じつは一昨日、個展の最後の作品を描き終わったので、昨日から模型製作を始めました。
スポーツカーズモデリング29号、ルマン特集用ですね。
水彩画はまたこちらが完成したら続けてアップしますね。
さて、こちらが今回作るポルトガルのフェルナンドさんの330TRI。個人輸入したキットです。62年のGTOのルマンで優勝したマシンですが、不格好ゆえ日本ではほとんど知られていないクルマです。
僕も15年ほど前にレトロモビルでマデュクロが出展した実車を見てかっこわるいなーと思い、2010年のルマンクラシックでは無惨なロールケージ姿でげんなりしたんですが、最近きれいにレストアされたみたいでその写真にうっとり。今はこの形が愛おしいです。
プロポーションは完璧。これはキットのバリを取って、ほぼ無修正で簡単に仮組した写真です。
タイヤはレジン、ホイールは編み込み。車高無調整、リヤのトレッドを左右それぞれ2ミリほど詰めています。
このリヤの整流フィンの中の2枚の垂直板、危うく切り飛ばすところでした。
あくところはすべて抜けている驚異の一体成型。抜きも非常に美しい。
どうやってゴム型から抜いているのか不思議です。
なんとこれだけのパーツ。シャーシはエンジンやリヤアクスル、燃料タンクまで一体モールド。足まわりには金属線がインサート成型。フロントアクスルもここまで一体で無調整で仮組出来ます。
前後フードは削りこんで位置合わせ。
エンジンは低いですね。フレームが良い感じ。ステアリングシャフトもインサート成型。
リヤにはスペアタイヤが入りますが、切ってねとインストにあっさりと。エッチングノコで切り落としました。
ここのスリットは別パーツで、裏から薄くして中を抜きました。ぴったりはまって驚き。
マフラー出口に繊細な彫刻。3しか入っていなくて、1本はランナー手彫りです。
マフラーを前から後ろまでつなげました。凄い設計技術ですね。長さはかなり詰めていますがまだ長いみたい。
ジャッキフックもつけました。これも3枚しかなくて、1枚はプラ板切り出し。
しかし素晴しい情熱のキット。
心して作ります。
こんなことでは怒っちゃいけないんですねぇ
こういうキットを作れる腕が欲しいです。