西浦田楽

西浦田楽（にしうれでんがく）：国指定重要無形民俗文化財

　旧暦１月１８日の月の出から翌１９日の日の出まで行われる農祭りです。
　五穀豊穣、無病息災、子孫長久を願い、さらに水難、火難を除く神事です。７１９（養老３）年に行基が当地に来て聖観音の仏像と仮面を作り、その翌年から祭りが始められ、今日に及んでいると伝えられています。
祭主を務めるのは別当。20数名の能衆の役は代々世襲により受け継がれ、肉食を忌み、不幸は関与しないなど厳しい戒律を守り続けているそうです。演目は全部で47番もあります。狂言風の踊り、暗闇に炎が燃える中に浮かぶ幻想的な仮面の舞に、いつしか不思議な世界へと吸い込まれていくようです。