ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

Play back ちいチャン物語(197)詩

2017年08月02日 19時19分02秒 | 日記

ちいチャンは、困っていました。

学校の、国語の先生が、

「明日まで、詩を書いて来るように。」

と、宿題を出したのです。

“詩”は、どう書くのか、

ちいチャンはわかりません。

ずっとノートとにらめっこをして、悩んでいます。

「ちいチャン、どうしたんだい?」

側で、

洗濯物をたたんでいたおばあちゃんが聞きます。

「おばあちゃん、詩って、どうやって書くの?」

と、ちいチャンが聞きます。

「思ったことを書けばいいんだよ。」

と、おばあちゃんが答えます。

思ったことが浮かばないちいチャンは、

頭の中がまっ白です。

すると、

「空を見てごらん。あの雲はどうかな?」

と、おばあちゃんが言いました。

「白くて大きくて、クジラみたいだよ。」

と、ちいチャンが答えます。

「じゃあ、それを書けばいいんだよ。」

と、おばあちゃんが言いました。

ちいチャンは、クジラのような雲を見ていると、

雲は動いて進んでいました。

動くと、今度は形を変えて、後に小さな雲が付いて来ます。

(親子のクジラだ!)

楽しくなったちいチャンは、

クジラの親子の詩を書くことにしました。

雲のクジラの親子は、ふわふわふわふわと、

空を通り過ぎて行きました。

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