しょぼい毎日

いつも理想はでっかいが、結果はしょぼい・・・。そんな日常を綴ってみました

東北 天国と地獄 十二湖から十三湖まで

2014-07-13 23:55:34 | インポート

2014年7月8日(火)

 ホテルの朝食を食べています。今、係りの人がバイキングの料理を撤収してもいいか聞いてきました。私は力なく頷きます。今の時間、ホテルに居てノンビリ朝食を食べているこの状態は<あり得ない!あってはいけない>事態です。時刻は9時を回りました。窓の外はよく晴れています。自分はこの日一日、いやこの旅そのものを台無しにしてしまったようです。今朝は5時に津軽線中小国で急行<はまなす>を撮影する予定でした。

 <なぜだっ・・・!>と云う疑問を解決するため、ひとり事故調査委員会を立ち上げます。確か、ホテルに備え付けのアラームと自分のスマホのアラームを3つセットしました。ホテルのアラームは鳴ったのは覚えています。が、スマホのアラームは鳴った記憶がない。スマホの設定を検証すると1つは午前と午後を間違えていました。これを発見した時点で、気持ちはグレーに。でもあと2回はなぜ?と設定を確認していくと<音量が0>となっていました。このことを発見して、心は暗黒面に落ちていきます。どうも最近は何事に対しても細かな詰めが甘くなっています。疲れも溜まり易く、回復力も落ちています。そして気持ちも落ちていきます・・・・。若い時とは違うのです。

認めたくないものだな、自分自身の加齢ゆえの過ちというものを

Img_0808 誰もいない、ホテルのフロアーでシャア少佐のようにつぶやきますが、それが分かったところで今更状況が変わるわけではありません。

10時にホテルを出発。五所川原経由で深浦・十二湖方面を目指します。天気は嫌味なくらい晴れています。<今朝、もし早起き出来ていたならいい写真が撮れただろうなア>と詮無き事を思って時折空を見上げます。鰺ヶ沢でフロントガラス越しに日本海が広がり、そこからはずっと、視界の右側は海が続きます。千畳敷で一休み。太宰治の津軽にも出てくる名勝ですが、江戸期に海岸が隆起したものとの事。実際広いのですが、写真では広さはなかなか伝わりません。そこらじゅうでウミネコが羽を休めています。人間」が近づいてもなかなか逃げようとはしません。かと言って、戯れようとすると、突然飛び上がり遠くのImg_0833 岩場に飛んで行ってしまいます。私の方が遊ばれています。

休憩で寄った<道の駅ふかうら>の向かいに横たわる小島と紅白の灯台、その横の怪獣の様な奇岩に釘づけになります。地図上は鳥居崎周辺となっていますが、有名スポットではないようです。けれども私の心の穴を埋めてくれる不思議な風景です。ここいらではありふれた光景なのでしょうが・・・・。

JR深浦駅前に来ました。此処へは20年ほど前、列車で訪問しています。東能代から<ノスタルジックビュートレイン>に乗って、長時間停車の間駅前に降り立ちました。駅前の国道を渡ると防潮堤がありそのImg_0836 向こうは海でした。そして駅舎を1枚撮影した思い出があります。でもその時の写真はありません。その時、カメラの中にフィルムは入っていませんでした。装填したつもりで写真を撮り続けていたのです。気が付いたのは36枚の所定枚数を過ぎたのに、まだ撮影出来ていることに気が付いた時・・・。後の祭りでした。それまでにシャッターを切ったノスタルジックビュートレインの形式写真や五能線の風景は消えてしまっていました・・・。いや、最初から無かったんですが・・・。50系改造客車ノスタルジックビュートレインはそのあと数年で引退してしまい今でも返す返す残念です。デジカメ時代になってフィルムの装填ミスは無くなりましたが、バッテリー切れなど違った注意が今でも必要です。今日の朝寝坊の様なヒューマンエラーなど20年経っても繰り返しています。情けないものです。今日は20年目の再履修という形で、以前より観光地チックに改修された深浦駅舎を撮影します。

車をさらに南下させ、秋田県境近くまで来ました。十二湖を目指し内陸をくねくねと登っていきます。実はこの地も個人的に因縁があります。10年ほど前、J南高校映画部先輩<人間ミサイル>氏と秋田を巡った時、十二湖に行こうとしましたが、入口で冬季通行止めの看板に行く手を阻まれました。あれ以来いつかは行ってみたいと思っていましたが、今朝の痛恨の朝寝坊により実現してしまいました。これも縁というものでしょうか・・・。

ある程度自動車で高度を稼ぐと、目的地の手前からは歩きます。信州の別荘地にあるような静かな鶏頭場の池を左に見ながら進むと、十二湖最大の観光スポット?<青池>に到着します。

Img_0873



 青い・・・。実に青い・・・。それでいて底まで見える透明感・・・。写真で伝わるかどうか・・・・。

Img_0904 さて、帰り道JR十二湖駅に立ち寄ります。ここ限定の青池ソフトを味わう為です。青池以上に毒々しいほど青いそのお味は、濃いヨーグルト味でした。暑さですぐに溶け始Img_0913め、持った手は青く染まります。エイリアンが血まみれ状態です。

帰途につきます。がせっかくですので近くの不老不死温泉に向かいます。10年ほど前に来た時は真冬だった記憶があります。寒さに震えながら、露天の浴槽に入りきれない程の入浴者とともに日本海に陽が沈む様子を眺めていました。実に美しかった。今日、昼間に訪れると、私以外誰もいない・・・。黄金色のお風呂を贅沢にも一人占めします。

このまま青森へ帰る予定でしたが、十三湖に行きたくなりました。日没前に中之島公園に到着。想像以上に荒涼とした風景です。けれど遠くに沈む夕日を見ていると、過ぎた事をくよくよ考えても仕方がないようにも思えます。明日、もう一度津軽線で<はまなす>撮影にチャレンジしようと、心に決めました。明日の天気は午前曇りとなっていますが、小さな奇跡を信じたいと思いました。Img_0927

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