やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

森本千絵『en°木の実展』

2012-12-21 | art
ワタリウム美術館のショップ「OnSundays」で
開催されているのが森本千絵さんの『en°木の実展』


彼女が発行する月報「en゜報」より

コミュニケーションディレクター、アートディレクタ
ーとしていろんな分野で活躍してるんだけど、昔から
ここに通ってたのが縁で実現したらしい。

いろんなサイズの小箱が額縁や箱や引き出しとして
ぎっしり、並べたり、積み重ねたり、壁一面、処狭しと
埋め尽くされている。




一つ一つが仕事や作品単位。箱のなかもぎっしり。手描き、
手作りのものばかり。スケッチや、模型や切り抜きやら。
その仕事量や質に驚かされるし、しかも全部の仕事ではな
いんだから凄い。

なのに仕事のひとつひとつをとても大切にしている感じ、
関わった方、それが有名な方でも、町で知り合った方でも
なんか同じ様に大切にしている感じがいいなぁ。



お父さんからのメモの様な手紙もやはりう箱に入って展示
されているのが印象的。彼女へのアドバイスが多いんだけど、
親の顔であったり、仕事の先輩の顔であったりする。

お父さんは沢田研二のマネージャもされていた森本
精人さん。彼女のいつぞやの月報にも取りあげられている;


森本さんが「展示会場に引っ越します」って宣言してあった
と思ったら、ホントに本人が展示の手直しをやってはった。
1/29までやってるから、またゆっくり見にいこうっと。

ワタリウム美術館「新政府展」

2012-12-20 | 建築
昨日書いたワタリウム美術館館長の故和多利志津子さんが
最後に手掛けたのが坂口恭平さんの「新政府展」

早稲田大学の建築科に入った彼は、建物を作ることに興味を失う。
建物で世界は埋め尽くされているって感じるのね。そこから、彼は
発見の道を、ラディカルに突き進む。



高度成長期からエコロジーを重視する世界に変化しつつある時、
設計家や建築家の生きる方向性は、それでも建てるっていうことか
発見かコンバージョンだと思うのね。

暮らすこと、働くことも変わりつつあるから、建物を変えようって
がんばるか、生き方と建物の関係性を考え直そうって作ってきた建物
の発見に向かうか。

坂口恭平さんは、路上生活者の建物の観察によって、そこに豊かな
可能性を見いだし、生活や社会、経済、はては国家に関する考察を
深めながら、しかも行動していく。



311の原発事故の政府対応に愛想がつきて、とうとう熊本に独立政府
「ZEROCENTER」を立ち上げ、総理大臣になり、自殺者ゼロを目指して
活動している。ポスターの写真はその「首相官邸」。



著作多数で、彼をテーマにした映画だって2本。ラディカルで自由を
希求。それだけでもワタリウム美術館が取りあげる価値があるって
思うけど、加えて彼は描く才能もある。



イラストに加え、細密なアートも描いているんだね。値段がついて
売買されていることが、彼自身の映像で語られている。



面白かったのが、多摩川の河川敷に住んでいる引退したエンジニアの
住まい、下町の狭い庭に鉢植えを重層化した緑を作り上げた人などなど。

彼が注目する路上生活者は、人の施しをアテにしない、ある意味プロ。
金属を拾って販売することが許可されている区で活動する人(足立区
だったかな)、東京都が定めている建物を撤去する日(月1回だった
かな)には速やかに撤去できるような家を造る人、一日に必要な水を
把握してその確保を行う人。

面白い考えと発見に満ち溢れてて面白かった。2/3まで。絵やイラストは
彼のサイトから

ワタリウム美術館館長を悼む

2012-12-19 | art
ワタリウム美術館館長の和多利志津子さんが、
今月1日に心不全で亡くなられた。享年80歳。
最後までお元気だったそうで、現在開催中の
坂口恭三展と森本千絵展も手がけたそうだ。

外苑前の美術館を入ると、新刊本『夢みる美術館
計画』
が積み上げてあった。和多利さんが生前、
子ども姉弟と3人で、30年間の活動をまとめた
ものだった。大橋歩さん撮影の写真も本書より



奥付をみるまでもなく今年の9月1日発行だから、
紛れもなく生前の企画。やりたいことを存分に
やられた気もするし、疾走しながらそのまま死を
迎えられたのかもしれない。

ワタリウム美術館の秘話ではないけど、これまで
あまり公になっていなかった話も多く、現代アーテ
ィストとの交流が綴られているが、ひとつひとつが
現代アートの表現かもしれないと思う。

そんなに熱心に美術館に行ったわけではなく、もっと
行っておけばと、この本を読みながら思う。彼女の
意志というか遺志を引き継いだ子どもさん方が行う
プログラムを見にいこうって思うね。



最初に行ったのが90年の開館から3年後のナム・ジュン・
パイク展
。ビデオアートをまとまって見た初めだ。
それまでは展示会の付属のような扱いのものしか見た
ことがなかった。たくさんのSONYのマークがついた
モニターが目に浮かぶ。



翌年のフルクサス展で、小さい物、複製物もアートなん
だって思った。

ルドルフ・シュタイナーの黒板絵。南方熊楠の標本や絵。
美術館の内外に野菜の種を蒔いて育てたファブリス・イベ
ール
。画家になっていたジョン・ルーリー、イタリアの
創造教育レッジョ・エミリア(・・最後の二つはブログを
始めていたのでここや、ここで)毛糸で縫ったインスタ
レーションは誰のだっただろう・・

小さい美術館だけど、アーティストの世界観や宇宙観を
緊密感をもってみることができる場だし、世界の現代ア
ートの息吹を感じられる希少な空間。

バロック期のガンバとダンス

2012-12-18 | art
ヴィオラ・ダ・ガンバという脚でかかえる弦楽器の一種で
ある古楽器があるんだけど、それだけで演奏するという
ザ・ロイヤル・コンソート
が市ヶ谷ルーテル教会の
ホールでコンサートを開く。



とても珍しい編成のユニットだけど、ゲストとして松本更紗
さんがバロックを踊るというので見にいく。彼女はパリへ
留学して、バロックダンスやヴィオラ・ダ・ガンバを学んで
いる。

ロイヤル・コンソートがイギリスやフランスの古楽を中心に
次々弾いていくんだけど、そのうちの数曲に更紗さんは登場。
ガンバ奏者の前でソロで踊る姿はとても魅力的。軽やかで、
艶やかで、曲への理解というか愛情も感じられる。ガンバ弾き
が踊るからやろうなぁ。



パントマイムを披露する曲もあったので後で確認すると、
オリジナルだそうだ、とても楽しかった。仮面をつけたり、
帽子や扇子をつかった踊りもあったし。



15、6世紀の宮廷や劇場で演奏された曲が多かったみたい。
その頃民衆の間ではどんな曲を演奏してたんだろう。ちょうど
シェイクスピアの活躍した時代。彼の舞台ではどんな演奏だ
ったんだろう・・と思いが浮かぶ。

好きな曲を一曲あげるなら、代表の上村かおりさんが「今回の
プログラムの中で密かに気合いを入れている」とツイートして
いた、ピックフォースという作曲家のイン・ノミネ。

iTune上にはなかったけど、amazonには2演奏家によるのが
あったので、John Tavenerさんのアルバムからこの曲を購入。
踊っている写真はリハーサルの写真で、お姉さんの野々歩さんが
アップしたここより。

大工さんと猫

2012-12-17 | 農・生物
玄関まわりの改築を自宅を建築してもらった幹建設
依頼する。引き戸や壁をたてて、外からじわっとくる
寒さを防ごうって思った。

設計してもらったテラバヤシさんに相談して、内容が
決まって、いよいよ工事の日。現場監督の宮前さんは
久しぶり。

大工さんともどもみなさんで来た時は、人見知りの
激しいわが家の猫たちは、逃げ去って気配を消す。
どこに行ったかわからない。

吹き抜けのリビングに養生シートをはって作業が
始まり、設計家や現場監督が帰っていった頃、高い
ところから作業現場を見下ろしているチャミを見つ
ける。


何が始まったか気になるチャミ


しばらく、そこにいたんだけど、大工さんが休憩で
いなくなると、チャミはよほど見たかったんだろう、
階下まで降りてって、あちこち見回った。




大工さんが戻ってくる前には、また2階に逃げる。
それが、作業がだいぶ進んだ頃、とうとう傍まで
見にいく。



チャミは人の作業を見るのがとても好き。PCでうち
こむことや、料理をするのは「作業」とは見なさない。
紙や木を切ったりはったりしてると、そばでじっと
見ている。

もう一匹のツリは、もともと作業に関心が低い。大工
さんが何しようが、一度も行かなかったのが対照的w

ブラザーのプリンター

2012-12-16 | IT
2年前に買ったCANONのプリンターが調子が悪くなって
買い換えることに。もうちょっと使いたいけど、安い互換
インクを使ってたから、文句は言えないし、18,000円位は
十分元をとった気がしている。

HPのプリンターを買い足して、正規インク用で使ってるけど
プリントコストはかなり高い。ここで書いたように、バック
アップ用って感じ。

ほとんど使うのはCANON。色落ちというか色抜けすることが
多くなってきた。ノズルの調整などすれば元に戻ったりもする
が、頻度が多くなったのね。



買い替えの候補と思って価格コムとかネットを見て驚く。満足度の
上位にブラザーのプリンターがたくさんあったから。ランニングコ
ストが安くなる、もしくは互換インクを許容していることが武器み
たい。



手差し印刷ができることが決め手で、機種をDCP-J740Nに絞りこみ。
あとは立川のビッグカメラで確認して、決定。値段交渉もする必要も
なく、アマゾンの13,300円より安くって、ポイント込みで12,330円
とお得感。

ビッグカメラの1階がスマホとPC売場で統一されていたのは、好感が
もてる・・けど相変わらず音量が高く、うるさいのでさっさと出る。



選挙開票速報テレビを聴きながら、ぼちぼちセッティング。無線LANの
設定も簡単だし、安い機械なのにタッチパネルにもなっている。印刷
速度も速いし、クオリティもそこそこで、満足。



猫のツリが興味津々で、印刷のできはどうか、チェックしてたw

google map 一日早ければ・・

2012-12-15 | IT
google mapがiphone5に返ってきたと知ったのは、
宇都宮で迷ってなんとか目的地に行き着いた後だった。

弟夫婦が引っ越したので、新居へ車で向かった。apple
のmapは電車には弱いけど、車なら大丈夫やろうって
思ったのが間違い。行き着かない。

どうも違う・・と電話をかけようとしたら圏外。はたと
孤立感。夜で暗く人通りはない。住所表示版が見あたら
ないし、ポストや表札を見て回っても、住所どころか
名字もあまり書いていない・・

なんとかなるやろう、っておもって歩いてると遠くに
コンビニがあり、公衆電話が見えたのでホッとする。
これで電話ができて新居がわかる。そこから300メー
トル先だった。

softbankの問題ではなく、iphoneを再起動したら
電話通信も回復した。紙のマップももう捨てたし、
iphoneというかスマホだけに頼るリスクに直面してた。



appleのmapのアホ、もう使ったらんって思ったら、
google mapがこの13日に再登場してた、しかも
パワーアップして。

appleから掲載を拒否されて(合意にいたらなくて)
使えなくなった、google map for iphone。それが
ちゃんと iphone用に劇的に進化させていたんだね。

これを知ってれば、宇都宮行きももっと快適だった・・



ストリートビューはその現場にいるかの様だし、指先で
コントロールする感覚が随分向上して楽しい。その上、
自動車運転用ナビが充実してた。

渋滞情報も加わってきているし、音声案内はいまいちだけど、
でも慣れてくれば使える。そしてこの女性の声を聞くと
運転をきちんとしようという気分になる絶妙なキャス
ティング・・誰だろう?

その一端が垣間見られる解説映像がこちら;


Mapに関しては、GoogleはAppleの数段上を行ってると
思ったし、対処法や将来性に関して楽しみだと思える。
Appleがパワーや美しさの向上は素晴らしいが、新しい
使い方の提案に陰りを感じるので、巻き返せるのかな。

好きな赤ワインがわかる

2012-12-14 | 
近所にユンヌ・ペルルさんというワイン屋さんが
立川から引っ越してきたのが今年の初めのことで、
夏に知りあいに教わってから行きだした。

感じの良い女性店主が1人でやってるお店。開業して
10年経つとのことで、老舗の部類かもしれないw

彼女に大体の僕の好みを伝えるとこれはどうですかと
薦めてくれる。濃くがあってまろやかで美味しいワイン
なんていい加減なことを言っていたら、最初はスペイン
やイタリアワインを紹介。フランスビオワインの時も。

次回お店に行ったときに感想を伝えるのね。そしてとうとう
米国NAPAバレーのCANDORというジンファンデルに行き着く。
美味いとゆうか好き。本当おいしいと思う2千数百円。



HOPE FAMILYというワイナリーが葡萄の種類毎にブランドを
作っているそうだ。シラーのAUSTIN HOPEも評価高いみたいで、
飲んでみたい。



エノテカに行ったのでジンファンデルを探してもらった。
弁護士のJess Jacksonさんが家族経営しているKendall-
Jackson
というワイナリーのVINTNER`S RESERVE。

これまたうまい、というか好き。オバマ大統領も飲んでいる
ってエノテカのスタッフは言ってので、盛りあがったけど、
ちょっと違ってた。

彼が飲んでるのはKendall-Jacksonのシャルドネ。「ピープル」
誌がオバマ家を紹介した記事で、キッチンにあると報じたそうだ。
デイリーワインとして人気が高く、日本での小売価格は3045円。
それに関連して、いっぱい記事がでているね。



ナパバレーに行ったことがあるけど、ジンファンデルのおいしさには
目覚めなかった。たまたま飲んだのが合わなかったのかもしれないし、
ボクの好みが変わったのかもしれない。

自分の好みがわかるというのはとても幸せなこと。この歳になっても、
ワインでも。抜栓した後、空気を抜いておけば、最後まで美味しいって
感じる。ジンファンデルを軸に自分の好きなワイン探しをしてみようっと。

岡山の大手饅頭と倉敷の藤戸饅頭

2012-12-13 | 
岡山では有名なお菓子ですよ、と大手饅頭をいただく。
岡山といえば吉備団子だけど、知らなかった。酒粕と
小麦粉でてきた薄皮でこしあんを包んで球状にし、蒸し
たもの。酒の香りがして、そんなに甘くなくって美味しく
いただく。



なんで大手饅頭っていうだろう?将棋の大手だろうか、
大手町って中心街が岡山にもあるんだろうか・・って
思ったので、お茶しながらwikiをあたる。

1837年に誕生した。当時の店が岡山城大手門のそばに
あったことから、時の岡山藩主池田斉敏により「大手
まんぢゅう」と名づけられた。

とのこと。大手門か、そう言われればそうだと思う。

岡山出身の小説家、内田百間の大好物であり、夢にまで
見るほど好きだったことでも知られる。

へぇ、百間さんも好きだったんだ。それ以上に岡山出身とは
知らなかった。岡山にある旭川の緊急放水路である百間川から
名付けたそうだ。

隣の倉敷市にはほぼ同じ形態の「藤戸饅頭」がある。(中略)
大手まんぢゅうよりも長い歴史がある。包み紙を外せば両者の
見分けは付きにくいため、この状態でどちらと呼ぶかで岡山市
の者か倉敷市の者かが分かるという。


ほんとだ、見比べた写真がここに載ってたけど、見分けが
つかないなぁ。「藤戸饅頭」は鮮度にこだわって日持ちが
2~3日しかないらしい。お土産に県外にもっていくには、
「大手饅頭」が適しているから、そちらの方が有名だとか。


左が「藤戸饅頭」、右が「大手饅頭」

ボクはどっちも知らなかったから、なんか面白く感じた。

水田寛・「渋滞」をテーマにした新作展

2012-12-12 | art
恵比寿のNADiffに寄ったら2FのギャラリーMEMで
京都の水田寛さんという方の「渋滞 Trafic Jam」
いう展示会が開催されていた。入口で色づかいや形が
面白そうって思ったのね;



何も知らない方の絵を見るって、ちょっと新鮮な感じが
する。描くことが好きで、勢いがあって面白い。



この大きな絵がメインだと思うけど、全体の構成云々より
左から車を次々埋めていったそうだ。


いろんなサイズ・・部分の拡大みたいな絵もある。


雨の雫もテーマの一つだそうで、豆状の滴が多いそうだ。
12/25まで。写真はかつらスタジオから。