Sydney Yajima


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中国の苦しみ

2017-03-05 20:09:10 | 経済

中国は、世界の化学繊維の60%を担い、コットンの2割の生地を生産してきた。

だが、高い人件費により、中国製品と他国とのギャップが埋まり、中国で生産するメリットがなくなってしまった。

多くの企業は、東南アジアへと軸足を移し、中国での生産をやめてしまった。

 

日本にとっては、チャイナリスクというものの認識が 2012年までは甘かったということもあり、(当時の反日デモが暴動化し、パナソニックの工場が焼き討ちに合うなどしたことは、記憶にあたらしいのではないか?)反省を踏まえて、中国からほかの地域へとどんどん軸足を移していった。

 

もちろん、かつてのように安い賃金で人を大量に雇えるビジネスモデルが可能ならば、サプライチェーンの一環として中国も アリ だったのだろうが、いまや、なんのうまみもないだけでなく、稼いだ金を外国に持ち出すなとまで、言いだす始末である。

ならば、中国での生産メリットは限りなくゼロ、いや、マイナスであるかもしれないと、まともな経営者なら判断するところだ。

中には、中国の成長により、中国国内に有望なマーケットができたという人もいる。

その側面は確かにあるかもしれない。

しかし、その有望なマーケットをになう中国人たちは、中国製品を買うお客さんだとは限らないのである。

彼らは、目が肥えており、良いものをそれなりの値段がしても、買おうとするだろうからだ。

中国政府は、元を買い支えなどして、彼らの貨幣を守ろうとしている。

去年 IMFからSDRを得たにもかかわらず、彼らのカレンシーは暴落の危機を迎えているのだ。

この意味するところは、実に危ない。

最近、中国が攻めてきたら・・・という論調が増えたことは、偶然ではなく、中国政府の焦りや、いら立ちが、彼らを突き動かしているのである。

経済が悪くなると、どうしようもなくなるのだ。