浜名史学

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浜松市政

2019-01-27 08:49:04 | その他

 浜松市長は、鈴木康友という。松下政経塾出身の、もと民主党議員である。鈴木がなぜ民主党で立候補したのか。それは選挙区にすでに自民党議員がいて、自民党から立候補できなかったからだ。彼にはこうしたいという政治的信条があるわけではない。彼の目的は国会議員になることであった。

 その鈴木康友が何故に浜松市長になったのか。

 言うまでもなく浜松市にはスズキの本社がある。そのトップは鈴木修である。市内にはスズキの工場はじめ関連企業がたくさんある。その関係者を束ねて、鈴木修は票を大量に動かすことが出来る。そうした力を背景に、鈴木修は浜松市政を支配してきた。

 鈴木康友の前の市長は、北脇保之であった。北脇も鈴木修が担ぎ上げた。しかし、北脇は鈴木修とその「家臣」たちが、あまりに市政に干渉してくるので、鈴木修と縁を切った。すると、鈴木修は市長選で、自分の言うことを聞く鈴木康友を対抗馬に立て当選させた。かくして、浜松市政は、鈴木修の完全なる傀儡政権となった。

 鈴木康友は、菅義偉官房長官と仲がよく、選挙の度に彼が応援に入る。だから、このような発言をする。

 2018年9月5日の、日本会議(あの日本会議である!)浜松支部の総会で、鈴木康友はこう語った。

「20日には自民党総裁選挙が予定されているが、私は安倍政権の熱烈な支持者であり、是非安倍総理に再選を果たしていただきたい。安倍総理と菅官房長官は歴史に残る名コンビだ。規制緩和を進め、観光大国を目指し、農業改革、電力改革を進めて貰いたい。」

 すでに鈴木康友は安倍自民党の仲間である。

 ちなみに日本会議浜松支部の支部長は、御室健一郎(浜松いわた信用金庫のトップ、もと浜松商工会議所会頭)である。

 鈴木康友は、鈴木修に言われて浜松市の行政区再編を声高に叫び、菅に言われて浜松市の上下水道を民間企業に売却しようとしている。4月に行われる市長選挙は、この二つが大きな争点になる。

 とりわけ水道の民営化には反対の声があがっていることから、鈴木康友は水道民営化を延期すると言いはじめた。市長選には明確に水道民営化反対を訴える新人候補がでたために、争点外しを狙っているのである。しかし、それはほとんど虚偽である。当選するための「ウソも方便」という代物である。

 『中日新聞』記事。1月27日付。

浜松市の上水道民間委託 導入議論を当面延期へ

 浜松市は、導入を検討してきた水道事業へのコンセッション(運営委託)方式の議論を、期限を定めず当面延期する方針を固めた。二〇一八年度とした導入可否の結論を既に先送りしているが、市民の反対や懸念の声を受けて調整を始めた。鈴木康友市長は二十六日、本紙の取材に「冷静に議論できる状況ではない」と述べ、近く正式に表明する考えを示した。

 市は昨年四月、全国の自治体で初めて下水道事業でコンセッション方式を導入した。上水道については、水質悪化や料金高騰など複数の懸念が指摘され、市民団体が反対の署名運動や集会を行っている。市議会でも共産党市議団が民間企業の論理が事業にそぐわないと反対し、最大会派自民党浜松からも慎重な声が上がる。市長選(四月七日投開票)に出馬表明した自民会派の新人、山本遼太郎市議は「断固反対」と訴える。

 鈴木市長は、昨年十一月の四選出馬の会見で「民営化と誤解され、市民の理解も進んでいない」と述べ、一八年度とした結論の見送りを表明。市長選と同時実施の市議選後、市議会特別委員会での議論に期待する考えを示していた。

 その後も反対や懸念の声は根強く、議論の当面延期を打ち出すことにしたとみられる。市長選への影響を最小限にとどめたいのでは、との見方もある。

 鈴木市長は取材に「コンセッションは有効な手法の一つだが、冷静に議論できる状況ではない」と述べた上で、「他県では空港や道路で導入されている。それらの実績が出て、一つのPFI(民間資金活用による社会資本整備)の手法として議論できるようになれば」との見通しを示した。

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