GreenNova活動奮闘記!!

グリーンノヴァは八王子市、青梅市、日高市、飯能市、日野市、国分寺市、川崎市、横浜市、他で造園・剪定・消毒・をしています。

高論卓説(笑)

2013年09月26日 | 代表 下川のブログ
先日の橋脚改修工事の中で「局面」(アール)の話が出た。
そこで思い出した一つの話をしたいと思う。

アールと言うととても建築的な感じがするが、剪定の世界でも局面(アール)はある。
「刈り込み」がその一つではないか?

この手法は刈り込み鋏を使って角を取ったり、まん丸くしたり・・

様々な形に刈り込むことを要求される。

植木屋に修行に行ってまずやらせてもらうのは「掃除」。

次はこの「刈り込み」だろう。

なかなか思うように、丸く刈り込めなかった私はある理論にたどり着いた。


それが・・
「線と線の理論」だ!

ちなみに、この言葉が通用するのは私の周りの極一部の人間だけ(笑)


その理論とは・・・

下に二つの汚い図を用意する。
私が手書きで書いたものなので勘弁していただけるとありがたい。


刈り込み鋏の刃は直線である。

この直線を用いて円を描くには、しかるべき場所に正確に・・そして規則的に刃をあてていくこと。


下の図は分かりやすく1cmの間隔でのマス目とする。(実際の現場では鋏の刃渡りが20センチぐらいなので1cm=20cm)

図の直線は鋏の切断面であると仮定していただきたい。



1センチ間隔で刃を規則的にあてていくとある程度の円が出来上がる。

しかしさらに細かく刃をあてていくと・・・



何ということでしょう。まん丸に!

この理論に気づいてからは、今までの倍、刃を入れる数が多くなったのだから、スピードと刃をあてる場所の正確さをとにかく磨いた。

結果、かなりきれいで早かったと自負する!


上の理論にたどり着くまでの解説は格好良すぎるので、後日談を足しておく。

この理論を編み出してから早14年。
現場を離れてから早7年。

「綺麗で早い」を実践し現場で輝いた後、夜の酒場で「編み出した理論」を肴に、皆に説いて有頂天になってた私。
要は7年前まで。

先日、ふと現場に顔を出し、得意げに刈り込みを披露しようと実技開始。








・・全然ダメ。
何がダメとかそんなことも話したくないくらいダメ。







技術は素人並みに落ちぶれていた私。



最後は、その場にいた職人に「私が切ったさっきの場所・・直しておいてな・・」





過去の栄光にしがみ付き恥ずかしい思いをした真夏の帰り道。



夜は早く寝た。






今、現場で働く輝く若手に言いたい。

「独自の理論を打ち立てて矜持を持って仕事をこなしなさい!そして、大いに自惚れなさい!そして挫折しなさい!年を重ねたころ過去の栄光にしがみ付くのはやめなさい。みっともない。あの頃の気力、体力、傲慢さは若さゆえなしえるものである。よりよく年を重ねていくことを目指しなさい!」






「青年よ。大志を抱け!」






W・S・クラークが述べたこの言葉の意味を感情が咀嚼したのはつい最近だった・・・

クラーク博士・・・

橋梁改修工事 その3

2013年09月21日 | 代表 下川のブログ

親柱、束柱が立ったところからの続き。

続いては欄干の製作。
ボルト穴を場所場所に空けていき・・

押さえて固定する。
これは押さえてしならせて固定するため、かなり大変だ・・
通常使う杉材などなら簡単に反るのだが、なんといっても今回はサイプレス・・
いや~・・大変だった・・


これを2枚重ね。


そして上部に笠木を付け防湿シートを貼り・・
元々あった銅板を取り付けていく。


今回、かなり手を焼いたのが、この銅板の取り付け。

銅板を固定するにはステンレスや鉄の釘を使うと化学反応を起こしてしまう為、同じ銅で出来た釘を用いる。

しかし、この銅釘。

やわらかいのだ!

しかも打ち込む材は「サイプレス」

何度やっても・・・


曲がる曲がる・・

しょうがないので下穴を空けて打ち込みましたとさ。


そして親柱に銅板で作った被せを乗せて・・・




完成!


これから、いろりのシーズンになり多数のお客様が来客されると思うが皆様に渡っていただきたいものである。

橋梁改修工事 その2

2013年09月20日 | 代表 下川のブログ
さて前回で撤去は終わったので、今回からは新材を使って生まれ変わらせていく。

主桁の板を半分に刻んでいく。


ここで重要なのが…
なぜ刻むのか?

「そのまま使った方が距離を稼げて作業も早いじゃないか」と思う人もいるはず。

しかし・・
土台に局面(アール)がある場合は極力細かく沿わせていかないと綺麗な曲線が出ないのだ。
多角形のような橋になったら格好悪いしね。

刻んだ主桁をどんどん貼って行く。


貼り終わるとこうなる。


束柱もどんどん刻んでいく。


120×120の太い親柱も立ち・・


束柱も納まった。


あと一歩。
続きは次回。

橋梁改修工事 その1

2013年09月16日 | 代表 下川のブログ
前回、お知らせした橋梁の改修工事をお伝えしよう。


いたるところが傷んでいる。

まずは解体である。

大工の作ったものとは素晴らしいものでなるべく釘を隠して作るために解体にも順番がある。

家のサッシ回りなども「窓枠一つとりたくても、基礎部分まで解体しないととれない」原理と同じである。

まずは欄干の笠木部分の解体。
銅板で作ってあった笠木は再利用するので綺麗に剥がし取っておく。





束柱も取り、続いて主桁の解体。


どんどん剥がす。

さて、鉄骨の骨組みだけになった。

錆止めは塗布済み。

さて次からは、大工仕事の始まり始まり!

続きは2,3日中にあげるのでしばしお待ちを!

このはし渡るべからず

2013年09月06日 | 代表 下川のブログ
またまた期間が開いてしまった・・


今回のお話はつい先日、いろりの里 ごん助様からいただいたお仕事。

庭園内にある古くなってしまった橋の改修工事なのだが、その橋の写真がこれ。





少しだけアーチを描いた立派な橋。

ごん助様には度々お仕事を頂いていたので、最初の頃からこの橋の存在は知っていた。


その当初から私は何を思っていたか・・

実は・・
昔懐かしのアニメ「一休さん」を思い出していたのである。

アニメの中で、この橋に良く似た壊れかけた橋があり、表題の言葉が書かれた札が立っていたような記憶がある。

なので私は、知りえた当初から勝手に「一休橋」と心の中で命名していた。



そんな感慨深い(!?)橋の修復の依頼をいただけたことを素直に喜んだ!


ちなみに上で話した一休さんの落ちは


「端(はし)ではなく、真ん中を堂々と渡れば平気!」


と言って余裕で壊れかけた橋を渡る話だったと記憶する。(違っていたら申し訳ない・・)


今回はなるべく朽ちないように、当社で良く使う材「サイプレス(オーストラリア桧)」を使って施工することにした。

出来るだけ綺麗に生き返らせたい。