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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

トリプルブッキング

2007-10-18 | フィールドから
・来客3件。トリプルブッキングである。午前中、名古屋大のT氏と道立林業試験場のK氏を樹木園とカラマツ雑種試験地を案内。折りしも本日は樹木園の播種日。みんなで播種をしている様子を見ていただく。今年から立ち枯れ病防止を目的に、播種床の焼却している。焼却したところとコントロールでは色がはっきりと異なる。



・案内した中では、ブナ産地試験とトドマツ標高別試験に興味を持っていただけたようである。やはり産地試験は一目瞭然なところが強い。

・樹木園内でウダイカンバ密植試験地の測定をしている東京大のUくんを放置して、飯島くん、東大のBさんとともに、13林班と前山のアカエゾ湿地林にいく。紅葉が本当に美しい。ロガーを冬仕様に変更したのだが、吸い上げるパソコンの調子が悪く、危ないところであった。この仕事ではいろんなことが起こるからねえ。明日も何とか天気が持ちそう。大麓山頂トライアルである。


夕暮れの美瑛

2007-10-17 | その他あれこれ
・“投稿論文を執筆するためのミニ講座”のレジュメを作成する。まずは,ノートに思いつくままに書いてみる。やっぱり鍵はイントロと考察にあるので,それらを中心に,自分が普段やっていることを書き出してみる。まずは文献集め辺りから書いてみると,自分が無意識の元にやっていることが確認できて面白い。

・I先生と来年3月の森林学会のバイテク林木育種研究会について打ち合わせ。テーマは決めてあるので、後は話題提供者を誰にするという問題。その場で電話していただいたり、インターネットで調べたりしていただいたので、一気に進んだ。後はこちらで細部を詰めていく作業に移ることができそう。



・旭川空港に着くと雨が降っていたようで寒い。美瑛のパン屋に寄ると夕暮れがなんともいえない雰囲気をかもし出している。山の頂は本格的な雪である。

蜂とカツラ

2007-10-16 | 研究ノート
・富田君と東大にてカツラ打ち合わせ。二成分モデルに方向性を加味した解析を試す(のを傍からみる)。下流から上流へのジーンフローが卓越していることが改めて確認できた。風データについてもあれこれと検討し、改めて論文の売りを確認。結果は揃ってきたわけだが、ここからどう進めていくかが問題である。

・自主ゼミ参加。北海道のセイヨウオオマルハナバチについてのお話。セイヨウは、鳥沼でも実際に見ていただけに身近な話題として聞くことができた。今回ゼミに参加して分かったのは、ハチ専門家(?)の常識というのがかなり特化しているということである。マルハナバチの巣を見つけるというのがいかに難しいかということを初めて知った(そういえば、一度も見たことはない・・・)。生活史なども知らないことばかりで、社会性昆虫の底深さを知ることに・・・。発表では、個々の研究で見出した学術的な新知見と全体のストーリーの”結びつき”が今後のポイントになる、のではないだろうか。

・ゼミ終了後に近くの居酒屋で、秩父のSさんから以前、海外から専門家を招いて(?)論文執筆講座をやったことがあり、非常に有益だったという話を聞く。うーん、自分もぜひ体験したかった。そんな流れで、「12月6日の集中講義の中で論文執筆ミニ講義をやる」と宣言してしまう(まだ本当の講義準備も終わっていないんだけど・・・)。まあ、元々やろうと考えていたのだが、話しているうちにイメージが固まる。「学会発表が終わって、そこから論文執筆へと取り掛かるヒト」という設定にするのがよかろうか・・・。こうして自分でハードルを上げているわけだが、”物書き”の一人として「論文を書く楽しさ」をなんとか伝えたい。うん。


駒場って・・・

2007-10-15 | その他あれこれ
・冬季体験ゼミの紹介のために上京。教養学部対象なので駒場でガイダンスを行うわけだが、そもそも駒場ってどこだ・・・。当方、東大出身ではないので、駒場に行くのは実は初めてである。とても一人では行けそうにないので、Y氏にくっついていく。知っている人にとっては当たり前だろうけど、駒場は駒込とは関係がない。実は、澁谷駅から井の頭線ですぐであった(全然知らんかった)。

・ガイダンスでは160名収容できる教室に学生が溢れかえっている。50人分の資料を用意したのだが、全然足りん。当演習林としては、選木体験(匠の技を学ぶ)と動物痕跡のGPSトレースを主なテーマにしたのだが、これは意外と興味を引いたらしく、ガイダンス終了直後に申し込んでくれた学生も何人かいたみたい。飛行機内で頑張って、パワーポイントファイルを作成したかいがあった。それにしても、やっぱり動物は強いねえ。

・今回のガイダンスの目玉(?)、伊豆ゼミの人気はカリスマ的であった。今回は4人の教員が各演習林のプレゼンを行ったわけだが、当方にとってはそれぞれに参考になるところがあった。特に、どんな情報が必要とされていて、学生たちがどういう興味をもっているかが垣間見れた気がする。今後はもう一工夫することができそうだ。

休日

2007-10-14 | その他あれこれ
・久しぶりに予定がないということで、家でゆっくりと過ごす。昨日のせいか、肩がこっている。買い物などを終えて、30分ほど昼寝。やっと頭がすっきりした。15日のガイダンス資料を作成しないといかんのだが、どうもやる気がしない・・・。などと言っていても仕方がないので、ボチボチと作成。

・Forest Ecology and ManagementのEditing Boardなどを眺める。最近の投稿規程は難しい。以前のように、PDFファイルを添付ファイルで送るのが一番楽だったのだが・・・。夜になって飯島くんと連絡がつき、バタバタとやりとりをしつつ、一気に地がき論文の投稿作業をすることに。ちょっとすったもんだしつつ、えいっと気合のクリック。ふう。投稿するとやっぱり気持ちが落ち着く。

・ブログは、自分のスケジュールを振り返るには実にいいツールである。地がき論文に本格的に着手したのは、7月3日である(その前に森林学会でのポスター発表をやったのがきっかけだ)。次に長池さんの指摘を受けて大幅改訂したのが、9月14日。そして投稿したのが10月14日・・・と。

・この論文は飯島くんとの往復書簡が機能して、かなり(というよりも相当に)順調に進んだといってよいわけなんだけど、それでもやっぱり3ヶ月半はかかっている。論文を書くということはかくも作業なわけなんだが、やっぱり受理されたときの喜びが忘れられずに苦行に打ち込むわけ、なんです。いい結果をぜひとも期待したいところである。

練習試合2本

2007-10-13 | その他あれこれ
・バスケットで2校を迎えての練習試合。助成金と寄付金で購入したデジタイマ初舞台である。やはり自分のところにあるのはいいねえ。8時半から開場設置で、多くのお父さんやお母さんに来ていただいた。1試合目、Tチームと対戦。最初は、ぎりぎりに競っていたが、3Qあたりから引き離して、快勝。しかし、思ったよりも強かった。うちの動きもなかなかよかった!

・2戦目は午後から迎えたNチーム。もともと強いチームであるが、たまたま4番が不在だったせいか、いつもほどの凄みは感じられない。3Qには3点差まで迫ったのだが、最後は9点差で惜敗。「いい試合」ができるのと、「勝つ」ということとは違うわけで、この辺がわがチームの壁である。あと1本というところなんだけどねえ・・・。来週は初の合宿&最強チームとの対戦。どうなることやら・・・。

・ミニゲームもやったので、8時半から5時過ぎまでとなった。いやー、長かった。しかし、ミニゲームをたっぷりやれたので全員が試合に出ることができた。ちびっ子チームもだいぶ形になってきた。今後が楽しみである。

地がき論文完成?

2007-10-12 | 研究ノート
・今日は現地作業がなくなったので、ようやく落ち着いて室内作業ができた。地がき論文の英文校閲をLaTexに反映させる。飯島くんに大部分をやってもらっていたので、Discussパートが中心である。相変わらず”the”の使い方とか、まだまだだねえ。反映作業というのは大変でミスも起こりがちだけど、こうした作業を進めることで英語力強化につながる(と信じたい・・・)。午後までかかってようやく完成か・・・。16日か17日にいよいよ投稿の運びとなり、投稿規程をダウンロード。

・重なるときには重なるもので・・・。先日ある国際誌から審査依頼が来たと思ったら立て続けに二つも届いてしまう(一つは修正原稿)。このスケジュールの中でさすがに3つは無理だ。途中まで見たのはやった方がいいだろうということで、新規の1つは断りを入れる。総説の審査というのは初めてである。なんか色々とやることが溜まっているはずなのだが、すごい勢いで忘れているような気がする。自己防衛反応っていうのか、こういうのも・・・?

冬虫夏草

2007-10-11 | フィールドから
・エゾマツ人工林の現地検討。高齢級のエゾマツ人工林を3箇所回る。最も古いのは大正時代に植林されたもの(1914年植)。不成績な場所には、トドマツが補植されている。このトドマツは北海道でも最も古い造林地の一つらしい。



・東山の人工林は成長も悪くない。ゲストから円盤ディスクを採取して年輪を調べてはどうかというアイデアを頂く。また、土壌についても簡単な調査をすることに・・・。やっぱり文殊の知恵である。今年度の伐採予定の人工林については、伐根の腐朽調査をしていただくことになった。エゾマツ人工林の腐朽は調査事例も少ないので貴重な報告になる(はずである)。



・ところで、エゾマツ幹にちょっと見たことのないセミがとまっていた。当方は別に不思議にも思わずに、「まだいるんだなあ・・・」くらいにしか思わなかったのだが、実はこれは冬虫夏草の仕業らしい(セミは既に死亡している)。枝に止まったまま落ちずにいるのが、考えてみれば妙なわけだが全然考えもしなかった。よく見ると、ほとんどのエゾマツにセミがくっついている。異様な光景である。

雪虫のころ

2007-10-10 | フィールドから
・昨日検討した12林班に更新用各種母材を設置する。6処理ということで、ポールを中心に6角形に設置すると、何か怪しげな儀式をやっているような気になる。地がきと天然林で植生と落ち葉の被度などを調査しておく。地がき場所では、当然のように実生は生えていない(やったばっかりだから)。植生も0%である。落ち葉の量は場所によって意外とばらついている。種類はダケカンバがほとんどだが、ハリギリなどもある。



・天然林では、昨日設置したばかりなのにいきなり場所を忘れていたりして、探すのに手間取る。ササを刈り払って同様に設置。当然ながらクマイザサの被度が80%を超えている。高木種の実生はほとんどないが、少し標高の低いところではシナノキがササの下で多少更新していた。意外と暗くても大丈夫なもんだ。

・事業区会林道をひた走って西瓜峠に抜ける。ストローブ人工林では、ストローブの薄い緑にツタウルシの黄色、オレンジ、赤とがよく映えている。樹木園まで降りてくると、ふらふらと雪虫が飛んでいる。現場では見なかったのだが・・・。今年は雪が案外早いのかもしれないねえ。

紅葉の季節

2007-10-09 | フィールドから
・個性的な4名のゲストを迎えて、12林班でエゾマツの更新試験を行うための現地検討。また紅葉が進み、ずいぶんと赤や黄色、オレンジが目立つようになった。里山でも、林床のツタウルシが実にいい色をしている。



・地拵え場所と天然林内の比較を行うことで話がまとまり、明日の設置場所を決めていく。まさしくランダムという感じ。これは、1つ1つの環境条件をいかに定量するかが問題だろうな。



・ふと道端に目をやると、エゾマツが球果からそのまま発芽しているものを発見。ストローブマツでは見たことがあったが、エゾマツでは初めてである。変。



・ダケカンバに巻きついたツタウルシも赤く色づいている。これで日が差してくれると最高なんだが・・・。帰りがけには虹が見えた。明日は晴れてくれる、といいのだが・・・。




・苗畑では、明日の試験のための下準備。あーでもない、こーでもないと話しながら、結局、樹木園スタッフに手伝ってもらうことに・・・。今日はずいぶんと寒かったが、実は大麓山頂は雪が降ったらしい。ショック。19日、大丈夫か・・・。