hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

講師の志

2012-05-08 | 人生観
大谷由里子著:「はじめて講師を頼まれたら読む本」より

私は、最近「目次」を書き写すことが多い。

なぜ、書き写すのか。

文字数を稼ぐためか。最初は、そうであった。
しかし、「目次」を書くことで、本の中身が見えてくる。
そこに書かれている内容を一言で表したのが、「見出し」であり、「章立て」である。
また「目次」を書き写す際、「そこにどのようなことが書かれているのか」、と考えることで、推敲の練習になる。気になるタイトルであれば、そこをゆっくり読めばよい。
本の読み方も様々あるが、目次を利用することで緩急自在に、読むことでメリハリができ、効果的な読書ができ、それに基づいたブログをかくこともできる。

「第1章 講師に必要な心構えは「志」!・・・マインド編」

ここでは、講師の「志」がタイトルである。
どのような気持ちで、講演を行うのか、行うべきか、大谷氏の考えが書かれているはずである。
経験豊富な大谷氏の考えということは、「個人的考え」から、「普遍的な考え」になっているはずだ。

『講師とは何か』

ここから第1節が始まる。
『講師の志』をもう一歩踏み込むと、『講師とは何か』をきちんと考える必要がある。
大谷氏の考えを参考にして、私なりの解釈を述べる。
基本的に90分の講演を頼まれたら、『聴き手にも自分にも意味のある時間』にする必要がある。
そのためには、コンテンツを練る必要がある。
自分の知らない業界のことは、インターネット等で調べればある程度わかるだろうが、人を感動させるには至らない。

では何を話すのか。
自分の人生で経験したこと、体験したことを中心に話すことになる。

大谷氏は、『人生の棚卸し』をしなさい、といっている。
時系列に、自分が経験したことや体験したことを「見出し」を書き出してみる。
30個、50個と書きだそう。
成功例、失敗例、その人の人生から、様々なエピソードがでてくる。

私なら、様々な資格にチャレンジしてきた。
1回で合格することが少なく、2度3度とトライしたものもある。
話しやすい内容、話したくないことなど様々である。
その中から18から20個を選ぶ。
一つのテーマで5分間。起承転結でまとめる。

『伝えるためには様々な工夫を凝らすこと、その工夫を実践すること大切」と大谷氏は言っている。

その際、ただ経験や体験を話すのでは、話し手の自己満足である。
その貴重な体験や経験を聴き手の立場に立って、解釈すればどのようなメリットがあるか、ということにポイントを置く必要がある。

『04「かけてもらいたい言葉」という目標を持つ』

このタイトルは非常によい。
私は、レストラン等で食事をした際、食事に満足すれば
「おいしかった」
「もう一度来たい」
と言う。
「サービス・対応」がよければ、
「気持ちのこもったサービスありがとう」
というようにしている。

これは、自分が感じたことを、素直に表現するようにしている。
その結果、相手が喜ぶことにつながっている。
つまり「利他の心」で「どう言われれば相手が喜ぶか」を考えてみる。
なにも飾らずに、素直な気持ちを「言葉」に表すことがで、お店の人も喜んでくれる。
このことは、長い経験から学んだことである。

同様に、講演終了後はどのような言葉が嬉しいか。
お客様から
「今日は来てよかった」
「感動した」
「またあなたの話を聞きたい」
と言われればうれしい。

先日、会社で「メモの効用」について若い社員に話した。
「メモの使い方が初めてわかりました。実践したい。」とアンケートにあった。
うれしいコメントであり、実際にメモを使い、その効用を高めている姿を見ると、こちらもうれしくなる。

『第2節 目的を明確にする』

ここでは、『目的を定めよ』、といっている。
これは講演だけでなく、スポーツの世界でもビジネスの世界でも必要なことである。

講演活動もビジネスであるから、当然かもしれない。
が、「一般論」を自分が直接かかわる行為に、具体的に落とし込むのは以外と難しい。
失礼な言い方かもしれないが、世に出ているノウハウ本が売れるのはそのためである。

『07メッセージはとことん追求しよう』
大谷氏は、
『究極的には何をメッセージしたいかを明確にしておくと、あなたの話の内容がぶれなくなる』

『だからこそ、「自分が何をメッセージしたいか」を追求することが重要』

『自分がメッセージしたいことがはっきりすると、ブレないだけでなく、自分の講演の意味がはっきりする。意味がはっきりすると、講演の価値や目的もはっきりする。』

講演の目的をはっきりさせること。
私の場合、目的はなんであろうか。
私は、「スキルアップ」についてのコメントが多い。
なぜ、このようなタイトルが多いかというと、自分で苦労してきたからである。
受験勉強でも、「イヤイヤ」やっていた。
勉強と将来の夢が結び付かなかったし、効果が上がる勉強方法もわからず、のたうち回っていた。

勉強もスキルと考えるならば、目的を持ち練習すればよい。
ものごとは、単純に考えれば、心にストンと入ってくる。
受験時代は、「勉強はスキル」ということが分からなかった。
勉強する目的も、ただ大学に入るというくらいしかなかった。
本当は、将来の自分の夢の実現に結びついていることも理解していなかった。
本質を知っていれば、対応の仕方が違っていたと思うし、その後の人生も変わっていたかもしれない。
だから、多くの人たちに、このことを知ってもらいたい。

私が経験した人生は、失敗を繰り返し試行錯誤の中から、生み出すという視点からすれば、人間的には強くなったと思う。
若い人たちに同じ失敗や苦しみを経験しても、早く立ち直ってもらいたい。
若い人には、希望を持ち夢の実現に向けて頑張ってももらいたい。
そのことが、社会への恩返しだし、社会貢献と考えている。
それが、私のメッセージであるし、目的である。


『第3節「志」を持つ』

『09何を伝えるために呼ばれているのか』

主催者の望んでいることは、何か。
どのようなことを聴衆に話してもらいたいのか。
しっかり、リサーチする必要がある。
事前に、調べて、キーワードを書き出す。
そのキーワードを中心に肉付けして5分スピーチに組立てて、起承転結にまとめる。
『どんな事例が伝わりやすいか』
『どんな話ならわかってもらえるか』
相手(主催者・と聴衆)のことを考えて、事前準備を行い、創意工夫することが大切である。

『10 熱い「志」が「伝わる」工夫を生む』

この節には、良い言葉が並んでいるので、大谷氏の言葉を引用する。
『自分は何をメッセージしてほしくて講師を頼まれたのか』
『自分は、講演を通じて、何をメッセージしたいのか』
『この二つを擦り合わせることができる人は、話がブレない』
しっかりした志を持っている人は、常に表現方法に創意工夫している。
相手の立場に立ち
『どうやったら伝わるか』
『どうしたら興味を持ってもらえるか』
日々考えてチャレンジすることが重要である。
このことを大谷氏は
『「志」を持って、「伝わる」講師』と位置づけている。
なるほど、と思う次第である。

『11自分がやらなければ誰がやる』

強い使命感である。
大谷氏は、当初講演が好きでなかったという。
本番前のプレッシャに打ち勝つ言葉として、次の言葉を用意している。

『私は、この会場の人を誰よりも愛している。
この会場の人たちに全身全霊でぶつかれるのは、今は私だけ。
私がやらなかったら、誰がやるの!!』

使命感に満ちた素晴らしい言葉である。
私も、この言葉を借用して、使いたいと思う。

『12「伝える」から「伝わる」へ』

「伝える」と「伝わる」の違いは何か?
「伝える」はあくまでも自分中心に考えたものである。
技術的な難しい話をしたり、自分の説を主張して自己満足しているようなものである。
一方、「伝わる」とは、相手中心に考えることである。
相手の年齢層や性別、職業等を考え、相手が理解できるように、わかりやすい具体例を豊富に盛り込んで話すことである。
相手の立場を尊重し、利他の心で、接することである。

『13三種類の講師別・求められるもの』

講師は次の三種類に分かれる、そうである。
・セミナー講師
・コンサルタント講師
・講演講師
言われてみればもっともなことである。
私の場合、目標は講演講師である。

『講演講師の場合は、知識やアドバイスのほかに、「感動」を求められている。
知識やアドバイスができなくても、聴き手に対して「感動」を与えることができれば、その講師の評価は高くなる。』

『講師の需要や値段は、
「どれだけ分かりやすく知識を教えてくれるか」
「どれだけ結果を出してくれるか」
「どれだけ感動を提供できるか」
で決まる。』

『私たちが目指す究極の講師とは、知識を伝えることができ、アドバイスもできて、感動を提供できる講師である。』

まさに、私が追い求めている講師像である。

人間の可能性は無限大である。

自分の夢の実現に向けて、チャレンジしていきたい。