hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

TUTAYAのビジネス戦略

2012-05-20 | 企業経営
●TUTAYAのビジネス戦略

●1週間借りて100円

TUTAYAのレンタルといえば、映画のDVDが主流であろう。
あまり、映画を見ないので縁がなかったか、最近、でビジネス書のDVDがあることを知った。

早速、行ってみると、かなりの量がある。
100本、いや200本以上あるのではないか。
ビジネス書を買うことが好きで、週2・3回本屋に行き、よく買う。
それが、DVDで見ることができる。
DVDになる本は、それなりの著名人で、ある程度売れている本である。
ということは、あまりは「はずれ」はないと思う。
おまけに、著者自らが話すので、ポイントを押さえているし、リアル感もある。
また、エキスを90分にまとめていることも良い。
さらに、1週間借りて100円である。
この安さには驚きである。

●ビジネスDVDのレンタル

今までにビジネスに関するDVDを買おうとしたことがある。
しかし、この手のDVDは高い。
安くて、5000円、高いものは3万円程度する。
よい話かもしれないが、庶民の感覚からするとちと高い。

ビジネス書を100円でレンタルするというのは、TUTAYAの戦略である。
このようなレンタルは以前からやっていたのかもしれない。
が、私の感覚からすれば、ビジネスマンをターゲットとした新たな戦略である。
DVDのレンタル業界のターゲット顧客は、多くは映画を見る若者や主婦層と思う。
今後とも、映画ファンの顧客の発掘は、続けると思うが、限界がある。
ビジネスの拡大を図るにはどうするか、ということをTUTAYAの経営層は考えたのだと思う。
新たな顧客を発掘するにはどうしたらよいのか、議論に議論を重ねたと思う。
そこで、ビジネスマンを対象にした「ビジネスDVD」を手掛けたのだと思う。
何万本もあるDVDの中で、100本、200本では、わずかかもしれない。
が、ビジネスマンをターゲットとすることで、その市場は無限大に広がる。

●アンゾフの成長戦略

TUTAYAは、まさに、アンゾフの成長戦略を実施している。

ビジネスマン向けDVDの他に、お笑いのDVDや落語のDVD、また子供向けのDVDなどをレンタルを行っている。
これらのDVDを借りる層は、若者やビジネスマンの他に高齢者層やヤングママ層も取り込むことが可能となる。

特に、これからの高齢者層は新たな市場である。
高齢者の方々は元気であるから、ハイビジョンTV用のDVDを数多くそろえることで、売り上げ拡大につながるだろう。
当然、小さなレンタルショップでは難しい戦略である。

●価格破壊

TUTAYAのように、全国規模でレンタルを行うことで、商売が成り立つビジネスモデルである。
「1週間100円」という、価格破壊も大量の数をこなすことで、成り立つビジネスである。
DVDレンタル業界の規模や業者数は知らないが、それほど多くないと思う。
このような価格破壊を行い、様々な人々のニーズをとらえることができる。
TUTAYAの一人勝ちのような気がする。

●私の場合

ビジネスマンの中にも映画をみる人はかなりいる。
例えば、私のように、普段映画に行かない人でも、「ビジネスDVD」を切り口に、取り込むこともできる。
韓流ドラマや中国ドラマなども充実しており、一瞬、借りようと思ったくらいだ。
三国志などは50巻近くにおよぶ。
『1本90分とすると、何時間になるか。その時間があるか。それだけの時間があれば、もっと別なことができる』などなど考えて、「韓流ドラマ」や「中国ドラマ」などは、とりあえずやめることにした。

結局、借りたのは、4本。
中谷彰宏氏:「なぜあの人は人前で話すのがうまいのか」
大谷由里子氏:「話し上手な人のアドリブの技術」
藤谷伸二氏「20代から身につけたいドラッカーのリーダ」
そして落語のDVD

4本を一週間借りて400円である。
このような安さでビジネスが成り立つのかと思うと、「・・・・」と思う次第である。

本来は、中谷彰宏氏:「なぜあの人は人前で話すのがうまいのか」について、書こうと思って始めたブログであった。
が、TUTAYAの経営戦略がすばらしいので、方向展開次第である。