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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

東京マラソン

2008-02-18 | その他あれこれ
・新宿にホテルを移したところ,明日の朝は交通規制があるとフロントで言われる。全然マークしていなかったのだが,このホテルは東京マラソンが行われるスタート地点にものすごく近かったのであった。ホテルの部屋の窓からは,なんと,都庁前のスタート会場が見えるほど。9時ごろに先に車椅子の選手達のスタートが見えた。まさに目の前を通過していくとなれば,沿道から声援をかけないわけにはいかないということで,早速,身支度して応援に行く。通りは既に4重5重もの人垣である。

・9:10の号砲とともに,10名ほどの先頭グループが飛ぶように走り去る,報道のシャッターがやかましく切られていく。昨晩,エレベーターで一緒になったアフリカの選手(だと思われる人物)がいたような,違ったような・・・。その後もいつまで経っても人の波が途切れることはなく,このマラソンの規模の大きさを実感。TVニュースで観ると3万人を超える人たちが走っていたそうで,なるほどと納得。



・長かった東京滞在もようやく終わり,北海道へ戻るフライト。何か雑誌を買おうとしていたら,ブルータスが“犬”特集だったので,思わず買ってしまった。犬,買いたいけどねえ・・・。明日から現実世界に戻るわけだが(戻れるんだろうか・・・),宿題山積である。一つずつ片付けていくとしよう。

ゼミ発表

2008-02-15 | 研究ノート
・昨日のアカエゾマツのゼミ発表では、かなりの質問やコメントを頂いて、なかなかの反響であった。しかし、途中でついていけなくなった学生も多かったようで、やや詰めすぎたかと反省。学生のSさんいわく、「発表している先生が楽しそうでした・・・」。何かよく分からくても、(こちらが・・・?)楽しんでいる様子だけは伝わっているようである。この研究、動機が不純(?)なだけに、うまく説明するのがなかなか難しい。この研究、local adaptationにはつながらないのでは、という指摘はもっともである。

・秩父のSさんとK林長から、アカエゾマツは実は環境適応能力がありすぎるので、実はlocal adaptationの研究には難しいのではないか、という深ーいご指摘を受ける。エゾマツの方がいいんじゃない、とも言われたが、アカエゾマツが好きだからやっているわけで、こちらもそう簡単にいきそうにないことは既に実感している。難しいのは大いに結構だが、後はどのようなストーリーを組み立てていくかが課題になりそうである。

・そのまま飲み会突入といきたかったが、5時からの会議開始が延びたために、研究部にて皆が飲み会へと参加していくのを横目で見ながらの待機、というあまりにも厳しい”おあずけ状態”となる。ようやく終わって、宴会。つぎつぎと手料理が出てきて、最後はシャンパンゼリーとイチゴのデザート、いやはや素晴らしかった。

夕焼け小焼け

2008-02-14 | 研究ノート
・朝から会議が続く。午後になるとさすがにへばる。日差しが柔らかく差し込んでくると、次第にまぶたが・・・。会議終了後、明日のプレゼン作成。いよいよ火が付いた状態。よく考えてみると、Iくんに任せていた生理や形態の部分は、それぞれのパラメータがどのような意味を持つのかちゃんと勉強していなかった。

・外は夕焼け。空気がきれい過ぎない方が夕焼けが美しいと聞いたような気も・・・。



・クロロフィル含量について付け焼刃的な勉強。東北大学のHさんのホームページは噂どおり(?)、すごい充実している。見習いたいものである。苦手だと言ってばかりで逃げていた付けが回ってきたという感じである。Iくんにも再度確認をさせてもらって、何となく逃げ切れる、か・・・。

・さて、必死にスライドを作成していくうちに、今回の結果は、1.標高のクライン、2.前山湿地のストレス、の2点で集約されそう、という気がしてきた。最初は、前山湿地と13林班湿地の挙動が違うことで困っていたのだが、むしろ、同じ湿地といえど、受けているストレス(の程度)が違うのではないか、ということが面白いように思えてきた。

・そうなると、環境の違いを表現できているかどうかなのだが、今のところのパラメータでは難しいのが実態である。やはり、水位計などが必要ということだろうか。いずれにしても、前山上湿地、前山中火山礫を加えることで、もう少し違った側面が見えてくることだろう。

醤油味

2008-02-13 | その他あれこれ
・午前中、スターバックスを片手に15日のプレゼン準備。ちょこちょことRの図を改訂しつつ、ようやくアカエゾのプレゼンの流れが出来上がってきた。イントロとまとめはずいぶんと変わってしまったが、より正直な流れになったともいえるか・・・。まとめのスライドが後少しである。

・続いて、北海道の林木育種の50周年原稿を仕上げる。写真と図を入れるだけで、ずいぶんと分かりやすくなった気がする。細かい表現も修正し、ようやく完了。かなりファイルが重たくなってしまった。最終チェックをして、無理やり函館のKさんに送信。これで一通り終了、のはずである。

・トドマツ種子散布論文の修正原稿につける手紙の作成。厳しい雑誌ほど、この手紙をちゃんと書いていないと蹴られることがある。丁寧に説明しないとまずいので、ヤチダモのときもそうしたのだが、手紙自体を英文校閲に出した方がいいかもしれない。修正原稿本体の作成はこれからである。



・午後からはひたすら会議。終了後、ホテル近くのラーメンを食する。”こがし醤油”味。細めんなのはいいが、つゆは真っ黒なことに驚く。ふむ、なかなか旨い。もう少し麺が固いと嬉しいのだが・・・。

修悦体

2008-02-12 | その他あれこれ
・秋葉原からつくばエクスプレスで森林総研に向かう。秋葉原ではかなり地下にもぐっているようである。つくば方面から東京に向かう人は想像以上に多く、電車からは、すごい人数が掃きだされてくる。逆方向へと向かう当方は、いかに流れに逆らわずに泳いでいくかが問題である。

・つくばエクスプレスは、駅も車両も新しく、なるほど快適である。筑波界隈に着くと、東京よりもマスクを装着している人が目に付く。とはいえ、現在のマスク装着率は10%程度といったところか・・・。天気が悪かったのが幸いしたのか、重症患者である当方も、少し鼻の調子がおかしい程度で済んだので助かった。

・会議では、福岡時代の知り合いKさんに再会して、実に懐かしかった。こんなところで再び会うとは、人生分からないものである。5時過ぎまで缶詰になり、懇親会出席後、今度は牛久から東京に戻る。日暮里で乗り換えると、そこにはどこかで見た独特の書体が・・・。おお、これはちょっと前に有名になった”修悦体”ではなかろうか。



・話題になるだけあって、確かに目につく。さらに、色も形も”進化”しているような・・・。ところで、富良野も当方がこちらに来た途端に大雪になったそうだが、東京も寒い。日によって全然違うので、体調管理がなかなか難しい。

夜間飛行

2008-02-11 | その他あれこれ
・明日からの筑波での会議に合わせての東京入り。今回の出張は2月18日(月)までなので,実に長い。今日は3連休ということもあってか,午後5時過ぎの便が満席だったので,午後8時20分からのフライトとなった。この便に乗るのは初めてであるが,午後5時過ぎに富良野駅を出発するバスの窓の外はすでに真っ暗である。これだとホテルに到着するのは11時過ぎとなりそうである,普段,夜更かししない(というか,眠くなっちゃってできない)当方にとっては辛いスケジュールだ。

・空港で2時間も時間があったので,15日のゼミ用のプレゼンファイルを作成。結果のファイルはほとんど完成しているのだが,肝心の“イントロ”と“まとめ”がぐらついている。マイクロサテライト解析の結果を前座的に持ってくる方が話しやすいような気がしてきたので,さらに作り変える。まだまだ,すっきりとはいかない。もう少し,というところまでは来ていると思うのだが,なかなか捉えきれないような印象だ。

・バスと飛行機の機内で,今野敏著の「隠蔽捜査」を一気に読破してしまった。テンポがよくて,読後感も爽快。一見鼻持ちならないが,一癖も二癖もある変人キャリア“竜崎伸也”が主人公である小説の第一弾である。実は,先に第二弾である「果断」を読んでいたわけだが,こちらも期待にたがわず面白かった(筆が乗っている感じ!)。やはり登場人物のキャラクターに魅力を感じられるかどうかは重要な要素である。

そば湯の心

2008-02-10 | その他あれこれ
・北の峰の蕎麦屋”十六文”で納豆そばを頂く。子供もだいぶ食べる量が増えて、大盛り二つでも足りないほどである。そば屋では、いつもどおり、そば湯が出される。ところで、そば湯って実はあまり美味しいと思ったことがない。健康にいいから食べるもんだろうか・・・。



・子供がまたスキーに行きたいということで、午後から2本だけ滑る。それにしてもいい天気で大雪山系がすぐ近くに見える。子供のハの字はすっかり定着し、どんな斜面でもスピードを完全にコントロールできるようになり、すっかりスキーが楽しくなったらしい。正味1時間くらいのスキーだが、実に気持ちよい。


小さな先生

2008-02-09 | その他あれこれ
・子供の幼稚園の友達6家族と一緒にスキー場へ。先週のプロによるレッスンの効果はどうかということだったが、なるほどスキーの動かし方がずいぶん良くなっている(これぞまさしく、”板についてる"?)。1回目の滑りでは既にスキー上級者である友達達に、あっという間に置いてかれてしまった。しかし、確実に一人で滑る距離が伸びている。なんといっても、ハの字でスピードをかなり制御できるようになっているのだから、プロレッスンは伊達ではない。



・3回目からは、いつの間にやら、大の仲良しの双子と一緒にびゅんびゅん滑っている。友達の姿が一番の先生のようで、ほって置いても、勝手にうまくなっていく。こちらもストレスフリーで滑ることができた。しかし、以前、泣きまくっていた子供が、いきなり一人で滑れるようになっちゃうとは・・・子供の成長はすごいもんだ。

・午後からも子供同士で遊びに行ってしまい、当方一人が家に残される珍しい展開。現在、何かと立て込んでいるのでずっと先送りにされていたヒノキ論文の修正を行う。2時間かけて、細かいところも含めてようやく修正ができた。これで、かなり流れがよくなったと思うのだが、新しい計算のところの記述は参考になる論文がないので難しい。

札幌祭り

2008-02-08 | フィールドから
・札幌出張。“雪祭り”のためか滝川からの特急指定席は満席である。滝川の吹きさらしのホームで10分ほど電車を待っていると,心底,体が冷えた。特急列車の名前はいつの間にか“カムイ号”となり,車両シートも新しくなった。午前中,久しぶりに北大のKさんを訪ねる。校舎前には妙な雪の塊があり,よくよく見ると埋もれた自転車であった。春まではこのままなのだろうか。



・10時半過ぎ,Kさん研究室に到着。挨拶もそこそこにトドマツ種子散布論文の改訂に関する打ち合わせ。昨晩アップロードさせていただいたファイルは既に読み解かれ,ベイズモデルの再解析が既に進行中である(さすが!)。後はモデルに関する細かい指摘に対する修正方針を相談しつつ,具体的な作業方法についても打合せる。危ういところでLさんのリクエストを思い出し,倒木ごとにプロット外の割合を図示する方法について,Rでのデータ・マイニングと作図を実演していただく。全体としては特に大きな問題点はなく,打合せ終了ということで,正門前の居酒屋風の店で早めの昼食を一緒に頂く。

・昼食をとりつつ,Rのデータ・マイニングに関する技術習得をするにはどうすればいいか,という相談をしたところ,間瀬茂さん著の赤本「Rプログラミングマニュアル」を紹介していただいた。あまたあるRマニュアル本の中でも,統計や作図(あるいはインストール方法など)は一切省いた内容というところが他とは一線を画している。当方にはまさしく欲しい情報が満載である(ちょっと前だったら,すぐには飛びつかなかったかも・・・)。紀伊国屋まで付き合っていただいたKさんと別れて,かでる2・7へ向かう。

・午後から北海道の林木育種の編集会議。50周年記念誌の編集作業は15日締め切り。細かいフォントや体裁など,ギリギリと打合せたためか,いつになく,会議は活発であった。やはり,自分の身に降りかかるとなると発言も積極的にならざるを得ないということであろう。しかし,よく考えてみると,11日から東京長期出張なので,これまた,なかなかタイトなスケジュールである。会議の合間を見つけて,ホテルから原稿送信となりそう,だ。

・帰りの電車内で,15日の演習林ゼミのプレゼン資料を作成。科研で進行中のアカエゾマツの環境変異のお話なんだが,Iくんの言葉を借りれば“やんちゃな”データ達をどのようなストーリーで束ねていくか・・・。研究動機ははっきりしているのだが,それに直線的に向かっていない感覚が残っているので,プレゼンももたつきがちである。分かったこと(分からないことが分かったこと?)を端的にまとめる必要がありそうだ。

ルー的会話

2008-02-07 | 研究ノート
・トドマツ種子散布論文の改訂作業。Lさんと電話で連絡をひたすら議論しつつ、一歩一歩改訂作業を進めていく。ようやく核SSRの再解析が納得できるところまで行ったので、cpSSRを使って母親特定の作業に入る。朝5時半に起きて解析して、一応できたと思ったのだが、前回とはまるで違う結果になっている(なぜか種子散布距離の頻度分布は似ている)。どう考えてもおかしいということで、もう一度、落ち着いてやり直してみると、なるほど、当方の(おそらくコピー&ペーストに関連する)単純ミスであった。

・コピー&ペースト、並び替え、新しいファイル作成などをやっていくと、これほどまでに間違えてしまうものか・・・(当方の性格の問題?)。早くRでのマイニングを覚えた方がいいのだが、つい時間に追われると無理やりなことをやってしまう。今更、エクセルの達人になってどうするということなんだが・・・。自殖に関する結果の不一致の原因も突き止めることができ、最終的には双方が納得できる結果となった(当然だが、前回とはほとんど結果が変わらない)。しかし、一連の作業の中で、Lさんが納得できないと言ったことは全てちゃんとした理由があった(ほとんどが当方のミス)。その眼力には感服である。

・10時半からメールサーバー移行作業で全職員のメールが使えなくなるということで、10時半前に駆け込みメールをいくつか。予告どおり、それ以降は一切のメールがこなくなった。使えないとなるとあきらめもつくところもあり、それはそれで平穏な心につながるような・・・。

・3時半よりD氏の研究まとめの相談ということで、K林長も同席の上で3者面談。自分の研究をまとめてくれたのはいいんだが、94ページに及ぶ(テーブルがさらに30ページ)”レポート”なるものはあまりにも厚すぎて何が大事なんだかさっぱり分からない。要するに、取ったデータを全部載せてみましたということのようで・・・。結局、何を言いたくてどれが一番重要な図なんだというのを聞き出すのが大変であった。だんだんこちらも熱くなってくると、英語を選んでいるのが面倒になり、「Storyがimportantなんだから、Most important figureをselectしてshortenしなきゃダメ」・・・。これじゃあ、まさにルー大柴である。

・4時半から勉強会。本日は、生産現場での広葉樹材の採材方法について、Kさんによる発表。今回の現場では、ある程度質の高い広葉樹材(主にダケカンバ)がまとまって出材されたこともあり、長材をうまく採るなど、細部にわたり工夫をしている(さすが!)。玉切りした材の木口からどこまで腐れが続いているかを判断して、最も効率よく(しかも経済的な価値が高いように)採材するにはどうするか、といったお話。そこでは経験と勘が重要なわけであるが、それと同時に確率的にどのように採材すれば危険が少ないかという熟考も必要な世界である。「白い腐れは中までいくが、黒い腐れは途中で止まることがある」とか、含蓄のある言葉が飛び出す。実に面白い。しかし、こうした話を聞くにつけ、自分が林業現場にいるということを感じ、そのことに幸運を感じるとともに、身が引き締まる想いである。