高校の国語の橋本武先生が亡くなられた。9月11日19時42分。
101歳。大往生だと思う。神戸の病院に入院されてて、同級生
が何人かお見舞いに行っていて、訃報の連絡が来た。翌日には
マスコミで報じられた。
国語の授業って毎日の様にあったから、6年間毎日の様に先生の
授業を受けていた。もっと真面目に受けておけばよかったって
思うのは卒業してから。それでもなんとか国語の力というのか
文章の力があるとすれば、先生の授業のおかげやと思う。不出
来な生徒やったけど、先生ありがとうございました。

ここにも書いたけど、中学の3年間は中勘助『銀の匙』だけを読
み込む授業だった。とても変わってるというかユニークな授業。
そういう授業をしたいと思ったのは先生が駆け出しの新米教師
だった頃、「生涯記憶に残るような授業がしてみたい。そのた
めには(中略)一生懸命に自分流を打ち出すことに努めた。」
☆
正月明けには、百人一首大会が毎年行事だった。先生が日栄社
から出版している『百人一首』をテキストに競った。全部覚え
ている猛者も何人もいたけど、ボクは好きな和歌が毎年増えて
いくって感じで楽しんでいた。

この日栄社からの古典翻訳本はシリーズとして出版されていく。
最初は『徒然草』に始まり、『枕草子』『伊勢物語』『更級日
記』と続く。高校生に古典を全文読んで欲しいという願いから
マンガの様なイラスト入りというのも面白い。初代のイラスト
レータ永井文明さんは鬼籍に入り、2代目の丘あつしさんも
亡くなられたので、シリーズが止まった。
☆
宝塚にも熱中され、多いときは年間150回行かれたそうで、多
くのタカラジェンヌから好かれたというか慕われているのは、
かっこよかった。給料の大半をつぎ込んでいた時期があるの
かも。
国語の教師を50年勤められて引退され、文化教室で『源氏物
語』などの講師を続けながら、『源氏物語』の現代語訳を完
成しはったことは、ここに書いた通り。数年かけて活字にも
なったとは正に偉業。
先生はそんなに年齢の不安は感じなかったそうだけど、「仕上
げてみると、よくぞ命が与えられていたと、神仏祖霊にご加護に
ひれ伏す思いは拭えない。」と思われたそうだ。
そんなもったいない『源氏物語』は本棚に積んであるから、読ま
ねばって思う。
☆
フジテレビのアナウンサーで、神奈川県知事になられた教え
子の黒岩祐治さんが『恩師の条件 : あなたは「恩師」と呼ば
れる自信がありますか?』を著しベストセラーになったのが
2005年。
100歳の誕生日の前月、『世界一受けたい授業』にご出演。ぜんぜんお元気。。
先生がマスコミで多く取りあげられ、国語論や教育論などの
本を何冊か書かれる。先生のことを思い出すたびに、教わっ
てたころの哀しくて甘酸っぱい感じが甦るとともに、宇宙的
視野でみなさんは活躍して欲しいという強い挨拶を思い出す。
折しも911の追悼式が米国内外で開かれていた。先生の安ら
かなご冥福を祈ります。
101歳。大往生だと思う。神戸の病院に入院されてて、同級生
が何人かお見舞いに行っていて、訃報の連絡が来た。翌日には
マスコミで報じられた。
国語の授業って毎日の様にあったから、6年間毎日の様に先生の
授業を受けていた。もっと真面目に受けておけばよかったって
思うのは卒業してから。それでもなんとか国語の力というのか
文章の力があるとすれば、先生の授業のおかげやと思う。不出
来な生徒やったけど、先生ありがとうございました。

ここにも書いたけど、中学の3年間は中勘助『銀の匙』だけを読
み込む授業だった。とても変わってるというかユニークな授業。
そういう授業をしたいと思ったのは先生が駆け出しの新米教師
だった頃、「生涯記憶に残るような授業がしてみたい。そのた
めには(中略)一生懸命に自分流を打ち出すことに努めた。」
☆
正月明けには、百人一首大会が毎年行事だった。先生が日栄社
から出版している『百人一首』をテキストに競った。全部覚え
ている猛者も何人もいたけど、ボクは好きな和歌が毎年増えて
いくって感じで楽しんでいた。

この日栄社からの古典翻訳本はシリーズとして出版されていく。
最初は『徒然草』に始まり、『枕草子』『伊勢物語』『更級日
記』と続く。高校生に古典を全文読んで欲しいという願いから
マンガの様なイラスト入りというのも面白い。初代のイラスト
レータ永井文明さんは鬼籍に入り、2代目の丘あつしさんも
亡くなられたので、シリーズが止まった。
☆
宝塚にも熱中され、多いときは年間150回行かれたそうで、多
くのタカラジェンヌから好かれたというか慕われているのは、
かっこよかった。給料の大半をつぎ込んでいた時期があるの
かも。
国語の教師を50年勤められて引退され、文化教室で『源氏物
語』などの講師を続けながら、『源氏物語』の現代語訳を完
成しはったことは、ここに書いた通り。数年かけて活字にも
なったとは正に偉業。
先生はそんなに年齢の不安は感じなかったそうだけど、「仕上
げてみると、よくぞ命が与えられていたと、神仏祖霊にご加護に
ひれ伏す思いは拭えない。」と思われたそうだ。
そんなもったいない『源氏物語』は本棚に積んであるから、読ま
ねばって思う。
☆
フジテレビのアナウンサーで、神奈川県知事になられた教え
子の黒岩祐治さんが『恩師の条件 : あなたは「恩師」と呼ば
れる自信がありますか?』を著しベストセラーになったのが
2005年。
100歳の誕生日の前月、『世界一受けたい授業』にご出演。ぜんぜんお元気。。
先生がマスコミで多く取りあげられ、国語論や教育論などの
本を何冊か書かれる。先生のことを思い出すたびに、教わっ
てたころの哀しくて甘酸っぱい感じが甦るとともに、宇宙的
視野でみなさんは活躍して欲しいという強い挨拶を思い出す。
折しも911の追悼式が米国内外で開かれていた。先生の安ら
かなご冥福を祈ります。
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