金曜日のお散歩での出来事です。
いつものようにお友達わんこと遊んでいたアトム。
そろそろ帰ろうかなぁって思っていたところに、また一匹ワンコが来ました。
久しぶりに会ったキャバリアのタロー君とおにいちゃんです。
アトムはタロー君のお兄ちゃんがとても好き。だって、お兄ちゃんは怒らないし、一緒に遊んでくれるからです。
この時もアトムは「いけない」って言われている事も無視してお兄ちゃんにピョンピョン跳び付いたりしていました。そんな時におにいちゃんがバッグの中から取り出したのがゴム手袋。
炊事に使ったりする物よりも薄い手袋でした。手術用みたいな。
お兄ちゃんがゴム手袋を取り出すのとほぼ同時にアトムはゴム手袋を奪い取り、ダカダカ逃げて行きました。
この日のアトムは欲張りで、ゴム手袋と一緒にお気に入りのボールも咥えて逃げて行ったんです。
私はなんとか取り上げようと「アトムゥ」って叫びながら追いかけました。お兄ちゃんも追いかけました。アトムは益々取られたくない!って思ったんでしょう。ようやく捕まえた時にはゴム手袋を飲み込んでいました。
お兄ちゃんは「ボクがあんな物を出したから…」と自分を責め、何度も「すみませんでした」と言ってくれました。
私は「「いけない」と言う私の指示を聞かないアトムが悪いし、躾できていない私たちが悪いのだから気にしないで。多分出てくるから」と言いながら帰ってきました。
今までにもおもちゃのボールの切れ端がうんPに混ざっていた事もありましたから、きっと今度もうんPと一緒に出てくるだろうと思ったりもしましたが、手袋の中に食べた物や飲んだ物が入ってしまい、お腹の中で手袋がパンパンになってしまったら…胃から腸→肛門と移動出来なくなってしまったらと心配になりパパに相談の電話をしたんです。
そして午前の診察が終わったばかりでご迷惑だろうけれど獣医さんに電話してみる事にしました。すると「吐き出させたほうがいいから連れてきて下さい」と言って下さったのでアトムを連れて飛んでいきました。
アトムは吐き気を誘発させるための「催吐剤」(さいとざい)を飲まされ「10分ほど様子を見ていてください。10分過ぎても吐かなかったら、もう少し薬を飲ませます」と言われ待合室で待機。床を汚さないためのバスタオルも1枚頂きアトムの様子をジーッと見ていました。
すると5分もしないうちにウグッウグッとし出したアトム。
ササッと広げたバスタオルの上にウゲッと吐き出しました。最初のゲボでゴム手袋は出てきました。「あっ、出た!」と思わず声を上げてしまいましたよ。
その後も薬のせいで何度もゲボッゲボッとゲボを繰り返していたアトム。きっと苦しかったんでしょうね。お顔がクシャクシャになってしまって「アトム、お前急に老けたねぇ」と言ってしまったくらいです。
そんなアトムを私と一緒に擦ったり、ヨダレを吹いてくれたりしたのは先生の奥様。奥様はご実家でアイリッシュを飼っていたことがあるんです。だからアイリッシュの性格をよくご存知。アイリッシュ飼いの苦労もわかってくれます。
クシャクシャなアトムの顔を見て一緒に笑っちゃいました。吐き出してくれたからこその笑い。本当に良かった、大事にならずに済んで。
なんとか吐き気も治まった様子のアトムには胃酸を抑えるお薬が2日分出されましたが、ひょっとして必要ない?って思うくらいなアトム。遅いお昼ご飯を食べる私の側を離れませんでした。
その後もまるで何事も無かったかのようなアトムです。
これに懲りて何でも丸呑みしないアトムになってくれたら良いなぁと思うんですけど…どうなんだろうね、アトム。
親(飼い主)の苦労も知らずに熟睡中。このハッピー野郎め!