お盆の頃、
ちいチャンの家には、毎年何処からか、
丸い大きな缶に入った、チョコレートが届きます。
缶のチョコレートが届くと、おばあちゃんは、
仏壇に、一年間お供えをしておいた、
古い缶のチョコレートと入れ替えます。
そして、ちいチャンに、おやつとして、
古い缶のチョコレートをくれます。
ちいチャンは、チョコレートが大好きです。
でも、
仏壇に、一年間供えてあったチョコレートは、
包みを開けると、白くなっていて、
なんだか少し、変な味がします。
おばあちゃんは、
「仏様が食べたから。」
だと、言います。
仏壇のチョコレートは、
毎年、同じ味がします。