タテハチョウの一種です。奄美に限らず鹿児島県本土でも普通に見られます。
こちらがツマグロヒョウモンです。だいぶ羽根が傷んでいます。
本土では3~4月に多く見られますが,奄美では6月くらいに出現のピークがあります。時期が違うのは食草に違いがあるようです。蝶の幼虫は極端な偏食です。偏食と言うより,種類によって幼虫が食べる草が決まっています。アゲハチョウ類はミカン科の葉,モンシロチョウの仲間はアブラナ科の葉しか食べません。
ツマグロヒョウモンが食べるのはスミレの花です。花が咲いていない時期にも,幼虫が食べる葉っぱを間違えないで卵を産み付けます。チョウチョは人間には感じ取れない食草独特の匂いを感知する機能を持っているようです。
本土のツマグロヒョウモンは主にパンジーの葉を食べます。野生のスミレは葉が固いためかあまり好みでないようです。パンジーは一年生の植物であり,5月頃には花が終わり枯れてしまいます。一方,奄美に来てからは花壇にパンジーを見たことがありません。そこで幼虫は本来の食草であるスミレの葉を食べざるを得ないようです。
これが幼虫です。黒とオレンジの配色はいかにも毒がありそうです。おまけにトゲまで生えています。鳥などに食べられないように毛虫にカモフラージュしています。実際に触るとトゲは柔らかく毒もありません。鳥には食べられないけど,毛虫と間違った人間に駆除されることがあります。見つけてもそっとしておいて欲しいものです。
2011.8.21 タテハチョウとツマグロヒョウモンの写真を間違えていました。改めてツマグロヒョウモンの写真を追加しました。
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