財団法人 日本自転車普及協会 自転車文化センターが発行した「日本で製作・販売された自転車のブランド名に関する調査研究報告書(黎明期から昭和30年代まで)」という本を手に入れた。総ページ数291ページの厚い研究書である。4分の3ほどはメーカー名,車名,発売年の一覧表なのだが,残り4分の1ほどには車名ごとのヘッドバッジの写真が掲載されている。
今ではシールになっているが当時は金属製のバッジが主流であった。メーカーがそれぞれデザインにも力を入れている。
見ているだけでも楽しいデザインがいっぱいである。そのうちのひとつ「カクテール号」。自転車も飲酒運転禁止なのになにゆえ「カクテール」か?
こちらは「仙人号」。おおよそ自転車には似つかわしくない純日本的な名前である。デザインはそのものズバリ,杖を持った仙人。これはすごすぎる。横文字名の自転車が多い中で,どれだけ売れたのか興味はつきない。
たしか若い志賀直哉が、英国製の自転車で、東京~箱根往復を走ったと思います。
国産自転車メーカーが信じられないほどたくさんあった時代です。