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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

武夷山自然保護区にて

2006-10-22 | フィールドから
・武夷山自然保護区は,本日,竹の国際文化市が開催されているとのことで,大変な賑わいである.まずは,中腹の展望台に行く.兵士が管理していて,少々物々しい雰囲気であるが,彼らの見せる笑顔にほっとする.展望台では,見事なV字型の地形が見渡せる.この付近は二次林らしいが,場所によっては植えた孟宗竹が広がり,「竹の海」と表現される場所もある.竹は重要な収入資源らしく,あちこちでトラックに積み込んでいる姿を目撃する.



・自然博物館で詳しい説明を受ける.ガイドの女の子は,とてもハキハキして気持ちがいいし,よく動くし,声もよく通る.ここ武夷山は5万haが保護区となっており,300-1500mは常緑広葉樹林,1100-1600mは針広混交林,1500-1800mは針葉樹林,1700-1900mは山地矮生林,1800-2158mは山地草地と,明瞭な標高別の植生変化が認められる.そうそう,昨日,アカマツっぽいといっていた松は馬尾松(Pinus massoniana)であった(全体的に形質は優良).

・保護区内の動物相は豊富で,鳥類は18目47科256種(うち,猛禽類25種),哺乳類は8目23科71種,魚類4目12科40種,両生類2目10科35種,爬虫類3目13科73種を数える.海南島もそうだが,中国では(もちろん,場所によるのだろうが),生物多様性が極めて高いところが残されているようだ.ここでも,世界唯一のカエル(二つの小さな角がある)が分布している,という話を聞く.

・昼食後,九曲川で岩山を見ながら,竹のいかだに乗って川下りをしつつ,世界遺産となっている景色を堪能する.岩山を何かに見立てるのは,世界共通のようだ.自分達で新たに命名しようと想像をめぐらせるが,意外に動物の顔から離れられず,自由な発想の乏しさに反省(?)したり・・・.



・武夷山からXIAMENまでは,なんと11:00PMのフライト.余りにも暇なので,空港でトランプを買って,大富豪に興じる.辺りを見渡せば,みんなトランプに熱中しており,ちょっと異様な光景である.といいつつ,夢中になってやっているうちにあっという間にフライトの時間となり,長い一日が終わる.