娘だってことは私や夫は既に承知済みです。人間の私達が根負けすることがあるくらいです(っていうか、私達が甘アマなんですけど)。
4キロちょっとの体で30キロのアトムとガルガル取っ組み合っていることもあります。何しろ気が強いのです。
でも、そんな「はな」を私達は愛して止みません。
「はなはママの大事、大事」「はなはママのエンジェル」などと抱きしめ、チュッチュしています。
夫もです。そりゃあ優しい目ではなを見つめ「はなちゃん~」なんて言ってほっぺにスリスリしたり、チューしたり。
2人とも「はな」に骨抜きなんです。
はなちゃん、長生きしてねぇ。