goo blog サービス終了のお知らせ 

B級会社員のOFF日記(現在無職です)

尻毛助左衛門と尻毛又丸の珍道中の日記を公開しています。

定年サラリーマンのOFF日記もあります。

紀伊半島一周旅行・・・青春18きっぷシリーズ(その四)・・・髪長姫の話

2017-07-21 00:07:47 | OFF日記

紀伊半島一周の旅・・・青春18きっぷシリーズ(その㈣)

串本1448発

串本まで東南を目指していた列車は、串本で方向を変えた。

本州最南端である。いつの間にか紀伊水道は終わり、熊野灘になっている。

線路は相変わらず海と山との狭いところに行く。

 

(拙者) 「なるほど。なるほど。」

(又丸) 「どんな本を読んでいるのですか」

(拙者) 「紀州の民話。旅先ではその土地の民話が面白いのです。髪長姫の話、知りませんでした。」

(又丸) 「どんな話ですか」

(拙者) 「むかし、むかしの話です。」

 

・・・髪長姫の話・・・

「むかし、むかし、九海士(くあま)の早應(はやたか)と渚(なぎさ)の村長夫婦には子供がいませんでした。

毎年、神様にお願いしていました。そのかいがあって、やっと、玉のような女の子が生まれました。

しかしその女の子にはなぜか髪の毛がありませんでした。両親は心配して、いろいろ試みましたが、効き目ありません。

 

ある年のことです。海の底がチカチカと光っていました。その年は大変な不漁の年になりました。

妻の渚はなにか前世の因縁のためであろうと考えます。そして海の中へ潜っていきました。やがて、光るものを抱えて戻ってきました。

それは金の仏像。そして夫婦はこの仏像の庵をつくり、丁重にお祀りしました。

この浜ではこの年たくさんの漁がありました。

 

 ある夜のことです。村長の夢枕に観音が現れ、

『私は海から戻ることができた。願い事があれば、何なりと申すがよい。』

『何もありませんが、娘の髪がないことが不憫です』

と答えたところ目が覚めました。

 

それから娘の髪は美しく生えてきました。

 

娘はさらに美しく成長しました。

ある日娘が髪を梳いていると、一羽の雀が娘の美しい髪の毛をくわえて飛んで行ってしまいました。

 

都ではある日右大臣「藤原不比等」が庭の木から垂れ下がっている美しい髪を見つけました。

『この美しい髪の毛の女性はどんな方だろう。必ず探してくるように』

と家来に言いつけました。

 

多くの家来の一人がこの娘を見出し、都に連れてきました。

不比等は大いに喜び、「宮子姫」と名付け、早速養女にして宮中に宮仕えさせます。

 

時の帝(文武天皇)の后になりました。聖武天皇の母です。

宮子姫は九海士のことを忘れませんでした。

観音仏をお祀るために寺をたてました。

それが『道成寺』です。」

 

(又丸) 「女性の髪は命ですね。又丸の髪は一家離散です。」

(拙者) 「拙者の髪もバック・オーライですよ」

 

 

紀伊勝浦1534

今日のお泊りは紀伊勝浦のホテル 1泊2食で5,000円なり。

駅前の旅館で温泉付き ホテルの部屋の窓から列車は全部見ることができますよとホテルの方は言っていました。

鉄ちゃんの最高のビュー・ポイント

しかし下車せず那智まで行く。

那智1540 下車。

那智駅前から那智山行きのバスがあるはずである。

 

(次回へ続く)

 


紀伊半島一周旅行・・・青春18きっぷシリーズ(その三)・・・安珍・清姫伝説 併せて、お経の串本節

2017-07-19 15:03:12 | OFF日記

紀伊半島一周旅行

御坊1150発 普通列車 紀伊田辺行き

道成寺1155着

(拙者)「道成寺ですね。安珍・清姫伝説を知っていますか」

(又丸)「アン? チン?ですか。知りませんね。どんな話ですか」

(拙者)「知りませんか。こんな話です。」

・・・安珍・清姫伝説・・・

「 奥州白河より熊野に参拝に来た僧侶がいた。この僧は安珍と言い、大変な美形であった。

清姫は宿を借りた安珍に一目惚れする。

そして清姫はその夜、安珍に迫る。

安珍は修行の身。帰りには立ち寄ると言い逃れて先を急ぐ。

清姫は何日待っても安珍は来ないので騙されたことを知る。

姫は怒り狂い、遂に大蛇に化けて安珍を追う。

安珍は日高川を渡り道成寺に逃げ込む。

梵鐘を下してもらい、その中に隠れる。

しかし大蛇の清姫は鐘に巻き付く。安珍は鐘の中で焼き殺されてしまいます。

清姫はその後日高川に入水してしまいます。」

 

(又丸) 「すると、この川が日高川ですね。」

(拙者) 「能 歌舞伎 文楽 映画に 女性の怨念の物語として語られていますよ」

(又丸) 「助左衛門さんは 美形でなくて、良かったですね」

(拙者) 「又丸から言われると大変ショックです。」

 

紀伊田辺到着1257 この列車は紀伊田辺止まりである。

駅構内の観光案内で情報を仕入れる。

紀伊田辺1311発 新宮行き (新宮には1611到着予定)

 

白浜1328 13分停車する 

(拙者)「♪♪思えば遠くへ来たものだ・・・・」

(又丸) 「・・・・♪♪ふるさと離れて・・・」 

白浜を1341に発車

 

串本はもうすぐだ。

(拙者)「🎶ここは串本 向いは大島 仲を取り持つ  巡航船よ

    アラヨイショ ヨショヨイショ ヨイショ」

(又丸)「なんですか?そのお経のような民謡は?」

  (拙者) 「串本節だよ。」

 

以下この歌は続きます。

2番 「ここは串本 向いは大島 橋をかけましょ 船はしを」

3番 「潮岬に 灯台あれど 恋の闇路は 照しゃせぬ」

4番 「あしのショラサン 岬の沖で 波にゆられて 鰹釣る」

5番 「大島水谷 かかりし船は お雪見たさに 潮がかかり」

6番 「障子あくれば 大島ひと目 なぜに佐吉は 山のかげ」

 

(註) 4番の「あしのショラサン」は私の恋人の意。ショラサンはハワイ地方の原住民の言葉と言われたいる。

   6番の佐吉は人名ではなく、大島にあった佐吉楼という遊郭の名前である。

平成11年串本大橋は完成しました。

(次回へ続く)

参考:フリー百科事典「ウィキディアス」

参考:串本町の観光協会のホームページ

 

 

 

 

 

 


紀伊半島一周旅行・・・青春18きっぷシリーズ(その二)・・・バカボンのパパには立派な鼻毛がある。大阪から御坊

2017-07-17 23:10:46 | OFF日記

すみません。前回の投稿(2017年 3月 29日)よりずいぶん遅くなりましたことを お詫び致します。 

大阪発 0839

大阪をでた快速列車は各駅に停車する。

福島、西九条 弁天町 大正 新今宮 天王寺

天王寺を出ると堺市である。

拙者は旅行の気分が出てきたが・・・

居眠りの又丸が飲み終わった缶コーヒーを手から落とす。

カランコロンと缶は一人旅をする。

缶の音で目を覚ました又丸は急いで、拾いに行く。

缶は4,5m先の紳士の靴に緊急停車。紳士は嫌な顔を見せずに缶を返してくれた。

困った又丸の顔を見れば、叱る気にもなれないだろう。

日根野0925着。ここは電車区。線路は何本もあり、楽しそうである。

前4両は関西空港行きである、後4両は和歌山行き。

4分の停車停車時間を利用して、空き缶を捨てる場所を又丸は探しに行く。

なかなか又丸は帰って来ない。少し心配である。

0954の出発ギリギリでお帰りである。

 (拙者) 「遅いではないか! 少し心配したぞ。」

 (又丸)「捨てる場所がなかなか、見つからないのです。関西空港行きの車両に乗るところでした。」

(拙者)「関西空港へ行って、好きな国へ行っても良いですよ」

(又丸)「変な国へ行ってしまったら、大変です。」

(拙者)「それはともかく、又丸は暇さえあれば、缶コーヒーを飲んでいるような気がしますだけど・・・」

(又丸)「缶コ-ヒー会社より表彰状か、広告料をもらいたいですよ、本当に。」

(拙者)「表彰状なんてないし、芸能人 若い娘 以外 広告料は無理ですよ。

     手ぬぐいは粋ですが、無精ひげはいけません。まして鼻毛はアウトです。」

(又丸)「バカボンのパパは立派な鼻毛を出していましたよ。」

(拙者)「漫画は漫画。又丸の話を聞いていると、拙者もバカになりそうです。 もうすぐ和歌山です。」

私たちはバカな話をやめて、降りる支度をはじめた。

和歌山到着1010

和歌山発 1048 普通列車 御坊行き

(又丸) 「もうすぐ 左手に紀三井寺ですよ。」

(拙者) 「どうしてそうなことを知っているのですか」

(又丸) 「受験用の歴史ではなく、本当の歴史を知りたいのです。」

(拙者) 「はいはい。私は受験用の歴史しか知りません。お見それしました。」

紀三井寺1054

初島1105 初島は東亜燃料の工場が隣接しています。

湯浅1130  湯浅は醤油発祥の土地

   ユアサ醤油はここから全国展開しました。

紀伊由良 1140 有人駅 駅長さんが最後までお辞儀をしていたのが、好印象的でした。

御坊1148 到着 この列車はここまでである。 

手元の時計を見て、車窓から御坊の街を見ると昼食をとるには「いい時間 いい街」のはず。  

 

御坊で下車し、食事する店を探す。

最初に目に入った店に飛び込む。

うどん定食(700円)をのどに掻き込む。

会社員になって得意になったことは、「早飯食い」

好きで早飯になった訳ではないのですが・・・

家内には よく注意されます。

 

(店のおばちゃん)「食事をされた方にはコーヒーの割引券を差し上げます。」

(拙者)「ありがとうございます。早速利用しなければ。それではコーヒー2杯お願いします。」

やがて2杯のコーヒーが届く。

しかし紙コップの香りのないコーヒー。モーニング激戦地から来た私たちには残念なコーヒーです。

 

駅の端に紀州鉄道が元気に頑張っていた。御坊市の中心街は紀州鉄道の沿線にあります。

紀州鉄道は御坊より「学問」「紀州御坊」「市役所前」終点「西御坊」まで2.7キロ。

末永く紀州鉄道は残って欲しいローカル線です。

 

拙者は関西地区勤務の時、この鉄道に乗りました。今回は残念ながら乗れません。

ローカル私鉄には良い雰囲気がする。次回はきっと乗りに来ることを拙者は誓った。

(次回へ続く)

 

 

 

 

 

 

 

 


紀伊半島一周旅行・・・青春きっぷシリーズ第一弾

2017-03-29 22:11:42 | OFF日記

2016年12月23日

起床 0515

出発 0545

穂積駅 0610到着。

薄暗い夜明け前。青春18きっぷを取り出し、助左衛門と又丸は18きっぷの本日印を押してもらい駅構内に入る。

先頭から2両目に乗車。

穂積発車 0612 すぐに大垣駅に到着 0617

熾烈な接続列車の座席争奪戦が始まった。

ほとんどの乗客が、隣のホームに発車を待っている列車に乗るために階段を猛スピードで駆け上る。

土日祝日のこの列車の日常茶飯事である。特に18きっぷの期間は激しい。

座席を確保できなかった乗客が多数いらっしゃった。

拙者と又丸は何とか確保できた。(このために先頭から2両目という階段に近い車両を選んだ。)

大垣発車 0620

垂井 関ヶ原 柏原 近江長岡と軽快に走る。

少し明るくなってきた。醒ヶ井、次は米原だ。

米原到着 0656

接続列車は隣の三番ホーム

米原始発の12両の列車であるため、争奪戦はない。

誰も乗っていない列車が入ってきた。

列車が到着した。しかし扉は開かない。「どうしたのだろうか」と問うと

又丸曰く「冬季は車内保温のため扉は開かないのですよ」 

拙者「なるほど。なるほど」

又丸が押しボタンを押して席を確保する。

米原発車 0703 

姫路行きの新快速である。

国宝の彦根城を右の車窓に見る。暫くすると、今度は左の車窓に信長の夢と無念を秘めた安土城が見えてくるだろうか。

よく見えない。

早起きしてまだ眠い。又丸に大阪に着いたら起こすように頼む。

 

車内がざわざわとしている。目を覚ます。

京都到着 0757

京都発車 0759

まだ8時前である。

大阪到着 0827

階段を上り環状線のホームに行く。

このホームは環状線ばかりではなく、大和路快速、紀州路快速も走っている。

快晴に近い。しかし寒い。

二人が乗る紀州路快速がやってきた。8両編成の車両だが、前の4両は関西空港行き。後ろの4両は和歌山行き。

大阪発車 0839

 

(次回へ続く)